オブリビオン図書館内検索 / 「武具の手引き」で検索した結果

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  • 書物/武具の手引き
    武具の手引き  この小冊子は戦地におもむく帝都の将校を対象とした、ウォーハフト将軍の監修による武器についての解説書である。  当然のことながら、兵士の武器はそのスキルに応じたものが望ましい。刀剣のスキルにはダガー、ショートソード、ロングソード、クレイモアが向いている。殴打のスキルなら片手斧、メイス、両手斧、戦槌が適しているだろう。新兵にとって斧や槌は扱いの難しい武器だと思われがちだが、振りかざすリズムや扱い方、力の入れ方などはどちらもまったく変わらない。弓は射手のスキルを持つ兵のみが装備すべきであろう。  こうした武器のほとんどは盾と併用するのが一般的であるが、クレイモア、両手斧、戦槌は両手で扱うため盾は装備できない。重装の騎士やバーサーカーといった部隊の両脇をかためる兵士たちは両手武器を装備するのが望ましい。  いつの時代であっても、武器は多彩な素材から作...
  • 書物/鎧の手引き
    鎧の手引き  この手引書は帝都の将校を対象とした、ウォーハフト将軍の監修による防具についての解説書である。  戦場では、兵士の防具は主たる任務に適したものでなければならない。斥候兵、軽騎兵、射手、尖兵には軽めの防具を身につけさせ、機動性とスピードを損なわせないことが肝要である。キュイラスとグリーヴは彼らの基本とも言うべき装備である。兜、篭手、ブーツは騎兵や尖兵には役立つが、斥候や射手には向いていない。  軽装は毛皮、革、鎖帷子、ミスリル、エルフ、碧水晶などから作られる。毛皮がもっとも安価で耐久性がなく、前述の順に質と値段が高くなっていき、碧水晶がもっとも高価で頑丈である。毛皮や革製の防具、鎖帷子は帝都のどこでもすぐに入手できる。ミスリル、エルフ、碧水晶はきわめて珍しい素材のため、古代の遺跡や僻地の墓所でしか見つからない。  重装は前線の歩兵、槍兵、重騎兵、歩...
  • 書物/呪文の手引き
    呪文の手引き 入門編 魔法使い見習いのあなたへ  最強とうたわれる魔術師もかつてはみな初心者だったのだ。彼らに共通しているのは幼いころから魔法に親しむうちに興味が芽生え、潜在能力が開花し、何年もかけて修練を積んでいったということだろう。恐れを知らない心でスキルを磨き、新しい呪文を学び、精神と肉体の鍛錬に明け暮れ、のちに誰からも一目置かれるような比類なき力を身につけたのである。  タムリエルの魔術師ギルドは知識と魔力の求道者の最初の停車駅であり、それはいつの時代においても変わらない。一般向けの魔法サービスを提供しながら幅広い魔法の販売も行っており、魔術を志すものなら何よりもまず足を運ぶべき場所であろう。個人の魔法販売業者も見つかるが、品ぞろえの豊富さという点では魔術師ギルドにはとてもかなわない。  スペルの多くは初級魔術師の手には負えないものだ。たとえば姿を...
  • 装丁別書物
    ...ローミルの歌 書物/武具の手引き 書物/ブルーマ案内書 書物/炎と闇:死の同志たち 書物/魔術師ギルド憲章 書物/虫の王マニマルコ 書物/物乞い 書物/物乞い王子 書物/モロウウィンドについて 書物/雪の王子 地に落ちる 書物/妖精族 第1巻 書物/妖精族 第2巻 書物/妖精族 第3巻 茶3 -茶3の書物一覧を見る 書物/2920 黄昏の月(11巻) 書物/アベルナニット必殺の一撃 書物/アンヴィル案内書 書物/イオニスの惨事 書物/ヴァイサーンの滅亡 書物/影と共に潜む 書物/仮説上の欺まん 書物/キマルヴァミディウム 書物/苦痛の典礼 書物/後衛の心得 書物/シェイディンハル案内書 書物/種族別の系統発生論 書物/商売の才覚 書物/焼炉の適切な使用 書物/スキングラード案内書 書物/センチネルに落ちる夜 書物/月夜のロルカーン 書物/デ・レルム・デ...
  • 分類別書物
    ...重装鎧の修理 書物/武具の手引き 書物/魔法戦の技術 書物/メイスの取り扱い 書物/鎧の手引き 産業・商業 -産業・商業の書物一覧を見る 書物/開錠技術の歴史 書物/商売の才覚 書物/錠前の設計と製造 随筆・ルポルタージュ -随筆・ルポルタージュの書物一覧を見る 書物/赤の台所読本 書物/アネクイナの心 書物/オブリビオンの扉 書物/開錠技術の進歩 書物/黒い矢 第1巻 書物/黒い矢 第2巻 書物/ケメル・ゼーの廃墟 書物/言葉と哲学 書物/聖なる目撃者 書物/ゾアレイム師匠伝 書物/デ・レルム・ディレニス 書物/晩餐での遊戯 小説・物語 -小説・物語の書物一覧を見る 書物/アクラシュの最後の鞘 書物/アズラと箱 書物/ウィザーシンズ 書物/ヴェルナカスとブーロル 書物/栄誉の金色リボン 書物/大いなる旅 ...
  • 書物/アルカナの復古
    アルカナの復古 手引き書 ワップナ・ニューストラ 著 名誉教授  第一:純金のみによって気質は整流され、真なる力の混沌より生まれた真の原理へと導く。よって、純金で満たされるマナの泉を創作し、泉の水面に純金を滴らせ。泉がもたらす危険な嵐より己を守る細心の注意を怠るな、なぜならば、これらの来襲は己の生命を枯れ果てさせるもととなる。  第二:己の気質要素をもって、自身やその他の世界を混乱させぬよう、必要とする言葉を必要とする時に、違わず発するためにもこの優れた書を携行するよう心がけよ。  第三:この書のみから学べる適切な言葉をささやきながら、修復を望む品を己の手に取り、満たされた泉に浸せ。腸が私の知識への妬みで侵食され、間違いを多く盛り込み、すべてにおいてこの書に劣る彼らの手引き書の有効性を語るカーネソンやラッターの、汚れた中傷などに傾ける耳を持つなかれ。 ...
