『正夢』
物質性のない純粋情報構造体。
その中で、『通信端末』としての機能を有するものを指した隠語。
これを所有する者同士の間で、暗号化された思念通信を行うことが可能。
現代の一般的な科学水準からは大きく外れた機構を有すが、
いつ、どこで、誰が、どんな技術を用いて開発したのかは現段階では一切不明。
『ゼロ』の公安捜査官によって秘密裏に配布・運用されている。
使用法
0.送受信者の間で事前に『共有鍵』を設定します。
共有鍵は、送受信者の間でのみ共通のイメージを想起させる文言を組み合わせ作成してください。
共有鍵の暗号強度はミーム積層数と全長に依存します。
1.送信先を選択します。受信先との共有鍵を想起してください。
2.送信したい情報を顕在意識上に喚起してください。
言語、音声、画像、映像、香り、触感覚などの一部から、経験そのものまで、
受信先の感覚器と知性において受容可能な範囲であれば送信量に上限はありません。
留意事項
・送信する情報量に伴い受信先の処理能力を多く使用します。
・受信先の顕在意識が受信に適した状態であるときにのみ、パケットは開封されます。
それ以外の状態では、受信したパケットは一時的に潜在意識下に格納され、順次顕在意識上へ移行・処理されます。
・受信したパケットは、潜在意識下に作成された専用パーティション内に保存されます。
アクセスしたい場合はそのように想起して下さい。
・受信先が共有鍵を忘失、破棄、あるいは受信先が既に存在していないなどの場合、送信したパケットは即時返送されます。
顕密二層型量子情報鍵通信方式
処理1:符号化された共有鍵は意図的に発生させたミーム的エラー情報として送信され受信側で復号。
処理2:内容情報は送信側で生成された秘密鍵に基づき暗号化、受信側の秘密鍵で平文化される。
注1)秘密鍵は端末所有者の性向及び記憶を基盤とする量子的乱数として生成、無意識下に格納される。
注2)暗号強度IIIレベル(3100メタビット)の共有鍵の場合、全数探索数は10の752乗の331乗の12乗。
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共有鍵一例 |
「島の都の森深く、時計の裏の幼子は栞を挟む」
??? ↔ 黒野カンナ間の共有鍵。
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最終更新:2018年03月16日 20:49