干将

「かんしょう」と読む。名鍛冶の名前にして、彼の作った陰陽の双剣のうち陽剣の名。

ちなみに、陰剣であるもう一方の剣の名は莫耶(ばくや)という。
これは彼の妻の名であるが、彼女はこの剣を作る際図らずもその命を犠牲としてしまっている。

別の説では、妻の爪と髪を炉に入れたとされている。

古代中国に存在した呉の王のために作った剣という説と楚王のために作った剣という2説がある。

楚の干将・莫耶

楚に伝わる話の方では、干将は陽剣である干将を隠したことが元で、献上に行った時に処刑されてしまう。処刑を初めから察知していた干将は身重の莫耶に、生まれてくる子どものための遺言を残し、陽剣・干将を隠しておいた。

やがて生まれてきた子は、尺比(もしくは眉間尺)を名付けられ、成長していった。十四、五になった尺比は母から真実を聞き、自らの命と引き替えに敵討ちを果たした。

参考文献

新紀元社「聖剣伝説」「聖剣伝説Ⅱ」など
袁珂[著]鈴木博[訳]『中国の神話伝説下』 1993 青土社

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最終更新:2006年06月26日 02:35