  • 書物
    ...UESPWiki) 武具の手引き (Manual of Arms - UESPWiki) 不死の血 (Immortal Blood - UESPWiki) 豚の子供たち (The Pig Children - UESPWiki) ブラヴィル案内書 (Guide to Bravil - UESPWiki) ブルーマ案内書 (Guide to Bruma - UESPWiki) 古き習わし (The Old Ways - UESPWiki) フローミルの歌 (Song Of Hrormir - UESPWiki) ベロのスピーチへの反応 (Response to Bero's Speech - UESPWiki) ペラギウスの乱心 (The Madness of Pelagius - UESPWiki) ペリナルの歌 第1巻KotN (The Song of Pelinal, ...
  • 情報別書物
    クエスト補完情報 メインクエストに関連する書物 書物/王者のアミュレット 書物/オブリビオンについて 書物/オブリビオンの水 書物/境界の橋 書物/現代の異端者 書物/サンクレ・トールの戦い 書物/聖アレッシアの試練 書物/セプティム七世の短い人生 書物/天空からの魔法 書物/デイドラ全書 書物/デイドラの魂 書物/デイドラの分類 書物/伝説のサンクレ・トール 書物/避難民たち シリーズ作品/評論・深遠の暁 書物/最も深い闇 戦士ギルドに関連する書物 書物/種たるもの 書物/戦士ギルドの歴史 書物/戦士ギルドの歴史 第1版 書物/タムリエルの秘宝 魔術師ギルドに関連する書物 書物/大いなる旅 書物/ガスタ クバタ クバキス 書物/黒魔術裁判 書物/呪文の手引き 書物/魂 その黒きや白き 書物/タムリエルの秘宝 書物/天空からの魔法 書物/秘術士ガレリオ...
  • 書物/バレンジア女王伝 第3巻
    バレンジア女王伝 第3巻 スターン・ガンボーグ帝都書記官 著  第2巻では、バレンジアが新たに建てられた帝都に温かく迎えられ、一年近くの間、まるでずっと行方の知れなかった娘のように、皇帝一家から愛されたところまでを紹介してきた。数ヶ月間、帝都領地の女王としての義務と責任を学んだあと、シムマチャス将軍が彼女を護衛してモーンホールドへ送り届けた。この地でバレンジアはシムマチャスの手引きを得て女王として国を治めた。そして彼らは少しずつお互いを愛するようになり、やがて結婚した。彼らの結婚と戴冠を祝う盛大な式では、皇帝自らが司祭として儀式を執り行った。  数百年の結婚生活を経て、息子ヘルセスが生まれ、祝賀と喜びの祈祷で迎えられた。後になってわかったことだが、このめでたい出来事の直前、モーンホールド鉱山の奥から混沌の杖が持ち去られていた。盗んだのは謎めいた吟遊詩人で、ナイチンゲールと...
  • シリーズ作品/バレンジア女王伝
    バレンジア女王伝 第1巻 スターン・ガンボーグ帝都書記官 著  第二紀の後期、バレンジアはモーンホールド王国(現在の帝都州モーンホールド)の王女として生まれた。バレンジアは5歳まで、ダークエルフの王女にふさわしい贅沢と保護の下で育った。その頃、タムリエルの初代皇帝、タイバー・セプティム1世閣下はモロウウィンドの堕落した王たちに対し、彼の帝都支配下に加わるよう要請したのだった。自らの魔力を過信したダークエルフたちはその要請を拒み続けたため、ついにタイバー・セプティムの軍は国境まで迫ってきたのであった。結果としてダークエルフは停戦に合意したが、そこに至るまでにはいくつかの戦があった。その一つは、モーンホールド王国のがれきの山と化していた、現在のアルマレクシアにて繰り広げられた。  幼い王女バレンジアと乳母は、戦のがれきの中で発見された。ダークエルフでもあった帝都将軍シムマチャ...
  • 書物/鍛冶の試練
    鍛冶の試練 マイモフォナス 著  300年前、それはダンマーがタムリエル全土を支配した最初で最後のことであったが、カタリアは女帝の地位に就くと、帝都議会の反対意見に直面することとなった。彼女の夫であるペラギウスが精神の治療を受けている間、いかに夫に代わって摂政をきちんと行うと説明したところで、依然議会の攻勢は衰えなかった。特にヴェンゲト公爵や従士ミングルマイアーは喜々として女帝の実践的知識のなさを世間に知らしめようとした。  そのいい例が、カタリアと議会で行ったブラック・マーシュの不安定な情勢やアルマニア近郊での帝都軍の大敗についての協議である。沼地や夏の間のうだるような暑さは従来の武器を身に着けた兵士を危険にさらす恐れがあった。  「腕利きの鍛冶屋を知っています」と、カタリアは言った。「彼の名前はハザジール、アルゴニア人で我が軍が直面している状況を熟知していま...
  • 書物/アクラシュの最後の鞘
    アクラシュの最後の鞘 タバー・ヴァンキド 著  第三紀407年、暑い夏の日、ベールで顔を覆った若くて美しいダンマーの女性が、テアのとある鍛冶屋の親方のところへ足しげく通っていた。地元の住民は彼女の顔を一度も見たことはなかったが、彼女の姿かたちや身のこなし方からきっと若くて美しい女性に違いないと思っていた。彼女と鍛冶屋の親方はお店の裏に引っ込み、店を閉め、数時間の間、弟子たちを帰らせた。昼下がりには、彼女は店から去っていき、また翌日同じ時間に現れるのだった。当然のごとくいろんなゴシップが飛び交ったが、それはとるに足らないもので、たとえばその年取った親方がそのような美しく魅力的な体型の女性とやることとは…… といったがさつな冗談ばかりであった。数週間後にはその定例訪問もなくなり、ティアのスラム街の生活も元に戻っていったのであった。  訪問が止んで1─2ヶ月のこと、近所の酒場に...
  • 書物/2920 真央の月(6巻)
    2920 真央の月(6巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 真央の月2日 バルモラ (モロウウィンド) 「帝都軍が南に集結しております」キャシールは言った。「二週間の進軍でアルド・イウバルとコロチナ湖に到達するでしょう。それと、きわめて重装備でありました」  ヴィヴェックはうなずいた。アルド・イウバルと湖の対岸の姉妹都市、アルド・マラクは戦略の要地とされる城砦だった。ここしばらく、敵が動くのではないかと懸念していた。ヴィヴェックに仕える将軍がモロウウィンド南西部の地図を壁から引きはがすと、開け放しの窓から舞い込んでくる心地よい夏の海風と格闘しながら、手で撫でつけてまっすぐに伸ばした。 「重装備だと言ったな?」と、将軍は訊いた。 「はい、将軍」キャシールは言った。「ハートランドはベサル・グレイにて野営しておりました...
