ザントマン(Sandmann)
ドイツに伝わる睡魔。
ザントマンという名前は砂男を意味する。ザント(sand)が砂でマン(mann)が男性という意味である。
砂男は魔法の砂が詰まった袋を持った老人で、魔法の砂を目の中に入れられた者は眠らずにはいられなくなり、起きようとしても瞼の上に座って無理やり目を閉じさせる。なので砂男の姿を見た者はいない。
ドイツの作家E・T・A・ホフマンの小説『砂男』では主人公のナタナエルが幼い頃に「砂男は邪悪な存在で夜になっても眠ろうとしない子の元へやってくる。目に一握りの砂を投げ込むと目玉が血まみれになって飛び出し、目玉は砂男が月まで持って帰り自分の子に食べさせる。砂男の子供たちはフクロウのように曲がったクチバシで目玉をつっついて食べる」と言い聞かされている。
参考文献
健部伸明/怪兵隊『幻想世界の住人たちII』
新紀元社『幻想用語辞典』126頁
朝里樹/えいとえふ『世界怪異伝説事典』266頁
山口敏太郎『大迫力!世界の
モンスター・幻獣大百科』241頁
水木しげる『世界妖怪大全 世界はゲゲゲ』58頁
水木しげる『水木しげるの続・世界妖怪事典』146頁
最終更新:2024年02月26日 15:13