オブリビオン図書館内検索 / 「2920 暁星の月(1巻)」で検索した結果

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  • 書物/2920 暁星の月(1巻)
    2920 暁星の月(1巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 暁星の月1日 モルンホールド(モロウウィンド)  アルマレクシアは毛皮のベッドに横たわり、夢を見ていた。太陽が窓に当たり、彼女の肌色の部屋に乳白色の光が注ぎ込まれて、ようやく彼女はその目を開けた。それは静寂と静けさであり、彼女が見ていた血と祝典で溢れていた夢とは驚くほどに違っていた。数分間、彼女は天井を見つめビジョンの整理を試みた。  彼女の王宮の宮廷には冬の朝の涼しさで湯煙を立てている、沸き立つプールがあった。手の一握りで湯煙は消え、彼女の恋人ヴィヴェックの顔と姿が北の書斎に見えた。すぐには話しかけたくなかった: 赤のローブを着て、毎朝のように詩を書く彼はりりしく見えた。 「ヴィヴェック」彼女が言うと、彼は笑顔とともに顔を上げ、何千マイルもの彼方から彼女の顔を...
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    ...盗賊 戦士 王者 2920 第一紀 最後の年 このシリーズをまとめ読みする2920 暁星の月(1巻) 2920 薄明の月(2巻) 2920 蒔種の月(3巻) 2920 恵雨の月(4巻) 2920 栽培の月(5巻) 2920 真央の月(6巻) 2920 南中の月(7巻) 2920 収穫の月(8巻) 2920 薪木の月(9巻) 2920 降霜の月(10巻) 2920 黄昏の月(11巻) 2920 星霜の月(12巻)
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  • 書物/2920 黄昏の月(11巻)
    2920 黄昏の月(11巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 黄昏の月2日 テル・アルーン (モロウウィンド) 「男が一人謁見に来ております」と、衛兵が夜母に声をかけた。「帝都軍の要塞が置かれたギデオン地方ブラック・マーシュから来たコスリンギー族のズーク卿と申しております。信任状もあるそうです」  夜母は不快な表情を浮かべ、「私が会いたいと思える人物ですか?」 「帝都にいらした女帝の手紙を預かっているというのです」 「まったく忙しいというのに……」と、夜母は笑みをたたえながらも、すばやく手を打ち鳴らし、「お通しして」と告げた。  ズークは謁見室に通された。唯一露出している顔や手は、金属的に光る肌をのぞかせ、暖炉の炎や外の嵐の夜の稲妻を反射させた。夜母は、ズークの目に映っている自分の穏やかで美しい、恐怖をか...
  • 書物/2920 星霜の月(12巻)
    2920 星霜の月(12巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920 星霜の月1日 バルモラ (モロウウィンド)  窓に凍りついたクモの巣の隙間から冬の朝の光が差し込み、アルマレクシアは目を覚ました。老齢の治癒師は安堵の笑みを浮かべて、濡れた布で彼女の頭を拭いた。彼女のベッドの脇の椅子ではヴィヴェックが眠りこけていた。治癒師はキャビネットから急いで水差しを取ってきた。 「ご気分はいかがですかな?」と治癒師は尋ねた。 「とても長い間眠っていたようです」とアルマレクシアは答えた。 「仰るとおり、実に15日間も眠られていましたよ」と治癒師は言い、そばにいるヴィヴェックの腕を揺り動かした。「起きてください。アルマレクシア様が目覚められましたよ」  ヴィヴェックは跳ね起き、アルマレクシアが目覚めたのを確認するやいなや顔が嬉し...