  • 書物/本物のバレンジア 第1巻
    本物のバレンジア 第1巻 著者不明  500年前のことだ。宝珠の街、モーンホールドに盲目の未亡人と、かさばる体つきの独り息子が暮らしていた。亡き父がそうであったように、彼もまた鉱員であった。マジカの才能に乏しいため、モーンホールドの王の所有する鉱山でありふれた肉体労働についていた。立派な仕事ではあったが、賃金は安かった。母親は手作りのコーンベリーのケーキを市場で売って、苦しい家計の足しにしていた。なんとか暮らしていけるものね、と母は言った。食事に困ることもないし、衣服は一着もあれば事足りるし、雨が降らなければ雨漏りもしないから、と。が、シムマチャスはそれ以上のものを望んだ。とてつもない鉱脈を掘り当てて、高額の賞与を手にすることを夢見ていた。仕事が終わればジョッキを片手に酒場で友人と盛りあがり、賭けトランプに興じていた。かわいいエルフの娘たちに色目を使い、ため息をつかせてもいたが、...
  • 書物/デイドラ全書
    デイドラ全書 (以下はこの大著からの抜粋であり、各デイドラの特性を記したものである)  アズラは闇と光の橋渡しをする神秘の領域である薄暮と黎明をつかさどり、「月影」「薔薇の母」「夜空の女王」とも呼ばれる。  ボエシアは虚偽と陰謀、秘密裏に行われる殺人、暗殺、反逆、法に依らない権力の転覆などをつかさどる。  クラヴィカス・ヴァイルは儀式的な祈祷や契約による力の授与や願いの成就をつかさどる。  ハルメアス・モラは水晶に投影される運命の流れをつかさどる。星と天から過去や未来を読みほどき、知識や記憶という財宝をその手に有する。  ハーシーンはデイドラの娯楽でもある偉大なるゲーム、狩猟をつかさどり、「狩人」とも「獣人の祖」とも呼ばれる。  マラキャスは拒絶されしもの、追放されしものたちの後見人であり、誓約や血の呪いの守護者でもある。  ...
  • 書物/フローミルの歌
    フローミルの詩(うた)  フロガーの血を継ぐフローミル  彼の者を宮廷へと呼び寄せたのは  エバースノーの地を統べる王にして  ヴィジンモアの血を継ぐヴィジンダックであった 「大いなる光の魔法の使い手よ  アエルフェンドールの地を征け!  闇の王たちが我が領地に影を落とす!  影の魔女が我が領民の光を奪う!」  王命を賜るフローミル 「この輝く氷の杖に誓い  必ずや成し遂げましょう!  ……ですがしばしのご猶予を  美味なる最上のはちみつ酒と  麗しき四人の乙女が  この地で私を引き止めるのです」  王は静かに首を振る 「この使命半ばに倒れた剣を拾うは  その友たる汝がさだめ」  いつもの余裕はどこへやら  フローミルから笑みが消えた 「ご冗談を  私の友ダーファングの剣に敗北なし  私の杖をおい...
  • 書物/妖精族 第1巻
    妖精族 第1巻 ウォーヒン・ジャース 著  その偉大な賢者は背が高く、不精な感じの男で、髭をたくわえており、頭ははげていた。彼の所蔵の本も持ち主に似て、どの本も長い間にホコリをかぶり、本棚の奥へと突っ込まれていた。最近の授業で、彼はその中の数冊を用いて、ヴァヌス・ガレリオンがどのようにして魔術師ギルドを設立するに至ったかを学生のタクシムとヴォングルダクに説明していた。2人はサイジック教団でのガレリオンの修行時代について、またそこで行われた魔術の研究と魔術師ギルドのものとはどのように異なるのかなど、たくさんの質問を投げかけた。 「サイジック教団は、今も昔もは非常に組織的な生活様式を持つ機関である」と賢者は説明した。「実際、きわめてエリート主義的である。ガレリオンはその点を批判していた。彼は魔術の研究を自由に解放したかったのだ。まあ、『自由に』とはいかないまでも、少なくとも誰...
  • 書物/炎と闇:死の同志たち
    炎と闇:死の同志たち イニル・ゴーミング 著  「同志よ、憎悪の試練にも屈しなかった血のきずなで結ばれたおまえを、今でも同志と呼ぶ。今では必然とも思える俺の死だが、たとえ殺されようとも、これだけは覚えておけ、同志よ。我々は無垢ではない。故にお互いに向けられた敵意は悲劇ではなく、恐怖である。毒殺や寝首を掻き、突然矢が放たれ、巧みにダガーを使う、静かな、闇の中の戦いの終わりは、俺には見えてこない。和解の可能性はない。部屋の中では影が動いているが、ロウソクの炎は微動だにしない。これが俺の……」  この覚え書きは第二紀358年にノルドの村、ジャレンハイムにある廃屋の床下から発見された。物静かな靴職人が住んでいたといわれているが、34年前にタムリエル全土で禁止された暗殺者のギルド、あの恐ろしいモラグ・トングの一員であったと一部の人たちからはささやかれている。靴職人が突然消えてしまっ...
  • 書物/2920 薪木の月(9巻)
    2920 薪木の月(9巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 薪木の月2日 ギデオン (ブラック・マーシュ)  女帝タヴィアは彼女のベッドに横たわり、独房のなかを行ったり来たりする晩夏の熱風を感じられずにいた。喉は燃えるようにひりついていたが、それでも彼女は抑えきれずにすすり泣き、最後のつづれ織りを手で握りつぶした。彼女の嘆きの声はギオヴェッセ城の誰もいない廊下中をこだまし、洗い物をしていた召使いの手や衛兵の会話を止めた。彼女の召使いの1人が細い階段を登ってきたが、彼女の衛兵長ズークが入り口に立ち、首を振った。 「彼女はたった今、息子の死を知った」と、彼は静かに言った。 2920年 薪木の月5日 帝都 (シロディール) 「陛下――」ポテンテイト・ヴェルシデュ・シャイエは扉を挟んで言った。「扉を開けても大丈夫です...
