ガーナームイ(Gana-Mui)
ガーナー森。
沖縄県の伝説に登場する怪物。
ガーナーはタンコブ、ムイは森を意味する。
その昔、暴れ者のガーナー森が近いうちに真玉橋村を食べようと考えていた。それを聞いた真玉橋村の村人たちは驚き、武器を持ってガーナー森と戦う準備をした。それに対しガーナー森は、せせら笑って「おれが、ぱくりとやれば、それまでぢゃ」と嘯いていた。これには神様も驚き、ガーナー森をそのままにしておくと真玉橋村の村人たちがかわいそうだと考えた。そこでガーナー森が真玉橋村を食べに行こうとしたとき、神様は大きな石を天から2つ落としてガーナー森の尻尾を押さえ、動けなくさせた。
動けなくなったガーナー森は奥武山公園の傍らの海中で静かに眠っている(現在は海ではなく陸地になっている)。真玉橋には、石獅子(イリヌシーサー)がガーナー森の眠っている海に向かって立っており、そして毎月1日と15日になると獅子の前に赤いお饅頭を3個供えて「ガーナー森がこの村を食べに来たら直ぐに追っぱらって下さい」とお願いする。
参考文献
朝里樹/えいとえふ『日本怪異伝説事典』381頁
朝里樹/闇の中のジェイ『日本怪異妖怪事典 九州・沖縄』312頁
喜納緑村『南の昔話』146頁
最終更新:2023年11月16日 18:19