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    ...iki) 英数字 2920 暁星の月(1巻) (2920, Morning Star (v1) - UESPWiki) 2920 薄明の月(2巻) (2920, Sun's Dawn (v2) - UESPWiki) 2920 蒔種の月(3巻) (2920, First Seed (v3) - UESPWiki) 2920 恵雨の月(4巻) (2920, Rain's Hand (v4) - UESPWiki) 2920 栽培の月(5巻) (2920, Second Seed (v5) - UESPWiki) 2920 真央の月(6巻) (2920, MidYear (v6) - UESPWiki) 2920 南中の月(7巻) (2920, Sun's Height (v7) - UESPWiki) 2920 収穫の月(8巻) (2920, Last ...
  • 書物/2920 降霜の月(10巻)
    2920 降霜の月(10巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 降霜の月10日 フィルギアス(ハイ・ロック)  彼女たちの前に立っている生き物はどんよりとした意識のないような目を瞬きさせ、口の働きを再確認するように開け閉めを繰り返していた。ひと筋のネバネバした唾の塊が牙の間からこぼれ落ち、垂れ下がっていた。トゥララは今までにこのような大きく、2本足で立つは虫類のようなものを見たことがなかった。ミニステラは夢中になって拍手をした。 「我が娘よ……」と、彼女は得意げに言った。「短期間でよくここまで成長したのう。このデイドロスを召喚したときに、何を考えておったのじゃ?」  トゥララは何かしらを考えていたか思い出すのに少々時間がかかった。彼女は単に、現実の壁を超えてオブリビオンの領域に手を伸ばし、精神の力だけでこの忌まわしい生き物...
  • 書物/2920 南中の月(7巻)
    2920 南中の月(7巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 南中の月4日 帝都 (シロディール)  皇帝レマン三世と支配者ヴェルシデュ・シャイエは、2人並んで宮殿の庭園をぶらついていた。彫像や噴水で飾られた、北の方の庭園が皇帝の今の気分に合っていた。何より夏の暑さを避けるのに好都合であった。よく手入れされた、青灰色と緑色に染まった花壇が、歩いて行く彼らの周りに階段状に広がっていた。 「ヴィヴェックは王子の和平の申し出を受け入れたようだな」と皇帝は言った。「息子は2週間もすれば帰ってくるそうだ」 「素晴らしい知らせですね」ヴェルシデュ・シャイエは注意深く答えた。「ダンマーが約束を守ってくれればいいのですが。ブラックゲート要塞の件もありますし、それに関しては、私達も強く出るべきでしょう。しかし、王子は妥当な方法を採られたと思...
  • 書物/2920 薄明の月(2巻)
    2920 薄明の月(2巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 薄明の月3日 アルタエルム島(サマーセット)  見習いたちが一人一人オアッソムの木へと浮かび上がり、高いほうの枝から果実もしくは花を摘み、地面へと舞い降りてくる様子を、その身のこなしの個人差を含めて、ソーサ・シルは眺めていた。彼は満足げにうなずきつつも、一瞬その日の天気を楽しんだ。大魔術師自身が遥か昔に手本となって作られたとされるシラベインの白い像が、湾を見下ろす崖の近くに立っていた。淡い紫色のブロスカートの花がそよ風に揺られて前後していた。その向こうには大海と、アルタエルムとサマーセット本島を分けるもやがかった境界線が見えた。 「概ね良好だな」最後の見習いから果実を受け取りながら、彼は講評を述べた。手を一振りすると、果実も花も元あった位置へと戻っていた。もう一振りする...
  • 書物/2920 真央の月(6巻)
    2920 真央の月(6巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 真央の月2日 バルモラ (モロウウィンド) 「帝都軍が南に集結しております」キャシールは言った。「二週間の進軍でアルド・イウバルとコロチナ湖に到達するでしょう。それと、きわめて重装備でありました」  ヴィヴェックはうなずいた。アルド・イウバルと湖の対岸の姉妹都市、アルド・マラクは戦略の要地とされる城砦だった。ここしばらく、敵が動くのではないかと懸念していた。ヴィヴェックに仕える将軍がモロウウィンド南西部の地図を壁から引きはがすと、開け放しの窓から舞い込んでくる心地よい夏の海風と格闘しながら、手で撫でつけてまっすぐに伸ばした。 「重装備だと言ったな?」と、将軍は訊いた。 「はい、将軍」キャシールは言った。「ハートランドはベサル・グレイにて野営しておりました...