  • 書物/帝都案内書
    アレッシア・オッタスの 帝都案内書  アカトシュを称えよ! 帝都と全ての民に祝福を! 私の名前はアレッシア・オッタス。皆様に、帝都の全てについてお伝えしましょう。 帝都について  帝都におられるお方といえば? そうです、タムリエル皇帝ユリエル・セプティム、信仰のディフェンダーにして、聖タイバー・セプティム、主タロスの血統であり、神聖なる国家と法の主、九大神とともにあるもの。私たちはみな、皇帝の善良さと神聖さを知っています。彼はよく、最高神の神殿で九大神と聖人たちに祈りを捧げています。  では、皇帝が住んでおられるのは? 帝都の中心部にある王宮の白金の塔です。白金の塔は遠い昔、邪神デイドラを信仰するアイレイドたちによって建てられました。邪教の古代文明が積み上げた石の塔が、今では帝都の正義と信仰を象徴する記念碑として神に捧げられているのですから、本当に素晴らしいこ...
  • 書物/ペリナルの歌 第2巻
    ペリナルの歌 第2巻:その訪れ [編者注:1巻から6巻に収められた文章は、帝都図書館所蔵のいわゆるレマン文書から採られたものである。この文書は、第二紀初期に無名の研究者によって集められたもので、古代文書の断章の写しからなる。古代文書のそもそもの出所は不明であり、いくつかの断章は同時期に書かれた(同じ文書からの断章という可能性もある)ものと考えられている。しかし、6つの断章の成立時期に関する学術的な合意は得られておらず、ここでもその断定は避ける。]  (そして)ペリフは天を仰ぎ、神々の使いに語りかけた。天はエルフが地上を支配し始めたから、その慈悲を失っているように見えた。ペリフは、命に限りある人間であった。彼女の同胞である人間の、弱さの中の強さや謙虚は神々の深く愛するところであり、人間が、最後にある死を知りながら命を燃やす姿は神々の憐れみを誘っていた(向こう見ずに魂を...
  • 書物/火中に舞う 第7章
    火中に舞う 第7章 ウォーヒン・ジャース 著 場所:シルヴェナール(ヴァレンウッド) 日付:第三紀397年 11月13日  シルヴェナール宮殿で開かれた祝宴には、ヴァレンウッド再建の仕事を持っていかれたことに嫉妬する官僚や商人達も、全員顔を見せていた。隠そうともしない憎悪の眼差しの中心に居るのは、スコッティ、ジュラス、バスの3人である。スコッティには居心地が悪いだけだったが、ジュラスには、それが快感であるようだ。召使達がロースト肉の乗った大皿を引っ切り無しに持って来るのを見ながら、ジュラスとスコッティはジャッガで乾杯を交わした。 「今だから言えるがな」とジュラスは言った。「正直、お前をこの商談に巻き込んだのはすごい失敗だと思ってたんだよ。だが、な。俺がコンタクトを取ったどの建設会社の連中も、確かに外見は積極的だったがね、お前みたいにシルヴェナールとサシで話付けた...
  • シリーズ作品/妖精族
    妖精族 第1巻 ウォーヒン・ジャース 著  その偉大な賢者は背が高く、不精な感じの男で、髭をたくわえており、頭ははげていた。彼の所蔵の本も持ち主に似て、どの本も長い間にホコリをかぶり、本棚の奥へと突っ込まれていた。最近の授業で、彼はその中の数冊を用いて、ヴァヌス・ガレリオンがどのようにして魔術師ギルドを設立するに至ったかを学生のタクシムとヴォングルダクに説明していた。2人はサイジック教団でのガレリオンの修行時代について、またそこで行われた魔術の研究と魔術師ギルドのものとはどのように異なるのかなど、たくさんの質問を投げかけた。 「サイジック教団は、今も昔もは非常に組織的な生活様式を持つ機関である」と賢者は説明した。「実際、きわめてエリート主義的である。ガレリオンはその点を批判していた。彼は魔術の研究を自由に解放したかったのだ。まあ、『自由に』とはいかないまでも、少なくとも誰...
  • 書物/栄誉の金色リボン
    栄誉の金色リボン アンピリアン・ブラン 著  春の早朝、木立に漂う朝霧に青白い陽光が揺らめいていた。テンプラーとストリングプールは開けた草地へと向かっていた。この4年間、2人はお気に入りの森はおろか、ハイ・ロックにさえも帰ってはいなかった。多少は変わったかもしれないが、森はその姿をほとんど変えてはいなかった。ストリングプールは、今は端正なブロンドの口ひげを蓄えており、それを蝋で固めて尖らせていた。テンプラーのほうは、太古の森に冒険を求めてやってきた青年にしてはまったく異質な生き物のようであった。傷付けられてなどいないのに、まるで傷を受けているかのように非常に寡黙であった。  二人はつる草や枝を掻き分け、自分たちの矢と矢筒に細心の注意を払いながら前へと突き進んでいた。 「この道は、お前の家へと続くんじゃないか?」とストリングプールは尋ねた。  テンプラーは周...
  • 書物/東方地域について
    東方地域についての客観的考察  また、数百年にわたるこの二州の占領を正当とする理由は倫理的にも法的にも疑わしいのだが、このさいそのことには目をつぶるとして、モロウウィンドとブラック・マーシュから経済的または軍事的にどのような利点が得られるのか考えてみたい。  実際のところ、これらの州において帝都より独占権を与えられている一握りの者たちは、財産や資源を好きなだけ利用して富を得ている。が、帝都全体としては潤っているのだろうか。帝都のばかでかい官僚機構の維持費は税収だけでは到底まかなえない。しかも、これらの属州の辺境にある帝都軍要塞の建設や管理にかかる費用は、東方から軍事的な脅威が迫っているという確証があってこそ有益に使われていると言えるものだが、そうした証拠はひとつもない。モロウウィンドやブラック・マーシュの軍隊が帝都の安全を脅かしたことはないのだ。もちろん、シロディールそのも...
