池上彰「わかりやすさの勉強法」(2010)
評価
★★★☆
ひとこと
売れっ子池上彰氏の「わかりやすさ」3部作の3冊目、だそうだ。
フツーにわかりやすい本です。
よーく頭に入れておくべき内容ですが、長く手元に置いて読み返さなければいけないほど複雑ではありませんね。
「わかりやすさ」の必要性などをそぎ落とし、より本題に注力した本には
木暮太一「『わかりやすい説明』のルール」、読解方法に主眼を置いた
西林克彦「わかったつもり」などもあります。
分類
目次
第1章 テレビでプレゼンのヒントを学ぶ-テレビはプレゼンの勉強の宝庫だ
- 綴じなければ、話の全体像が見える
- プレゼンテーションでも威力発揮
- テレビ出演でも威力発揮
- 予習の程度がプレゼンの出来不出来を決定する
- キーワードを有効に活用しよう
- 焦点の合わせ方が内容を左右する
- テレビは「わかりやすく伝える授業」の教室だ
第2章 話のキモ<中心テーマ>を見つけよう-伝えるべき中心テーマに気づけば、成功したも同然
- 「自分は何がわからないか」を知ろう
- フロー情報とストック情報を使い分けよう
- 話のキモとは「そもそもなぜ~なのか?」という疑問
- 「検察審査会って、そもそもどうしてあるの?」
- 問題意識を持ってストック情報にあたる
- 常に根本的な疑問を持つようになった
- 相手に話の地図を渡そう
- 自分の中に湧いた素朴な疑問を大切に
- キモの部分をプレゼンの頭に持ってくる
- プレゼン原稿は、上司の突っ込み質問から書き始めてみる
- コラム1:話が枝葉に行きっぱなしにならないために
- コラム2:単純化しすぎてはいけない
第3章 プレゼン力を伸ばす-相手の頭の中に「絵」を描く
- 話がうまいスタッフは「絵が描ける」
- 絵を描ける説明とは
- 具体的な言葉で「話のフック」をつくる
- 「幼稚園と保育園の違い」を説明するとしたら
- 伝達ゲームと考えよう
- 自分の中で図解する
- 待ち合わせ場所をどう説明しますか?
- 何でも図にして考える
- 民放の現場で鍛えられる
- 「会社更生法」も具体的に「絵」に描ける
- 思わぬ一般論から説明する手法もある
- コラム3:名前ネタはフックになる
- コラム4:「三分間」の感覚を身につけよう
第4章 新聞の読み方、ネットの使い方-じっくり熟読、記事を切り抜き
- 生放送で新聞記事を解説する
- 朝は新聞四紙に目を通す
- 夜は八紙をじっくり読んでページを破る
- 海外の新聞はメール配信で
- 解説記事と署名記事に注目
- 文章力をつけるには一面コラムの精読を
- つまらないコラムの理由を考える
- 就職活動に日経新聞は必須か?
- 読売新聞は外信面が充実
- 書評欄、読書欄の充実度は朝日新聞
- 記者同士の論争すらある毎日新聞
- 日経新聞は商品面をチェック
- チーズの値段から意外な世界経済の流れが見える
- どうして私は紙の新聞にこだわるのか
- データとして手元にストックできる
- 雑誌は拾い読みしてページを切る
- ネットは注意して活用する
- Gサーチや日経テレコンも
- NHKニュースを使う理由
- ひいきのブロガーを見つけよう
- コラム5:ベタ記事は隠れた宝石だ
第5章 クリアファイルで情報整理-持ち運べる“編集機”
- スクラップブックから試行錯誤
- 新聞記事を切り抜かなくても
- 持ち歩けるフロー情報ファイル
- ファイルは自然に枝分かれしていく
- フロー情報がストック情報に
- クリアファイル整理術にも欠点が
- 自己流の編集力を
- クリアファイルは“編集樹”だ
第6章 本の読み方-本を「仕事の先輩」として活用する
- 本は最強のストック情報
- ネットで参考文献をチェックする
- 行きつけの書店をつくろう
- 書店も売り場を“編集”している
- アマゾンの読書レビューの使い方
- 新聞広告で売れ筋と新刊をチェック
- 新聞に寄って書籍広告の内容は異なる
- ビジネス小説で楽しみながら学ぶ
- A4の裏紙を四つ折りにして本のメモに
- 本は「まえがき」から読む
- 本を読む時間をどうつくるか
- コラム6:「伝えること」は情報の「呼び水」になる
第7章 ノートのとり方、メモのとり方-アナログだって有効だ
- 電子手帳は使わない
- 手帳はスケジュール専用
- 取材ノートは左右のページを使い分け
- ビジネスへも応用可能
- レポート用紙で再整理も
- 取材旅行には大学ノート
- A4の裏紙メモも活用
第8章 わかりやすい文章を書くために-「わかりにくい説明」を見つけてみよう
- 「子ども向け解説」はわかりやすいか?
- 「国際金融システムが正常に機能」?
- 世界史嫌いは教科書に問題があった
- 専門家が陥りやすい失敗がある
- 企業小説にはなぜ素人が登場するのか
- 優れたブロガーの文章も参考になる
- 理解していないと抽象的になってしまう
- 「耳で聞いてわかる」表現を
第9章 聞き上手は伝え上手になれる-まずは相手の話を聞いてから
- 相手の表情を見よう
- 相手が話しやすくなるリアクションを
- 声に出さずに表情で聞く方法もある
- 聞き下手のタイプ1 準備した順番通りに聞く
- 聞き下手のタイプ2 自分のストーリーに縛られる
- 準備してきたメモは忘れよう
- 田原総一郎さんは「準備したら捨てる」
- 「いい質問ですねぇ」は「いい反応」を引き出す
- 「相手を認める」聞き方
- 質問してくれた相手を大事にする
第10章 時間を有効に使ってみよう-細切れ時間も利用次第
- 「集中できた」経験を忘れずに
- 細切れ時間の活用法
- 満員電車の中では……
- 新幹線の往復時間
勉強って何だろう
メモ
- 大陪審
- アメリカには大陪審と小陪審がある
- 大陪審は起訴するかどうかを決める(12名よりは大人数)
- 小陪審は有罪か無罪かを決める(12名)
- 日本では起訴するかどうかは検察が決めるが、アメリカではここでも市民参加
- ただし、容疑者(弁護士)側が大陪審か検察かどちらかを選べる。
- 「とにかく驚くべきことなのです」から始めてみる。(最後に削ればよい)
- シーシェパード
- 意味は「海の羊飼い」
- 意訳すると「海の海洋生物を守る」
- 羊飼いとはキリスト教では迷える羊を助ける、から来ている
- キリスト教という大義から独善的になりがち
- 派手な活動をすることで、賛同する人々からの活動資金援助を得ている
参考文献
最終更新:2011年11月06日 17:06