  • 書物/2920 恵雨の月(4巻)
    2920 恵雨の月(4巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920 恵雨の月3日 コールドハーバー (オブリビオン)  暗い王宮の濁った水に浸された廊下を、ソーサ・シルは全速力で進んでいた。彼のまわりでは、気味の悪いぶよぶよした生き物が葦の茎の間を這い回り、頭上のアーチでは白い炎が明るく燃え上がっては消え、死の腐敗臭と花の香水の香りが交互に襲ってきた。オブリビオンにデイドラの王子たちを訪ねるのはこれが初めてではないが、ここへくるたびに違ったものに出迎えられるのだった。  だが、彼には目的があり、まわりの奇怪なものに気をとられている時間はなかった。  八人の最も位の高いデイドラの王子たちが、溶けかけた丸屋根の広間で彼を待っていた。黄昏の王子アズラ、企みの王子ボエシア、知恵のデイドラハルマ・モラ、狩人ハーシーン、呪いの神マラキャス、災...
  • 書物/2920 蒔種の月(3巻)
    2920 蒔種の月(3巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 蒔種の月15日 カエル・スヴィオ (シロディール)  皇帝レマン三世は、丘の上の見晴らしの良いところから、帝都にそびえる尖塔をじっと見ていた。彼には自分が温かい家、故郷から遠く離れ地にいることが分かっていた。この地の領主、グラヴィアス卿の邸宅は豪華なものだったが、帝都軍を敷地内にまるまる収容できるほどのものではなかった。山腹に沿ってテントが並び、兵士たちはみな卿自慢の温泉に行くのを楽しみにしていた。それもそのはず、そこにはまだ冬の空気が立ち込めていた。 「陛下、ジュイレック王子のご気分がすぐれないようです」  支配者ヴェルシデュ・シャイエに声をかけられ、皇帝は飛び上がった。このアカヴィルが草地の中、一切の音を立てずにどうやって近づいてきたのか不思議だった。 ...
  • 書物/2920 薪木の月(9巻)
    2920 薪木の月(9巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 薪木の月2日 ギデオン (ブラック・マーシュ)  女帝タヴィアは彼女のベッドに横たわり、独房のなかを行ったり来たりする晩夏の熱風を感じられずにいた。喉は燃えるようにひりついていたが、それでも彼女は抑えきれずにすすり泣き、最後のつづれ織りを手で握りつぶした。彼女の嘆きの声はギオヴェッセ城の誰もいない廊下中をこだまし、洗い物をしていた召使いの手や衛兵の会話を止めた。彼女の召使いの1人が細い階段を登ってきたが、彼女の衛兵長ズークが入り口に立ち、首を振った。 「彼女はたった今、息子の死を知った」と、彼は静かに言った。 2920年 薪木の月5日 帝都 (シロディール) 「陛下――」ポテンテイト・ヴェルシデュ・シャイエは扉を挟んで言った。「扉を開けても大丈夫です...
  • 書物/2920 栽培の月(5巻)
    2920 栽培の月(5巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 栽培の月10日 帝都 (シロディール)  「殿下」と、支配者ヴェルシデュ・シャイエが自分の部屋の扉を開けながら笑顔で言った。「このところお目にかかりませんでしたね。ひょっとしたら殿下は…… リッジャ様が愛らしすぎて具合が悪くなったのかと」 「彼女ならミル・コラップで風呂に入っている」と、皇帝レマン三世が惨めったらしい声で言った。 「どうぞお入りください」 「とうとう3人の人間しか信じられないようなところまで来てしまった。お前と、我が皇太子と、リッジャだ」と、いらだたしそうに皇帝が言った。「元老院は単なるスパイ集団だ」 「どうかなさいましたか、殿下?」と、支配者ヴェルシデュ・シャイエが同情した様子で言いながら、部屋の暑いカーテンを閉めた。大理石の廊...
