玄武
古代中国の四神のひとつ。北の守護神とされる。
白川静によれば、三千年くらい前は北方の守護神はワニさんだったらしいのだが、一世紀ころにカメさんになった。
蛇が巻きついた亀で描かれることが多い。介虫と言い、いわゆる「甲羅背負った生物」の長と言われる。
また、蛇は土性であると言われ、これが外れると大変なことになると言われる。
東洋のエレメンタリスムである五行では水、五徳では智、五色では黒、陰陽では陰。
玄武に属する七宿は
斗宿、牛宿、女宿、虚宿、危宿、室宿、壁宿である。
紀元前339年~278年頃の文献に、玄武が出る。
2世紀ころから「介虫の長」と書かれた文献がある。
十一世紀の本、『筆渓筆談』に、螣蛇という多分蛇が北方の守護とか出ている。
**参考文献
袁珂著 鈴木博訳、『中国神話伝説大事典』 185頁