ドラえもん のび太の恐竜2006のオープニング

ドラえもん のび太の恐竜2006

ティラノザウルスが森をさまよっていた。
上空から何者かが飛行物体から銃撃を繰り出す。

骨川家。

スネ夫「僕たち人類が、この地球上に出現するはるか以前の話……　ざっと1億年も昔の時代。まぁ、とにかくすごーく大昔の白亜紀と呼ばれる時代」

しずかがブラキオサウルスの尻尾を折る。

しずか「ああっ!」
スネ夫「地上は恐竜の天下だったわけ……」
ジャイアン「ふあーっ……」
スネ夫「それで……」
ジャイアン「おいスネ夫、前置き長ぇぞ。なぁしずかちゃん!」
しずか「えっ?　ええ……」
ジャイアン「早くスッゲェもん見せろよ」
のび太「見たい、見たい!」
スネ夫「ちょっと待ってよ、この前置きが大事なんだから。ま、とにかく大恐竜時代の王者がこのティラノザウルス……」

テーブルにはティラノザウルスの爪の化石が置いてあった。

しずか、ジャイアン「わあーっ!」
スネ夫「ティラノザウルスの爪の化石……　パパのアメリカ土産さ」
のび太「見せて!」
ジャイアン「これが大昔には生きて動いてたってわけか……」
のび太「次、僕。見せて」
ジャイアン「すげぇな。はい、しずかちゃん」
のび太「見たい、見たい、見たい!」
しずか「じっと見てるとその時代が目に見えてくるような……　ぶっそうと茂った、しらのジャングルを、小山のような恐竜が……」
のび太「ねぇ、もういいだろう?　見せてよ、早く!」
しずか「はい、のび太さん……」

するとスネ夫は化石を取ってしまう。

スネ夫「しまっとこう、貴重なもんだから壊されると困るし……」

ジャイアン「いやあ、いいもん見せてもらったぜ」
しずか「ほんと、恐竜の化石なんて私初めて見たわ。感動しちゃった!」
スネ夫「ふふふ。また見たくなったらいつでも……」
のび太「なんだい、なんだい!　爪の化石ぐらいで威張るな!　僕は宣言するぞ。いいか、よく聞け。僕は自分で見つけてみせるぞ、爪だけじゃなく恐竜の丸ごとの化石を発掘してみせる‼︎」
3人「えっ⁉︎」
のび太「うっ!」
スネ夫「楽しみだなぁ……」
のび太「(また余計なこと言っちゃった……　苦し紛れででまかせをいうのが僕の悪い癖だ……　しかし、こうなったら、意地でも恐竜の化石を見つけなくっちゃ!　しかも、丸ごとだ)

のび太は大急ぎで走るが、途中で潰れた空き缶を踏んでしまう。

のび太「どんなに、道のりが険しくても……　な、なんだよこれ?　イテーッ!」