  • 書物/2920 収穫の月(8巻)
    2920 収穫の月(8巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 収穫の月1日 モーンホールド (モロウウィンド)  彼らは黄昏時に公爵の中庭に集まり、温かい焚き火とビターグリーンの葉の香りを楽しんだ。小さな燃えかすが空へ舞い上がってはすぐに消えた。 「私は軽率だった」公爵は、冷静な口調でそう認めた。「そして、ロルカーンは彼らに味方し、全てが彼らの思うままになった。私がモラグ団に支払った報酬が内海に沈んだ今、皇帝の暗殺は失敗だ。君はデイドラの王子たちと協定を結んだのではなかったのか」 「船乗りたちがデイドラと言っていたものが、本当にデイドラかどうか」と、ソーサ・シルが答えた。「船を壊したのは、狂暴な魔闘士や稲妻の類かもしれません」 「皇太子と皇帝は、我々との休戦協定に基づいてアルド・ランバシを占領するため、かの地へ向か...
  • シリーズ作品/2920 第一紀 最後の年
    2920 暁星の月(1巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 暁星の月1日 モルンホールド(モロウウィンド)  アルマレクシアは毛皮のベッドに横たわり、夢を見ていた。太陽が窓に当たり、彼女の肌色の部屋に乳白色の光が注ぎ込まれて、ようやく彼女はその目を開けた。それは静寂と静けさであり、彼女が見ていた血と祝典で溢れていた夢とは驚くほどに違っていた。数分間、彼女は天井を見つめビジョンの整理を試みた。  彼女の王宮の宮廷には冬の朝の涼しさで湯煙を立てている、沸き立つプールがあった。手の一握りで湯煙は消え、彼女の恋人ヴィヴェックの顔と姿が北の書斎に見えた。すぐには話しかけたくなかった: 赤のローブを着て、毎朝のように詩を書く彼はりりしく見えた。 「ヴィヴェック」彼女が言うと、彼は笑顔とともに顔を上げ、何千マイルもの彼方から彼女の顔を...
  • 書物/西の歪み
    西の歪み 報告編集:ウルヴィウス・テロ、ブレイズ公文書保管係 極秘事項  閣下のウェイレスト王宮への大使任命の儀に、お祝いの言葉を申し上げます。  閣下がお尋ねになられた第三紀417年の「西の歪み」に関して、現存するブレイズ報告の再調査、およびそこの現在状況に関する要約書であります。  閣下は当時、ブラック・マーシュにてソソリウス提督に幕僚として仕えていたため、「平和の奇跡」と位置づけられている期間や、これらの事象を帝都公表や聖堂布告からしかご存知ないかと思います。公式説明によると、「平和の奇跡」の間、以前は戦争によって破壊されていたイリアック湾領域は、小競り合いを続ける貴族領や小規模王国の寄せ集めから、一夜にしてハンマーフェル、センチネル、ウェイレスト、オルシニウムの平和で近代的な郡に変貌しました。「西の歪み」としても「平和の奇跡」は知られ、問題の多いこ...
  • 書物/帝都の略歴 第4巻
    帝都の略歴 第4巻 帝都歴史家 ストロナッハ・コージュ三世 著  本著の第1巻では、初代皇帝タイバーから第8代皇帝の時代までの歴史を概観した。第2巻では、レッド・ダイヤモンド戦争以降の6代の皇帝について論じた。第3巻では、続く3代の皇帝の受難、すなわちユリエル四世の失意、セフォラス二世の非力、そしてユリエル五世の英雄的な悲劇について語った。  ユリエル五世が遠く海を隔てた敵国アカヴィルで命を落とした時、皇位継承者のユリエル六世はまだ5歳であった。実際、彼が生まれたのは父であるユリエル五世がアカヴィルへ旅立つ直前のことであった。ユリエル五世の他の子は、平民との間にできた双子で、彼が旅立った直後に生まれたモリハーサとエロイザしかいなかった。そのため、第三紀290年にユリエル六世は即位したが、彼が成年に達するまでのあいだは、ユリエル五世の后でユリエル六世の母親であるソニカが...
