ユダヤ教、キリスト教の文献に登場する天使の名の多くには、名前の末尾に『エル』(el)がつく。
『el』は『神』を意味し、これが末尾に付く天使には『神の〜』という、それぞれの役割がある。
しかしメタトロンの名前はラテン語のメタトールから転じた『測る人』という意味を持つとも、ギリシア語で『メタトロニオス』(玉座に侍るもの)とも、ミトラというペルシャ起源の東方神から来ているとも、あえて秘密にされているとも様々な説が存在する。
また、彼は百以上の別名を持つともされ、別の名で知られている天使も、実は彼の化身であるという説もある。
眉目秀麗に描かれる天使が多い中、36対の翼を持ち36500万の瞳を持ち火の柱として描かれる彼は異相の存在ともいえるだろう。
旧約聖書の創世記では、彼は元々は人間で、名をエノクといった。
アダムの6台後の子孫である彼は、300歳以上生きたとされる。
『ラジエルの書』を手にしたことがきっかけで、天に召されてミカエルらの案内で天界を見学し、彼は神から宇宙の秘密の記録を命じられた。
そして、それから30日間徹夜して、360巻にも及ぶ書物を著した。
その後は30日だけ地上へ戻る事を許され、天界で学んだ事を子孫に伝え、ふたたび昇天し、メタトロンとなり『天の書記』に任命される。
もとは人間であるがために、天使の中では8500歳と一番年若く、その背の高さは世界の広さに等しいともされる。
メタトロンが天界を見学したときに、著した見聞録が有名なエノク書である。
wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%B3
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