ヒラノ(Hirano)
昔、とある町にいた妖怪。
ヒラノがどのような姿なのかは語られていないが、あらゆる隙間から人を覗いては人々に襲いかかって殺害する恐ろしい妖怪とされる。
ヒラノによる被害が増えたので、町長が町民を集めて「ヒラノには気をつけて下さい!」と呼びかけた。
だが、肝心のヒラノから身を守る対抗策は誰も打ち出せないままであった。
町長による注意喚起の直後にある母子が自宅の扉の隙間にいたヒラノに襲われ死亡した事件がニュースにもなったという。
朝里樹『日本現代怪異事典』によれば、この話はテレビ番組『USO!?ジャパン』の公式ホームページの
掲示板に書き込まれたものだという。
原文では、隙間に関する怪談がもう一つ紹介されていたのでここでも紹介する。
とある三人家族が引っ越し先の新居に慣れてきた頃、何となく母が家内の隙間を気にするようになり、やがてその息子も隙間を気にするようになった。
ある日、半開きになった扉の隙間を見た息子がその扉を閉めようとしたところ、突如として異変は発生した。
いきなり扉や戸棚が少し開き、そして全ての隙間から謎の目玉が室内の息子を覗いていた。
その翌日、息子は扉の隙間に挟まって片目が潰れた状態で亡くなっており、その後に両親も同じ状態で亡くなった。
この噂を知る者が言うには、隙間から覗いてくる目玉はこの家に引っ越してきた今までの犠牲者たちのものかもしれないという。
参考文献
朝里樹『日本現代怪異事典』322頁
最終更新:2024年04月23日 00:58