がしゃどくろ
ガシャ髑髏とも。
野垂れ死にした人々の骨が怨念によって合体。巨大化して人を襲うという。
成立
佐藤有文の『日本妖怪図鑑』(1972年)が初出であるが、『世界怪奇スリラー全集2.世界の
モンスター』(1968年)が初出とも言われている。(未確認)
幕張本郷猛によれば、これは斎藤守弘が1966年別冊少女フレンド付録で「あるくたびにガチガチと音をたて、目玉だけがとびでた巨大ながいこつ」として発表したものが初登場で、斎藤は「グラミス城の幽霊(自分で頭持って歩く)」話をを基にしたと言う。
歌川国芳の浮世絵「相馬の古内裏」の図を引用して、斎藤守弘の「がしゃどくろ」を説明したことから、巨大な骸骨=がしゃどくろとの説が広まった。
水木しげるが自著の「妖怪事典」の中で「がしゃどくろ」を取り上げたとき、
日本霊異記の野ざらしの髑髏を供養してやったところ恩返しに来たとの話を紹介している。そのため、この話が古典に登場する「がしゃどくろ」として流布するようになっている。
ちなみに浮世絵「相馬の古内裏」は、山東京伝の読本「善知安方忠義伝(うとうやすかたちゅうぎでん)」をもとに宝田寿助が脚色した歌舞伎の「世善知相馬旧殿」の場面を描いたものである。歌舞伎では巨大な骸骨は出ずに、沢山の骸骨が現れるんだそうである。
歌川国芳「相馬の古内裏」
参考
最終更新:2025年05月04日 13:27