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118 :幕末恋華 花柳検士伝 大石√ 1/4:2011/05/27(金) 01:20:29.90 ID:???
   >>109さん乙です

   >>42 
   半年も前なんで需要あるかわからないけど、まとめてみた
   ゲームがCERO:Cだし、大石自体ヤンデレというかマジキチなので、
   鬱展開やグロ表現?ってほどでもないけど、そういうの苦手な方は注意。




   時は幕末、京の島原の外れにある花柳流道場花柳館で育った志月倫は
   食客として稽古をつける傍ら、師範代の庵のもと情報屋の隠密活動をして暮らしていた。

   ある日、富山という人物を探せと依頼された倫は、京の街で富山と揉めている大石鍬次郎と出会う。
   殺気を隠そうともせず、不適に笑いながら剣を抜く大石に、
   富山を救おうと、とっさに刃を向ける倫。そんな彼女に大石は興味を持ったようだった。
   これ以降、大石はしばしば花柳館に姿を現すようになる。

   新撰組隊士であり、人斬り鍬次郎として名を馳せる大石は、
   人を斬ることに何の罪悪感も感じず、むしろ快感だという。
   息抜きと称して、街で不逞浪士を探しては斬り捨てるという残虐性を見せる大石に
   命の重さを深く考えろと訴える倫。
   だが気持ちは通じず、価値観の差を痛感するばかりであった。

119 :幕末恋華 花柳検士伝 大石√ 2/4:2011/05/27(金) 01:21:52.46 ID:???
   事あるごとに自分の価値観を真っ向から否定してくる倫を、大石は興味深く思う。

   ある日大石は、以前斬り捨てた浪士の仲間ら三人に囲まれてしまう。
   三人相手では流石に不利だろうと、倫は助太刀を申し出るが、余計な事はするなと一蹴される。
   大石にとっては死を感じる事こそが幸せであり、例えそれが自分の死であっても同じなのだという。
   死は快感だという大石に、あなたはまだその境地に至っていないとたきつける倫。
   この言葉が引き金となり、大石は自らの完成、完全なる快楽を求めて
   更なる凶行に走ることになる。

   倒幕派と佐幕派の戦いが激化する中、思想の違いから
   新撰組離脱を計る隊士達の抹殺を命ぜられた大石は、倫の目前で次々と離脱隊士を始末していく。
   相変わらず人斬りを楽しんでいるかの様だったが、倫は惨状に耐え切れず
   これ以上殺さないでと訴える。すると大石は、その訴えを素直に聞き入れ、剣を納めた。
   だが、離脱隊士が倫を斬り付けようとすると、大石はとっさに倫の前に立ち、
   肩に刃を受けながらも、この女を斬ることは許さない、と相手を斬り捨てた。
   自分を救うために負傷した大石を気遣う倫だったが、大石はその刀傷の痛みさえも
   気持ちいい、幸せだ、手当てなど余計な事はするなという。
   一度は自分の訴えを聞き入れ、自分を守ってくれたかのように見えた大石だったが、
   その行動は本当に自分を救うためだったのか?倫は疑問をぬぐいきれない。

   人を斬ることで自分が完成されていくと信じている大石は、
   世の中に平和をもたらす人間は敵だといわんばかりに
   志ある要人、坂本竜馬と伊東甲子太郎を次々とその手にかけてしまう。
   この二人を斬ったことで、自分は完成されたという大石。
   倫は二人を殺害した大石を許せないと思う一方で、どうしても心から追い出すことが出来ない。


120 :幕末恋華 花柳検士伝 大石√ 3/4:2011/05/27(金) 01:23:27.11 ID:???
   ある夜、京の市中で倫と出会った大石は、倫への歪んだ愛憎を告げる。
   自分が完成したのは倫のおかげだ、倫の言葉に後押しされてここまでになれた。
   もはや人を斬ることは快楽でしかない、だが同時に何人斬ろうと満たされることがなくなった。
   今はそれが悩みだ―――自分にとって倫は、完成に導いてくれた愛しい存在であると同時に
   尽きぬ悩みを与えた憎い存在でもあるのだ、と。

   そして大石は問う、自分に抱かれるか、それともその手で斬り捨てるか、どちらか選んでくれと。
   人を斬っても満たされることがなくなり、人斬りとして完成してしまった大石の興味は、
   あとはもういかにして殺されるか、それだけになってしまったのだった。
   大石の問いに返答できない倫。
   大石のことが憎い、だからこの身を預ける事はできない。だからといって斬りたくもない。
   この気持ちが大石に理解されるとは思えなかったが、そう告げるしか出来なかった。

   そんな折、伊東の実弟・三樹より、大石の動向を定期的に報告してほしいと依頼がある。
   政治が不安定な中、新撰組も京から離れる可能性があると庵は断ろうとするが、
   その任務を自分にやらせてくれと倫は志願する。

   一方新撰組は、江戸に下った将軍を追い、船で江戸へと向かう。
   一刻も早く戦場で人を斬りたい大石は、先発隊として江戸からさらに甲府へ向かう。
   倫も京から後を追った。

   戦場では、大砲や銃といった近代兵器に慣れていない旧幕府軍は苦戦を強いられ、
   江戸へ撤退を余儀なくされる。
   敗走をしているであろう大石を探す倫は、自分の気持ちに説明がつけられず苦悩していた。
   大石のことは心底憎いが、放ってもおけず、こんな所まで追ってきてしまった。
   自分の言動がきっかけで凶行を助長させてしまった罪悪感なのか、同情してしまっただけなのか、
   それとも。

121 :幕末恋華 花柳検士伝 大石√ 4/4:2011/05/27(金) 01:24:24.73 ID:???
   江戸へ向かう大石だったが、その道中、大石への恨みを募らせていた同僚・斉藤一が
   大石に斬りかかる。これ以上の不幸を生まないためにも、大石はここで死ぬべきだという斉藤。
   大石を探すうち、二人の斬り合いの場に辿り着いた倫は大石の声を耳にする。
   俺は確かに死を望んでいるが、俺を斬る事を許した人間はこの世にただ一人だけだ、と。
   大石は自分を待っているのだと理解した倫は、とっさに走り出て、斉藤に容赦を懇願する。
   倫を待ちわびていたかのような大石の様子から、大石の「許した人間」が倫だと悟った斉藤は、
   お前が斬ってやれ、断るのなら自分が斬る、と彼なりの情けをかけた。

   とまどう倫だったが、自分がやらなければ斉藤の手にかかってしまう。
   ならば、大石の望みどおり、自分の手で・・・!
   剣を抜く倫に、大石は心から安堵したような様子を見せて笑う。
   倫が斬りかかるよりも一瞬早く、大石は彼女の手を掴み、倫に口付けた。
   その口付けに、体中の力が抜けていく倫。やっぱり、私は・・・
   大石への愛を自覚したその時、倫の手に握られたままの刃を、大石は自分の身に突き刺した。
   呆然とする倫に、自分は今至福なのだという大石。
   憎くも愛しい倫の手にかかって、大石は果てた。
   倫に忘れられない、悪夢のような記憶を残して―――。


   END

   まるでBADエンドのようだけど、真EDです 

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最終更新:2011年05月29日 05:16