  • 書物/狼の女王 第4巻
    狼の女王 第4巻 ウォーヒン・ジャース 著 筆:第三紀1世紀の賢者モントカイ 第三紀109年  タムリエルの皇冠を授かってから10年、アンティオチュス・セプティムは、臣下に彼の大いなる肉体的快楽の渇望以外の印象をほとんど与えなかった。104年、第2夫人グィシラとの間に産まれた娘は、彼の大叔母であった女帝の名にちなんでキンタイラと名付けられた。ふくよかに肥え太り、治療師が知る限り全ての性病の兆候が見られる皇帝は、政治に時間を費やすことはほとんどなかった。アンティオチュスの兄弟たちは、彼とは対照的に、この分野では彼より優れていた。リルモスのシロディールの女王ヘレナ──彼女の夫であったアルゴニアンの司祭王は処刑されてしまった──と結婚したマグナスは、ブラック・マーシュでの帝国権益に優れた手腕を見せていた。セフォラスと彼の妻ビアンキは、すくすくと育ちつつある子供達と共に、ハンマ...
  • 書物/妖精族 第2巻
    妖精族 第2巻 ウォーヒン・ジャース 著  初歩的な召喚魔法の実技の試験が終わると、偉大な賢者はヴォングルダクとタクシムの2人に「今日はこれまで」と告げた。しかし、午後の授業の間ずっとそわそわしていた2人は、座席から立たずに切り出した。 「試験のあと、あの書記と魔法の羽ペンの物語の続きを話してくださるとおっしゃいました」と、タクシムは言った。 「その書記は非常に孤独な暮らしをしていて、彼が書いた公報をめぐって神殿の秘書といがみ合ったり、あとクリムゾンの疫病のせいで話せないところまでは聞きました。その彼の伝令の少年が、羽ペンに妖精族というデイドラの魂を封じ込めた、その続きからです」とヴォングルダクが、賢者に思い出させようとした。 「私はこれから昼寝でもしようかと思っていたんだが。まあ、その話は魂の本性に関する問題でもあるし、ゆえに召喚魔法にも関係してくるのだ...
  • 書物/虫の王マニマルコ
    虫の王マニマルコ ホリクレス著   聖なるアルテウム島、バラ色の光が宙へ注ぐ   尖塔や花々を抜けて優しい風がそよぐ   緑に覆われたゆるやかな傾斜の下の崖で泡立つ波   春の潮は午後には境界を元へと戻す   神秘的な霧に囲まれたこの土地がサイジック教団の本拠地   彼らは国王の相談役、注意深く、賢く、公平であった   強国レマンが倒れてから200と30年が過ぎようとしている   2人の優秀な生徒がサイジック内で勉学に励んでいた   1人は明るく温和で、もう1人は暗く冷たい心の持ち主であった   怒りの後者、マニマルコはくるくる回って死のダンスを踊っていた   彼は魂を骨と蟲の中へ、占い師のやり方であった   魂を罠にはめ、奴隷とし、魔法の呪文を唱えた   前者ガレリオン、月日がたつにつれ勇敢で光り輝く魔法を得た   ガレリオンは灰色のセポラ...
  • 書物/狼の女王 第6巻
    狼の女王 第6巻 ウォーヒン・ジャース 著 筆:第三紀2世紀の賢者インゾリカス 第三紀120年  アンティオカスの娘、15歳の女皇キンタイラ・セプティム二世の戴冠式は、蒔種の月3日に執り行われた。彼女の叔父であるリルモス国王マグナスとギレインの王セフォラスは式を見守ったが、叔母であるソリチュードの狼の女王ポテマはそれ以前に王宮を去っていた。ポテマは自分の王国に帰ると、反乱の準備を始めた。後にレッド・ダイヤモンド戦争と呼ばれる戦いの発端であった。皇帝の支配に不満を持つ諸国の王や領主たちが、新しい女皇に対する反乱軍に加わった。ポテマは何年も前からこれらの同盟国を増やしていたのだ。  反乱軍による、帝都に対する先制攻撃は成功した。スカイリム全域とハイ・ロック北部で、帝都軍は反乱軍の攻撃にさらされた。ポテマの反乱勢力は各地で暴動や謀反を誘発しながら、伝染病のようにタムリ...
  • 書物/タララ王女の謎 第4巻
    タララ王女の謎 第4巻 メラ・リキス 著  ジーナが皇帝の密偵、ブリシエンナ夫人に会うことは二度となかったが、彼女は約束を守った。帝都に仕える処刑人、プロセッカスは、ストレイル卿の屋敷に変装してやってきた。ジーナは有能だった。数日もあれば知るべきことは学べてしまいそうだった。 「こいつは単純な魅了の呪文でして、激怒したデイドロスを恋にのぼせた子犬に変えてしまう、ということはありません」と、プロセッカスは言った。「相手を怒らせるようなことを実行するか、そういったことを口にすれば、効果が弱まるでしょう。ちょうど幻惑の流派の呪文のように、あなたに対する相手の認識を一時的にゆがめますが、敬意や憧憬の念を抱かせようとしたら、もう少しマジカ性の弱い魅了を使って対処しなければならないのです」 「わかったわ」ジーナは微笑むと、ふたつの幻惑の呪文を教授してくれて師に感謝した。身につ...
  • シリーズ作品/ペリナルの歌
    ペリナルの歌 第1巻:その名について [編者注:1巻から6巻に収められた文章は、帝都図書館所蔵のいわゆるレマン文書から採られたものである。この文書は、第二紀初期に無名の研究者によって集められたもので、古代文書の断章の写しからなる。古代文書のそもそもの出所は不明であり、いくつかの断章は同時期に書かれた(同じ文書からの断章という可能性もある)ものと考えられている。しかし、6つの断章の成立時期に関する学術的な合意は得られておらず、ここでもその断定は避ける。]  彼の名前「ペリナル」はまことに驚くべきであり、奇妙である。多くの異名は後についたものにすぎない。それはエルフの名であるが、ペリナルはエルフに災いをもたらすものであり、その名はエルフにとって皮肉というよりも残酷であった。若い時分から、ペリナルは白髪をたなびかせ暴れまわった。敵であるエルフたちが彼らの言葉で彼をペリナル...
