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ISBN978-4-04-867756-5
本体価格:570円
発売日:平成21年4月10日
帯の推薦コメント
「桐乃、オニーチャンのコトが好きならハッキリ「Love U」って言っちゃいなヨ」
あらすじ
コミケも過ぎて季節は秋。京介は、桐乃と黒猫のアニメ鑑賞会の仲裁役をしたり、麻奈実の家でお泊まり会をしたりして、比較的平穏に過ごしていた。
だがそんな平穏な日々も長くは続かない。12月に入って間もなく、京介は桐乃から新たな人生相談を持ちかけられた。桐乃書くケータイ小説が書籍化されるので、取材の手伝いなどをしろというのだ。
いつものように文句は言いつつも桐乃の頼みを聞いてやる京介。そうして彼は、桐乃のボディーガード役をしたり、取材のためクリスマスの渋谷で桐乃にアクセサリーを買ってやったり一緒にラブホテルに入ったりしたのだった。
そうした京介の協力と桐乃の頑張りによって、ケータイ小説は完成した。
これであとは出版を待つばかり、かと思いきや、桐乃の様子がおかしい。インフルエンザにかかり床に伏せった桐乃に聞くと、彼女の小説は別の人物の作品として世に出ることになってしまっているというのである。
桐乃は、騙されて自分の作品に関する権利を奪われてしまったのだ。
京介の気持ちは、なぜそうなるのか彼自身にも理解できないほど自然に固まっていた。桐乃の小説を取り戻す。
沙織の協力を得て、黒猫と共に出版社に乗り込んだ京介は、桐乃の小説を自分の物にした張本人、伊織・フェイト・刹那と対峙することに成功する。
そうして彼等は、桐乃の小説を取り戻すことに成功したのであった。
その際京介は、自分が桐乃に対して感じていた劣等感を自覚し、今まで無意識のうちに避けていた自分自身の問題と向き合うこととなった。
また同時に、黒猫の内面に触れることにより、彼女との絆を深めたのだった。
これらの行いは桐乃に知られることなく、だから彼女に感謝されることもなかった京介達だったが、彼等にはそんなことは全く問題ではなかった。
ただ、今回の事件を通じて自分の心と向き合った京介には、桐乃に嫌われていることに対する痛みへの自覚が芽生え始める。
そうした時、桐乃は京介に「人生相談、次で最後だから」と告げるのであった。
最終更新:2013年06月08日 21:15