じゃんけん
140 :オリキャラと名無しさん:2012/07/28(土) 22:39:07
投下します。
本スレ2‐477 光樹×裕隆でエロ寸前。gdgdじゃんけん一本勝負
蝉の鳴く声がよく聞こえる光樹の部屋で、クーラーをがんがんにきかせて裕隆は漫画を読んでいた。
尻のあたりにあたる陽光がじんわりと裕隆の体温を高める。
横をちらりと見ると光樹は裕隆そっちのけでペーパークラフトに励んでいる。
無性にイラッときて、裕隆は光樹の背中を裸足で蹴りつけた。
「何しよるん」
独特の訛りで光樹がふりかえる。キラリとリングピアスに陽光が反射して、思わず裕隆は目を細めた。
「いや、お前うっとい。すげえうっとおしい」
「なんで?」
「俺がいるのにわけわかんないペーパークラフトに励んでるから」
「かえるのピコちゃんだって。姉ちゃんの雑誌についてた」
「どうでもいい」
「携帯おけるんよ」
「知らねえ」
もう一度その背中を蹴りつける。光樹がうっとおしそうに眉を顰めて体ごと振り返った。
「構ってほしい?」
にやにやと笑って裕隆の足の裏をくすぐる。
「くすぐってえ」
けらけら笑いながら裕隆は身をよじって、足を光樹の肩にかけた。
「誘ってる?」
「どうでしょう」
片手に持っていた漫画のページがわかるように伏せてその手をそのまま光樹に向ける。
「じゃんけんするの?」
「おー、光樹、下になってくれんの?」
「断る」
「じゃあじゃんけん一本勝負だ」
「負けねえぜ」
光樹が手を組んで、窓からの光を覗き込んだ。裕隆はにやにやしながらそれを見つめて、体を近づける。
「さーいしょーは」
「待て待て、落ちつけ」
「落ち着いてる」
耳元でわざと吐息があたるように話しかけると、光樹は赤い舌を舐めずって、それでも組んだ手をほどかない。
「もうちょっと待てよ発情期。まだ神が下りてねえの」
「早く下せ。もしくはお前が下りろ」
「断る。あ、きたきた、神来た」
光樹が光を覗き込んでいた手をほぐして、裕隆の目の前に拳を持ってくる。
裕隆も拳を用意し、一瞬2人の視線がかち合った。
「いくぜっ、最初は、グー」
「「じゃんけんぽんっ!」」
ミーンミーンと蝉がうるさく鳴いていた。
光樹の手はパー、裕隆の手は……グーだ。
「ウソだ!!」
「ははは、俺には神がついてるからね。今日もありがとうマイゴッド。主に感謝します」
「死ね。もういい。ペーパークラフトやってろ」
「えー、もうペーパークラフトって気分じゃないんだよね」
光樹は裕隆の首元に顔を埋めて、肌に吸いついた。つい二日前に光樹がつけた後が、さらに濃くなる。
「後つけんな」
「お前だってつけてるだろ」
ほら、ここ、と光樹が指さした首元にも、同じように少し薄まった鬱血跡が付いている。
裕隆は少し光樹を見て、そこにかみついた。
「痛っ。あーもー、不機嫌だな。お前から誘ったのに」
「別に。俺が上がよかったんですー」
「ま、諦めろよ」
光樹が裕隆のシャツに手をかけると同時に裕隆も光樹のパンツに手をかけ、ずりおろした。
「意外とヤル気じゃん」
「ぬかせ」
クスクス笑いながら、陽光差し込むカーペットの上からベッドに移動する。
掛け布団を床に落とし、光樹が裕隆をベッドに押し付けて耳元で囁いた。
「なんでもいいよ。キモチヨクなろうぜ」
どちらからでもなく求めた噛み付くようなキスが引き金。
蝉のうるさい室内。今日もクーラーがよく働く。
【了】
最終更新:2012年09月04日 15:57