  • 書物/魔法戦の技術
    魔法戦の技術 ズーリン・アルクタス 著 諸名士による注釈付き 第3章:戦力の配備 アルクタス先生いわく: その一、攻撃を開始すべき時とは、敵が攻撃に対し脆弱となったその時なり。  レロス・チェイル注:敵の魔術師の意図を知ることが肝要である。相手の意図が判れば、その弱点も判る。  セッド・マール注:アルクタス先生は五橋の戦いに先んじて、タイバー・セプティムに対し、敵が勝利するまでは予備戦力を投入しないようにと助言された。タイバー・セプティムが「敵に勝たせてしまったのでは、予備戦力を投入してどうなると言うのだ?」と問うと、アルクタス先生は答えた。「勝利の瞬間にのみ、敵は脆弱になるからです」と。タイバー・セプティムはその後、自軍に倍する敵軍を敗走させることになる。 その二、敵の弱点こそが、その強みたりうる。自らの弱点こそが、決定打を繰り出す要...
  • 書物/ストーンシンガー伝
    「坊や、そこへ座りなさい。これからお話をしてあげるからね。この物語は長年語り継がれてきたお話だよ」 「どんなお話なの? お爺ちゃん。英雄と野獣が出てくるお話?」  祖父は孫をじっと見つめた。彼は良い子供に育っていた。すぐにこの物語の価値、つまり幾世代にも語り継がれてきた教訓を理解するであろう。 「よく聞きなさい。この話はお前のその心にしっかりと刻むのだよ」        ─  昔々、スコールがまだ新入りだったころ、この地は平和だった。太陽が照り、作物はよく育ち、全創造主の与えた平和の中で人々は幸せに暮らしていた。しかし、スコールの人々は現状に満足して、全創造主から与えられたこの大地とその恵みを当然のものとみなすようになった。彼らは大事なことを忘れ、思い出そうともしなかった。それは魔王が常に彼らを見張っていること、つまり全創造主と彼に選ばれた人民を苦しめるの...
  • 書物/アジル・トラジジャゼリ
    アジル・トラジジャゼリ 著者不明  この本は、くだらない本である。しかし、よく言われることだが、カジートらしさを感じさせるすべてのものと同じように、“gzalzi vaberzarita maaszi”、すなわち、「くだらないものが不可欠となった」のである。私が言うべきことのほとんどはこれまで文字にされてこなかったものである。よしんば文字にされていたとしても、誰も読めなかっただろう。帝都の民は後世のためにすべてを書き残しておくべきだと感じているが、エルスウェーアで生まれるカジートの子猫はみずからの歴史を知っている。母親のお乳といっしょに飲み込むのだ。  だが、ごく最近になって、貪欲なレヤウィーン伯爵の手から祖国を奪い返さんとするわれらの闘争が、われらの立場に同情的な人々を引きつけるようになってきた。その中には帝都の民もいて、われらの運動に加わりたいと切に願っているものの、...
  • 書物/氷とキチン
    氷とキチン プレティアス・スパテック 著  物語の舞台は第二紀855年、タロス将軍がタイバー・セプティムを名乗り、タムリエルの征服に乗り出した頃にさかのぼる。その配下の指揮官の一人であるイリオロスのビアティアは、皇帝と謁見した帰り道、待ち伏せにあって驚かされることになった。彼女とその警護に当たる5人の兵士はかろうじて難を逃れたが、本隊からはぐれてしまった。みぞれの降る荒涼とした崖の岩場を、彼女たちは徒歩で進んだ。襲撃があまりにも急であったため、鎧を着る暇も馬に乗る暇もなかったのだ。 「ゴルヴィグの尾根まで行くことができれば…」と、かすみの向こうに見える峰を指さしながらアスカタス中尉が叫んだ。その声は風にかき消されてようやく分かる程度だった。「ポルフナックに駐留させた軍隊と合流できるはずです」  ビアティアは岩だらけの地形を見渡し、風にさらされ霜に覆われた木々へと目...
  • 書物/タムリエルの秘宝
    タムリエルの秘宝  以下は私が過去数世紀にわたって集めてきた、想像を絶する重要性を持った品々に関する覚え書きである。そのいずれもタムリエルの至る所で繰り返し目撃され、所持され、失われてきた。一部は伝説で、その他はでっち上げかもしれない。しかし、それにも関わらず、多くの人々がこれら誰もが欲しがる品々を追って、または守ろうとして、命を落としてきた。 領主の鎧 この太古のキュイラスは卓越した品質を誇り、時にはモーリアウスの鎧、またはキナレスの贈り物と呼ばれる。この鎧は着用者に、体力吸収(小)と呪文抵抗の特殊能力を与え、使用した際には自分自身を解毒する。キナレスが着用者のことを相応しくないと判断した場合、領主の鎧は取り上げられ、次の選ばれし者のために隠されると伝えられている。 檀の鎧 黒檀の鎧は、歴史以前にダークエルフの女神ボエシアによって作られた胸当てである。黒檀...
  • 書物/錬金術の基礎
    錬金術の基礎 アリャンドン・マスイエリ 著  若い魔術師は見落としがちだが、錬金術は歴史のある学問で、極めれば人生が変わるほどやりがいもある。錬金術の公式で使われる材料の知識を深めるのは難しく、危険をともなうが、あきらめずに真摯に研究を続けていけば、最後には大きく報われる学問と言えよう。  成功を勝ち取るためにも、それを目指すためにも、まずもって初級の錬金術師は錬金術の基本原理を理解しなければならない。この世の道具のほとんどは自然界の有機物から作られており、マジカの特性を含んだ根源的な成分に分解することができる。腕のいい錬金術師になると、材料のさまざまな特性を利用できるようになる。数種類の材料の源を混ぜ合わせることで薬ができあがる。もちろん、誰が飲んでもよい。(伝説によると、真に偉大な錬金術師はひとつの材料から薬を調合できたという。それだけの離れ業を身につけるには並大抵の...
  • 書物/妖精族 第3巻
    妖精族 第3巻 ウォーヒン・ジャース 著 「ついに、タウーバッドは羽ペンの力を知るところとなった」と言って偉大な賢者は物語を再開した。「クラヴィカス・ヴァイルの従僕であるデイドラの妖精族の魂が封じられた羽ペンは、オリエル神殿の週間公報の書記としての彼に大きな富と名声をもたらした。しかし、彼はその羽ペン自体が芸術家であって、自分は単なる魔法の傍観者の1人に過ぎないということに気付いてしまった。彼は激しい怒りと嫉妬に駆られた。泣きながらその羽ペンを真っ二つに折ってしまった」  タウーバッドはグラスのはちみつ酒を飲み干し、それから視線を戻すと、なんと羽ペンは全くの無傷であった。  彼はそれ以外に羽ペンを1本も持っていなかったので、インク壷に自分の指を浸し、雑な字でゴルゴスへメモを書いた。先日の公報を賞賛する神殿からの新しい手紙の束を持ってゴルゴスがやってくると、タウーバ...
