Kはいう。「それは二度目の素寒貧(スカンピン)だった」と。


彼らが外食から帰ると、そこには一束のトランプが無造作に置いてある。
「トランプでもしててください」とGが言う頃にはシャッフルを始めていた。

さあ、なにをやろうか

「スピードでもしましょう」と言い放っていたHはいつの間にか5枚ずつカードを配っていた

「いや、フルハウス?じゃなくてポーカーしようと思って」

そうして、Kがディーラーとなり、課題途中のGと暇なHとの命(部室にあったチョコ)を賭けた戦いが幕を開ける。

Hは初手から2ペアを出し、順調にGの命を削っていく。
気が付くとGのライフは0になっていた。

「素寒貧(スカンピン)」
Gはいう。「Hさん、借金してもいいですか」
Hは渋々OKし、Gは思いもよらぬ快進撃をみせる。(Hが降りまくった)
そう、お互いのライフが3:5になるまで、彼は挽回したのだ。
しかし、そんな努力も空しく、Hはフルハウスを出してしまう。

K「二度目の素寒貧だ」

そうして、Gは地下労働施設での生活を続けることとなり、Hは夜の覇者となった。

そんな王者Hが最後の方まで「なんだっけ、スカンジナビアじゃなくて」と言っていたのはここだけの秘密だ。

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最終更新:2023年11月22日 00:51