足長手長

福島県の磐梯山の頂上に住んでいた妖怪。

ものすご~く足の長い妖怪「足長」と、ものすご~く手の長い妖怪「手長」のコンビで、
その長い手足を使って、近隣の村を荒らしまくっては、村人を恐怖のどん底に陥れていた。

ある時、この地を訪れた一人の僧侶が足長手長のことを聞くと、磐梯山にいる
足長手長を退治するべく、挑戦を申し込んだ。僧侶は足長手長に向かって、こう言った。
「お前は随分でかい図体のようだが、そんなことではゴマ粒のように小さくなる
 ことなど出来ないだろう。出来るというのならやってみろ。」

足長手長はそんなことたやすいと、すぐさま言われたようにゴマ粒ほどの大きさに縮んだが、
僧侶はここぞ、とばかりに持っていた印籠の中にこの性悪妖怪を封印してしまった。

こうして封印された足長手長は、もう二度と悪さをしないことを条件に、磐梯山の頂上で
神様として祀られることとなった。また、足長手長を封印したこの僧侶の正体は、
「弘法も筆の誤り」の弘法大師であったと伝えられている。

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最終更新:2005年10月17日 16:58