  • 書物/アネクイナの心
    タペストリー職人へのインタビュー 第18巻 アネクイナの心 帝都大学教授 リヴィラス・ペラス 著  マクァマット・ルサイン(第17巻でインタビューをされた人物)と同時代に生きたカジートのチェリムが織り成すタペストリーは、この30年間で帝都一の傑作と称えられている。彼の4つの工房はエルスウェーアに点在し、彼の作品を複製している。彼のオリジナルの作品は目から星が飛び出そうな値段で売られている。皇帝もチェリムのタペストリーを10点所有しており、皇帝の代理人が今も追加5点の販売について交渉にあたっている。  チェリムの作品は、輝く質感と押さえた色使いとを対比させているところがこれまでのタペストリーとは違うところだ。近年の彼の作品のテーマは古代の伝説である。たとえば「世界の配置を決める会議」や「預言者ヴェロスについてモロウウィンドへと旅するシマー」、「白金の塔における野生...
  • シリーズ作品/2920 第一紀 最後の年
    2920 暁星の月(1巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 暁星の月1日 モルンホールド(モロウウィンド)  アルマレクシアは毛皮のベッドに横たわり、夢を見ていた。太陽が窓に当たり、彼女の肌色の部屋に乳白色の光が注ぎ込まれて、ようやく彼女はその目を開けた。それは静寂と静けさであり、彼女が見ていた血と祝典で溢れていた夢とは驚くほどに違っていた。数分間、彼女は天井を見つめビジョンの整理を試みた。  彼女の王宮の宮廷には冬の朝の涼しさで湯煙を立てている、沸き立つプールがあった。手の一握りで湯煙は消え、彼女の恋人ヴィヴェックの顔と姿が北の書斎に見えた。すぐには話しかけたくなかった: 赤のローブを着て、毎朝のように詩を書く彼はりりしく見えた。 「ヴィヴェック」彼女が言うと、彼は笑顔とともに顔を上げ、何千マイルもの彼方から彼女の顔を...
  • 書物/苦痛の典礼
    苦痛の典礼:ヴェクシス・ヴェルルアンの文書集 アニアス・ゲールによる書き写し 親愛なる読者へ。今君が手にしているのは、痛みと、苦しみと、発見についての書だ。この回顧録を通じて私は、愚か者の自叙伝と、偉大なる力を勝ち取ろうとして失敗した試みについて、君に伝えようと思う。礼節の束縛を断ち、古代の神秘的な法の拘束を打ち破り、魔法倫理の束縛をはねのけてあげるから、一緒に歩いてみたまえ。この中で君が目にするのは、ヴェクシス・ヴェルルアンの臨終の言葉なのだから。 忠実なる読者よ、まず知ってもらいたいのは、最期の瞬間まで私がマジカの生徒であり続けたということだ。とはいえ、典型的な弟子ではなかった。マジカの仕組みをより深く理解するための独自の道を築いたのだ。破壊魔法の苦痛を自身の肉体に与えることを通じて、私は自分より先に存在したどの生徒よりも多くのことを成し遂げることができた。 ...
  • 書物/ジール城の恐怖
    ジール城の恐怖 ─幕物 バロス=クル 著  登場人物  クラヴィデス、帝都衛兵隊長 シロディール民  アナーラ、ダンマーの侍女  ユリス、帝都衛兵副隊長 アルゴニアン  ゾラッサ、若きアルゴニアン魔術師 深夜。洗練された家具やつづれ織りで十分に飾られている、スキャス・アヌド城の玄関大広間で芝居は幕を開ける。松明だけが唯一の明かりをもたらしている。広間の中心には、城への正面入り口である大きな鉄の扉が立っている。上の踊り場へと続く階段は扉の横にある。舞台左手には、今は閉じられている図書室への扉がある。舞台右手には、もうすこしで部屋の天井に届く、20フィートもの巨大な鎧の1式が立っている。誰も見えないが、女性の歌声が図書室の扉から伝わってくる。 正面扉を叩く大きな音。歌をやめる女性。図書室への扉が開き、何の変哲もない侍女、アナーラが部屋から出てきて正面扉へと急...
  • 書物/オブリビオンの扉
    オブリビオンの扉 セイフィジ・ヒッジャ 著 「そなたがオブリビオンに立ち入るとき、オブリビオンが汝に入り込む」  ──ナイ・チロル・ラー  これまでに存在した最高の魔術師は私の師匠、モリアン・ゼナスであった。デイドラに関するあらゆる事柄の必読本である『オブリビオンについて』の著者として、彼の名を耳にしたことがあるであろう。彼は長年寄せられている多くの嘆願をよそに、古典を新しい発見や説で更新しようとはしなかった。それは、これらの領域に関して深く調べれば調べるほど、確信を持てなくなってくることに気が付いたからである。彼は憶測ではなく、事実を探していた。  『オブリビオンについて』の出版前と後の数十年間で、ゼナスはデイドラの住みかであるオブリビオンに関する巨大な個人図書室を作りあげた。彼は自分の時間の半分をその研究に、そして我々の世界を超越した危険な場所に入りこ...
  • 書物/ネクロム事件
    ネクロム事件 ジョンクイラ・ボーズ 著 「つまりはこういうことだ」と、フラクシスは言った。どの彫像にも負けないくらい彫りの深い、毅然とした顔で。「街の西側にある墓地が悪しき存在にとりつかれていて、何年もそのまま放置されているんだ。民はもうそれを受け入れてしまっている。明るいうちに死者の埋葬を終えて、大月神と小月神が夜空に浮かび、邪悪が目覚める前に墓地から離れるようにしている。魔物どもの餌食になるのはよほどの愚か者かよそ者くらいなものだ」 「自然なやり方で厄介払いができていいじゃないの」と、ニトラはけらけらと笑った。背の高い中年の女性で、目は冷たく、唇は薄い。「彼らを救うお金はどこから出るわけ?」 「神殿からだ。墓地の近くの新しい修道院を再開させようとしていて、是が非でも悪霊を浄化したがってる。莫大な報酬がもらえるってことで、依頼を請け負った。私が討伐チームを集め、...
