淫魔達に伝わる書。
伝承上の存在である『夢に入り込む淫魔』が書いた物と言われている。
『愚行の書』の最初には創世神話に関する内容が記載されているが、それはある『夢に入り込むサキュバス』が
創造神の夢に入り込み、そこから盗み出した内容だとされている。
他の神話や宗教においては『偉業』とされる創世であるが、この書には創造神が創世を『愚行であった』と悔いている記載がされているらしい。
その後には淫魔族の視て来た歴史、彼等彼女等と接点を持った他種族についての記述が延々と続く。
『世界最初の愚行』である
天地創造を始め、多種多様な愚行とその顛末が歴史として記されているが、この書の一番の特徴は『現在も内容の書き込みが続いている』という事である。
誰かの夢に入り込むまでもなく、『愚行』は世界中に溢れている。
加筆される内容は淫魔由来の書だけあり艶笑譚が多い。
更には料理での失敗例から珍しい死に方を揶揄すると言った悪趣味なモノまでも。
だが中には非常に危険なモノもあり、
禁呪指定の魔法の使い方や『
深淵の書』めいた読むだけで正気が失われかねない内容を含んだ記述もあったりする…。
そして世の中にはこの『愚行の書』の頁を細かく裁断し、無造作にかき混ぜた状態にしてから再統合させたような写本が幾つか存在している模様。
それらは一部の
学者や
賢者によって収集され、将来の『愚行による危機』への対策として解読や研究が進んでいる。
専門家ならばどの系統の写本が本物の危険文書かをある程度は判断出来るだろう。
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最終更新:2022年02月01日 01:18