  • 書物/アルテウムについて
    アルテウムについて トールス・イル=アンセルマ 著  アルテウム島はサマーセット群島の中で三番目に大きな島であり、モリデュノンのポタンサ村の南方、そして本土のルンシバエ村の西方に位置している。この島はタムリエル最古の修道会と言われているサイジック会の本拠地として名を知られている。  サイジック会に言及した最古の記録は第一紀の20年目のものであり、有名なブレトン人の賢人にして作家、ヴァーネットがサイジックの司祭長であったヤキーシスに会いにアルテウム島まで旅をする様子が記されている。  サイジックたちは当時から既に、諸国王の相談役を務めたり、タムリエルで最初に栄えた一族から伝授されたという「古き法」を提唱していた。この古き法とは自然の力を個人の意志に結びつけるための瞑想と研究に関する学問であり、その根源はマジカとは異なるものの、得られる結果は大方似ている。  とは言...
  • 書物/言葉と哲学
    ベノク夫人の 言葉と哲学  元ヴァレンウッド戦士ギルドのマスター、そして帝都の皇帝衛兵長のベノク夫人は、タムリエルの兵を剣に慣れさせようと奮闘していた。私はこの本のために、彼女に3度にわたって接触した。その1回目は、庭園を見下ろせる彼女の部屋のバルコニーであった。  私は約6ヶ月かけて手配した会談に時間よりも早く到着したが、彼女は私がさらに早く来なかったことを穏やかにたしなめた。 「私に自分を擁護するための準備をする時間を与えてしまいましたね」と、グリーンの目を微笑ませながら彼女は言った。  ベノク夫人はボズマーであり、ウッドエルフであり、若い頃は祖先たちと同じように弓を使っていた。彼女は運動に優れ、14歳の頃には部族の狩集団に、長距離射手のジャクスパーとして参加していた。パリック族がサマーセット島の援助を受けて南東ヴァレンウッドを暴れ回ったとき、ベノク夫...
  • シリーズ作品/帝都の略歴
    帝都の略歴 第1巻 帝都歴史家 ストロナッハ・コージュ三世 著  初代皇帝タイバー・セプティムによる統治以前、タムリエルは混沌に包まれていた。詩人トラシジスはこの時代を「絶え間ない血と憎悪にまみれた昼と夜」と書いている。各地の王たちはどれも貪欲な暴君で、地上に秩序をもたらそうとするセプティムに武力をもって抵抗した。  しかし、彼らはみな自堕落で統率がとれていなかったため、セプティムの力によって駆逐され、タムリエルに平和がもたらされた。第二紀896年のことであった。次の年に皇帝は新しい時代の始まりを宣言し、第三紀の幕が開けた。  皇帝タイバーは、38年間に渡り最高権力者として君臨した。その統治は正当かつ神聖で、この輝かしい時代では奴隷から支配者まで全ての人間が正義の恩恵を享受できた。皇帝の崩御の際には雨が2週間も降り続き、まるでタムリエルそのものが悲しみの涙を流...
  • 書物/狼の女王 第6巻
    狼の女王 第6巻 ウォーヒン・ジャース 著 筆:第三紀2世紀の賢者インゾリカス 第三紀120年  アンティオカスの娘、15歳の女皇キンタイラ・セプティム二世の戴冠式は、蒔種の月3日に執り行われた。彼女の叔父であるリルモス国王マグナスとギレインの王セフォラスは式を見守ったが、叔母であるソリチュードの狼の女王ポテマはそれ以前に王宮を去っていた。ポテマは自分の王国に帰ると、反乱の準備を始めた。後にレッド・ダイヤモンド戦争と呼ばれる戦いの発端であった。皇帝の支配に不満を持つ諸国の王や領主たちが、新しい女皇に対する反乱軍に加わった。ポテマは何年も前からこれらの同盟国を増やしていたのだ。  反乱軍による、帝都に対する先制攻撃は成功した。スカイリム全域とハイ・ロック北部で、帝都軍は反乱軍の攻撃にさらされた。ポテマの反乱勢力は各地で暴動や謀反を誘発しながら、伝染病のようにタムリ...
