チャランケ
「Cha(言葉)ranke(下ろす)」で、アイヌ文化における裁判のようなものである。「談判」などと訳されることもある。
個人同士、村同士などでどうしても解決のできないトラブルが起きた際に、当人と弁護団が双方の主張を節を付けて歌のように述べ合う。一方の主張の際にはもう一方は口を差し挟むことはできず、続く限り何時間でも聞いているしかない。そしてわずかにでも言い間違ったり、事実を曲げて言ってしまったり、体力が続かなくなってしまったりすると負けとされ、刑罰を受けることとなる。刑罰はたいてい賠償の品物(ツクノイ。漆器や宝刀、首飾りなど)であるが、手持ちが無い場合は罪の軽重によって棍棒で打たれたり、労働が課せられたりした。
昔話などでチャランケが出てくる場合には、当事者同士のみで行われているという印象がある。
最終更新:2005年09月01日 14:04