  • 書物/ケメル・ゼーの廃墟
    ケメル・ゼーの廃墟 ロナルド・ノードセン 著  帝都協会で浴びた拍手喝采がまだ耳に残っているうちから、私はもうモロウウィンドへ戻る決心をしていた。帝都での贅沢な暮らしが名残惜しくないと言ったら嘘になるが、ラレド・マカイから持ち帰った驚きなど、モロウウィンドにあるドワーフの遺跡の上っ面をなぞっただけのものでしかない。あそこにはまだ目を見張るような宝が埋もれていて、掘り起こされるのを待っているのだ。出発しないわけにはいかなかった。それに、哀れなバナーマンの示唆に富む前例もあった。二十年前、ブラック・マーシュで一度きりの発掘を行い、今になってもそのおこぼれで食いつないでいるような男になるつもりなどない。私はそう誓ったのだ。  女王の手紙を持っていたので、今回ばかりは帝都政府も全面的に協力してくれそうだった。もう、迷信深い地元民に襲われる心配もない。が、いったい次はどこを探せばい...
  • シリーズ作品/狂気の十六の協約
    狂気の十六の協約 第六巻 ハーシーンの物語 常に尊大で高慢なオブリビオンの憤怒の王子は、年央月のある木曜日にスカイリムの極寒の頂に立ち、旨みのある話をハーシーンに持ちかけた。狩人の神はその日が自分の日であったために姿を現していて、シェオゴラスの大胆さが彼の興味をそそったのだ。 比類なき皮肉さを持つシェオゴラスは、クスクス笑う愚か者と、派手な作家、臆病な切断者を、自らの世界に押さえ込んでいる。憤怒の王子は得をしない駆け引きに精を出し、他者の混乱と悲劇と憤激がもたらす喜びに過ぎない無意味な流血を促すだろう。つまりシェオゴラスは、自分がハーシーンの好敵手を演じるためのお膳立てをしたのだ。 恥ずかしがりの王子はあわてることなく、争いを申し出た。それぞれの王子は、きっかり3年後に再びこの場所で会い、命懸けの戦いをするために、野獣を調教することになった。恐ろしい顔つきの陰に無...
  • 書物/ザレクの身代金
    ザレクの身代金 ドゥーマー太古の物語 第1部 マロバー・サル 著  ジャレミルは彼女の庭園に立ち、召使いが持ってきた手紙を読んだ。手にしていたバラの束が地に落ちた。一瞬、鳥のさえずりが消え、雲が空を覆った。丁寧に育て、作り上げてきた安息の地が暗闇に包まれた。 「息子は預かった」手紙にはそう書かれていた。「近いうちに身代金の要求をする」  やはりザレクは、アッガンに辿り着けなかったんだわ。道中の強盗、多分オークか憎たらしいダンマーに、上品な乗り物を見られて人質にとられたんだわ―― ジャレミルは柱にもたれ掛かり、息子に怪我がないかを案じた。彼はただの学生で、装備の整った男たちと戦えるような子ではないけど、殴られたりしていないかしら―― 母親の心には、想像するに耐え難いことであった。 「もう身代金を要求する手紙が来たなんて言わないでよね」聞き覚えのある声と見慣...
  • シリーズ作品/狼の女王
    狼の女王 第1巻 ウォーヒン・ジャース 著 筆:第三紀1世紀の賢者モントカイ 第三紀63年  この年の秋、皇太子ペラギウスはカムローンの都市国家ハイ・ロックへ出向いた。皇帝タイバー・セプティムの姪が女皇キンタイラであり、その息子が皇太子ユリエルで、ペラギウスはそのユリエルの子である。彼は、ハイ・ロックの王ヴァルステッドの娘に求婚に来たのだった。この王女の名はクインティラといい、タムリエルで一番と言われる美貌の持ち主であった。彼女は女性らしい作法を完ぺきに身に付けており、また優れた妖術師でもあった。  ペラギウスは11年前に前の妻を亡くしており、アンティオカスという名の男の子がいた。ペラギウスがハイ・ロックに来たとき、この都市国家には巨大な狼の姿をした悪魔が住みつき、人々から恐れられていた。ペラギウスは、クインティラに求婚する前に彼女とともにこの怪物を倒し王国を救...
  • 書物/物乞い
    「物乞い」 レヴェン 著  エスラフ・エロルは豊かなノルドの王国、エロルガードの女王ラフィルコパと王者イッルアフのあいだに生まれた5人の子供たちの最後の子であった。妊娠中、女王は身長の2倍もの幅があり、分娩には開始から3ヶ月と6日間かかった。エスラフを押し出した後、彼女は顔をしかめ、「ああ、清々した」と言って亡くなったのは、なんとなく理解できる。  多くのノルド同様、イッルアフは妻のことはあまり気にかけてはいなかったし、子供たちはそれ以下であった。よって、彼がアトモラの古の伝統に従い、愛する配偶者の後を追うと宣言した時、家臣たちは戸惑った。彼らはこの2人がとりわけ愛し合っていたとも思っていなかったし、まずそのような伝統が存在していたことを知らなかった。それでも、北スカイリムの辺境、特に冬期は、退屈が一般的な問題であり、庶民たちはこの退屈を和らげてくれた、王家のちょっとした...
  • 書物/2920 黄昏の月(11巻)
    2920 黄昏の月(11巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 黄昏の月2日 テル・アルーン (モロウウィンド) 「男が一人謁見に来ております」と、衛兵が夜母に声をかけた。「帝都軍の要塞が置かれたギデオン地方ブラック・マーシュから来たコスリンギー族のズーク卿と申しております。信任状もあるそうです」  夜母は不快な表情を浮かべ、「私が会いたいと思える人物ですか?」 「帝都にいらした女帝の手紙を預かっているというのです」 「まったく忙しいというのに……」と、夜母は笑みをたたえながらも、すばやく手を打ち鳴らし、「お通しして」と告げた。  ズークは謁見室に通された。唯一露出している顔や手は、金属的に光る肌をのぞかせ、暖炉の炎や外の嵐の夜の稲妻を反射させた。夜母は、ズークの目に映っている自分の穏やかで美しい、恐怖をか...
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