ケッチャッチャッチャ(Ketchatchatcha)
インターネット上で語られた怪談に登場するもの。
ケッチャッチャッチャは養護学校の小学部の教室に現れた不可視の存在で、小学生のとある男の子のみが目撃できたが、その姿については一切語られていない。
とある大学生が免許の関係で養護学校に体験に行き、そして彼が担当することになった小学部の教室でとある男の子と遊ぶことになった。
その男の子は基本的に言葉を喋らないが他人の言葉は理解しているようだった。
一緒に遊ぶと言っても、男の子がボウルに入れたブロックを掻き混ぜるのを見ていることしか彼にはできなかった。
すると時々、男の子は天井の方を見ては目を泳がせていた。
ここは養護学校なので精神疾患からくる症状なのだと彼は思ったが、その男の子を観察しているとまるでそこに不可視の何かが実在していてそれを目で追っているかのように見えてきた。
彼がそこに何があるのかと聞くと男の子は天井の下辺りを指差して「ケッチャッチャッチャ」と答えた。
彼がそこに近づいて天井を見上げても何も見えなかったため、再び男の子にケッチャッチャッチャとは何かと聞くと、男の子は「ケッチャッチャッチャ、ブーよ!」と答えた。
直後、彼の腕に痛みが走ったので、見ると腕には爪で引っ掻かれたような痕があったという。
ケッチャッチャッチャに引っ掻かれたのだろうか、その時に男の子は窓の方を見ていたのでケッチャッチャッチャは窓から出て行ったのかもしれない。
参考文献
朝里樹『続・日本現代怪異事典』141頁
最終更新:2023年11月21日 09:33