  • 書物/タララ王女の謎 第1巻
    タララ王女の謎 第1巻 メラ・リキス 著  時は第三紀405年。ブレトンのカムローン王国の建国千年の祝典での出来事である。すべての大通りや狭い小道に、様々な金と紫の旗が掲げられた。非常に簡素なものや王家の紋章が印されたもの、王の臣下の公国や公爵位の紋章が印されたものもあった。大小の広場では楽隊が音楽を奏で、通りや角で異国情緒溢れる新進の大道芸人たちが芸を披露していた。レッドガードの蛇使いや、カジートの曲芸、本物の魔力を持つ手品師。もっとも、手品師たちの見せるきらびやかな芸は、たとえ本当の魔術でなくても見るものに感銘を与えた。  カムローン男性市民の注目を一身に集めたもの、それは「美の行進」であった。一千人もの麗しく若い女性たちが、挑発的な衣装に身をつつみ、セシエテ神殿から王宮までの大通りを踊りながら練り歩いていた。男たちは皆互いに押し合い、よく見えるように首を伸ばし、お気...
  • 書物/狼の女王 第3巻
    狼の女王 第3巻 ウォーヒン・ジャース 著 筆:第三紀1世紀の賢者モントカイ 第三紀98年  今年も残りあと2週間というとき、皇帝ペラギウス・セプティム二世が逝去した。「北風の祈祷祭」のさなかの星霜の月15日のことで、帝都にとっては悪い兆しだと考えられた。皇帝が統治した17年間は苦難の連続だった。枯渇した財源をうるおそうと、ペラギウスは元老院を解散させ、その地位を買い戻させたのだ。有能だが貧しい評議員を何人か失った。皇帝は復讐に燃える元老院のメンバーによって毒殺されたのだ、多くのものがそう口にした。  亡き父の葬儀と新皇帝の戴冠式に出席するため、皇帝の子供たちが帝都にやってきた。末っ子のマグナス王子は19歳で、アルマレクシアから帰郷した。彼はそこで最高裁判所の審議官を務めていた。21歳になるセフォラス王子はギレインからレッドガードの花嫁、ビアンキ王女を連れて帰っ...
  • シリーズ作品/狼の女王
    狼の女王 第1巻 ウォーヒン・ジャース 著 筆:第三紀1世紀の賢者モントカイ 第三紀63年  この年の秋、皇太子ペラギウスはカムローンの都市国家ハイ・ロックへ出向いた。皇帝タイバー・セプティムの姪が女皇キンタイラであり、その息子が皇太子ユリエルで、ペラギウスはそのユリエルの子である。彼は、ハイ・ロックの王ヴァルステッドの娘に求婚に来たのだった。この王女の名はクインティラといい、タムリエルで一番と言われる美貌の持ち主であった。彼女は女性らしい作法を完ぺきに身に付けており、また優れた妖術師でもあった。  ペラギウスは11年前に前の妻を亡くしており、アンティオカスという名の男の子がいた。ペラギウスがハイ・ロックに来たとき、この都市国家には巨大な狼の姿をした悪魔が住みつき、人々から恐れられていた。ペラギウスは、クインティラに求婚する前に彼女とともにこの怪物を倒し王国を救...
