ベルフェゴールの呪縛
どうもこの漫画『ベルフェゴールの呪縛』は、冒頭に登場した桐乃そっくりの女の子『キリノ』の視点で語られる物語っぽいな。モノローグが多用されているから、主人公キリノがそのとき何を感じたのか、どう思ったのかがよく分かる。
反面、他の登場人物の心情は、いまのところキリノの目を通して見た表面的な部分しか描かれていない。ううむ……基本的にこの主人公、相手の言動を悪い方に悪い方に解釈しやがるので、見ていてやきもきしてしまうな。バカ、そうじゃねーよと突っ込みたくなる。
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』自体が、他の登場人物の心情は京介の目を通して見た表面的な部分しか描かれておらず、京介が物事を正しく解釈しているとは限らない事を示している。
伏見:現実では、私たちは『この人はこういう人だ』、『この人は、私のことをこう思っている』と、それぞれ主観で解釈しています。実際のところどうなのかは、相手の心を読めでもしない限りは分かりません。本作でもそれは同じで、作中に描かれていることはすべて『京介の主観』にすぎません。京介がいくら『俺の妹はこういうやつだ』『麻奈実はこういうやつだ』『あやせは俺のことをこう思っている』と思っていても、実際のところどうなのかは、彼には分からないわけです。もしかしたら京介も、勘違いしているところがあるかもしれませんし、今後その勘違いが修正される出来事があるかもしれない。なので京介の主観を疑っていただけると、より面白く読める部分があるんじゃないかと思います。
――アキバBlog 3巻インタビュー前編
かーず:というか『ベルフェゴールの呪縛』がメタなセルフパロディになっていて大笑いしました。
伏見:「京介の主観を疑う」など、前にインタビューで話していたことを本編でも触れておきたかったので、ギャグ仕立てにして挿入しました。
――アキバBlog 4巻インタビュー後編
京介の帰宅ルート
意見・批判等
最終更新:2011年02月24日 23:02