チカバク(Chikabaku)
鹿児島県の徳之島に伝わる妖怪。
チカバクは小型の箱の形をしており、人間の魂を奪い取る。
宝島(フーシマ)で夜に白い箱が転がっていたのを見た人がいたが、3日後に命を落とした。ある男性が夜に綱を綯っていたらクヮラクヮラクヮラーと小さな箱が回ってきたのを見た。彼は5日後に命を落としてしまった。チカバクと関係あるかは不明だが、この地域では使い終えた籠や臼といった入れ物はひっくり返したり横向きにして、入れ物の口が上を向かないようにした。口から何かが入りこんだ場合、入れ物が転がってくるという。
参考文献
朝里樹/闇の中のジェイ『日本怪異妖怪事典 九州・沖縄』363頁
黒史郎『ムー民俗奇譚 妖怪補遺々々』92頁
最終更新:2023年11月19日 19:03