  • シリーズ作品/アルゴニアン報告
    アルゴニアン報告 第1巻 ウォーヒン・ジャース 著  帝都の小さいが立派な広場の一角に置かれている、または、ぐったりとしているのがヴァネック卿の建設会社である。その想像力に欠けた質素な建物は、芸術性や建設設計に関してはあまり有名ではなく、むしろその並外れた長さによって知られている。もし批判的なものが、なぜヴァネック卿はあのような飾り気のない、伸びきった突起物を好むのかを疑問に思ったとしても、彼らはそれを口にしなかった。  第三紀398年、デクマス・スコッティは建設会社の先任書記であった。  内気な中年の男がヴァネック卿の下へ、五年戦争によって破壊されたヴァレンウッドの街道を修復する独占権をこの建設会社に与えるという、今までの契約の中でも最高の利益を得られる契約をもたらしてから数ヶ月が経過していた。これによって彼は、管理職や書記に間で人気者になり、彼の冒険を物語る日...
  • シリーズ作品/タララ王女の謎
    タララ王女の謎 第1巻 メラ・リキス 著  時は第三紀405年。ブレトンのカムローン王国の建国千年の祝典での出来事である。すべての大通りや狭い小道に、様々な金と紫の旗が掲げられた。非常に簡素なものや王家の紋章が印されたもの、王の臣下の公国や公爵位の紋章が印されたものもあった。大小の広場では楽隊が音楽を奏で、通りや角で異国情緒溢れる新進の大道芸人たちが芸を披露していた。レッドガードの蛇使いや、カジートの曲芸、本物の魔力を持つ手品師。もっとも、手品師たちの見せるきらびやかな芸は、たとえ本当の魔術でなくても見るものに感銘を与えた。  カムローン男性市民の注目を一身に集めたもの、それは「美の行進」であった。一千人もの麗しく若い女性たちが、挑発的な衣装に身をつつみ、セシエテ神殿から王宮までの大通りを踊りながら練り歩いていた。男たちは皆互いに押し合い、よく見えるように首を伸ばし、お気...
  • シリーズ作品/妖精族
    妖精族 第1巻 ウォーヒン・ジャース 著  その偉大な賢者は背が高く、不精な感じの男で、髭をたくわえており、頭ははげていた。彼の所蔵の本も持ち主に似て、どの本も長い間にホコリをかぶり、本棚の奥へと突っ込まれていた。最近の授業で、彼はその中の数冊を用いて、ヴァヌス・ガレリオンがどのようにして魔術師ギルドを設立するに至ったかを学生のタクシムとヴォングルダクに説明していた。2人はサイジック教団でのガレリオンの修行時代について、またそこで行われた魔術の研究と魔術師ギルドのものとはどのように異なるのかなど、たくさんの質問を投げかけた。 「サイジック教団は、今も昔もは非常に組織的な生活様式を持つ機関である」と賢者は説明した。「実際、きわめてエリート主義的である。ガレリオンはその点を批判していた。彼は魔術の研究を自由に解放したかったのだ。まあ、『自由に』とはいかないまでも、少なくとも誰...
  • シリーズ作品/火中に舞う
    火中に舞う 第1章 ウォーヒン・ジャース 著 場所:帝都 シロディール 日付:第三紀397年 10月7日  正に宮殿と呼べるような建物に、アトリウス建設会社は入っていた。ここは帝都内のほとんどすべての建設事業に対し、建設や公証を行う、事務手続きと不動産管理の会社だった。宮殿の広場は質素で、豪奢な飾りつけなどはされていなかったが、この建物はマグナス皇帝の時代から250年間立っていて、飾りが質素で荘厳な広間と豪華な広場を構えていた。そこでは精力と野望に満ち溢れた中流階級の若い男女が働いていた。デクマス・スコッティのように、安穏と働く中年もいた。誰もこの会社がない世界など想像していなかった。スコッティもまた例外ではなった。正確には、彼は自分がこの会社にいない世界など想像していなかった。 「アトリウス卿は君の働きぶりにいたく感銘を受けているよ」と主任は後ろ手でスコッティ...
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