大勢の議員達が議会場でざわめく、壇上に市長が上がり声を上げる
「市議会議員諸君!!本日君達に緊急招集をかけたのは他でも無い!!
影の障壁が消え去った事についてである!!」
若き女市長が議会場で声を張り上げる
「隣の島から来るであろうと連中についての対応だが私は徹底的に断固として市内への侵入を認めない事を提案したい!!
賛成する市議諸君は起立を」
「市長!!それはあまりにも性急ではありませんか!?もっと情報を集めてからでも」
新入りの議員が声を上げる、しかし市長がそれを制し
「それは既にやっております、『The・Men』から調査チームを編成させ隣の島に派遣しています」
「待って下さい、市営ギルドを市議会の承認無しで動かすのは越権行為なのではありませんか?」
壮年の眼鏡をかけた市議が異議を申し立てる
「はい、越権行為です」
「素直に認めますね」
「ええ、ですがこれは市議を通している暇は無いのです」
「何故ですか?」
「考えても見て下さい、我々の祖先は隣の島から逃げて来ました
その原因は我々とは違う思想を持つ人間達によって住む場所を理不尽な理由で奪われたからです
今回も同じ事が起こるかもしれない」
「我々が太古の魔術師の
実験台の子孫だと言う話ですかな?」
「そんな馬鹿な話有り得ない!!」
新入りが声を張り上げる
君達二人は元々街の外から精査され我が街へと帰還を許された兄弟の子
故に聊か馴染めないと思いますが、これは真実です、この大陸の人は皆、太古の偉大な魔術師の実験台の子孫です
我々は隣の島から逃げ、命が惜しくなった我々の祖先がここに街を作り留まった
他の連中は島の奥に行きましたが我々は繁栄し、今日の栄華を極めている訳です
これは重要では有りませんね、脱線しました
我々はこの街に留まり続け外交を殆ど取っていない、取ったとしても商業的な取引のみ
市が生まれてから採られているこの政策は間違っていないと思います」
「何故ですか!?」
「基本的に人が向かうのは破滅です、良いですか、島の奥に行った者達の多くが失敗したじゃないですか
最近、欲ボケの連中が業火にその身を焦がしたのは皆さんも御承知ですよね?
私は破滅に向かいたくない、ここに留まり続ける」
「それはだらけていませんか!?」
「いいえ、我々は全力の努力の末に我々はやっと留まれる事が出来ているのです
良いですか、私は彼等隣の島の住人達が嫌いですが、それが理由で外交をしないのでは無いのです
彼等には前科が有ります、故に彼等を二度と信用しないしこの街に入らせない、そう言っているのです」
「謝罪と賠償を要求しましょう!!その為にも外交努力を!!」
「お断りします、何をしても私は彼等を許せません、許せない相手に謝罪を要求する程私は子供では無いつもりです」
「あのーちょっと良いですか?」
「何ですか第12地区地区会長さん」
初老の男性が意見を述べる
「そもそも隣の島の人間が我々を追いやった奴の子孫とは限らないんじゃないかなぁ?」
「言っている意味が良く分かりません」
「いや、私達は隣の島から来た訳だろう?だけどその時に隣の島に残った奴も要る筈じゃないか」
「そうですね」
「隣の島はもしかしたらその残った奴の子孫が支配しているのではないだろうか?」
「それは無いのでは?当時残った者達と数に差が開きすぎだと思いますし」
「ふむ、だがなぁ・・・彼等を通してくれないと困るんだよ」
「何故?」
「最近ウチの区のホテルの経営が苦しくてね・・・以前はさっき言ってた欲ボケの国から客が来たけどめっきり減って・・・
あ、補助金を出してくれるのなら別に通さなくても」
「・・・・・隣の島の事は市民投票で決めましょう、異議の有る議員は挙手を」
皆、静まり返った
「では市民に対し、彼等の市街地への立ち入りの是非を問います
否決なら絶対に立ち入らせず、可決なら検査後、監視付きでの立ち入りでよろしいですね?」
「異議なし!!」
「意義なーし!!」
最終更新:2016年04月29日 15:38