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私の可愛いこなた - (2008/09/18 (木) 14:30:03) の編集履歴(バックアップ)


「ただいま、こなた」
 いつものように私は言う。
 こなたは何も云わないけど、その目はじっと私の方を見てる。
 どこまでも澄んだ瞳で、無言の眼差しを私に向けている。
「はいはい、わかってるわよ」
 独り言のように呟いて、私は優しくこなたを抱き上げる。
 こなたの身体はとても小さい。
 その頭を慈しむように撫でてやると、心なしかこなたが嬉しがっているような気がした。
 そうよこなた。
 あなたはそれでいいの。
 ただ私の傍に居てくれたらいいのよ。
 私はこなたをベッドに寝かせると、その頬に軽く口づけをした。
 こなたは少し照れているようだ。
 ああ、こなた。
 あなたは永遠にそのままでいてね。
 狂おしいほどに愛しい、その姿のままで。
「こなた」
 私は再び、こなたを抱きしめる。
 こなたの身体は柔らかく、でもそれゆえに儚げで。
 私が少し力を込めたら、そのままに壊れてしまいそうで。
 こなたは何も云わない。
 ただただじっと、私を見つめているだけ。
 そうよこなた。
 あなたはそれでいいの。
 ずっとずっと、そのままでいてくれたらいいのよ。
 永遠に姿を変えることなく、ただ私だけのこなたのままで。
 こなた……。



「……かがみん、何やってんの?」
「ひゃおう!?」
 驚いて振り返ると、奇異な眼差しを私に向けているこなたがいた。
「あああんた、何勝手に入って来てんのよ!」
「いや、結構な回数ノックしたんだけど……」
「え? マジで」
「うん」
 やっべ、全然気付かなかった。
 かがみ超恥ずかしい。
「てゆーか、そのぬいぐるみ……」
「あ!? ち、ちが」
 とっさに私は『それ』を背中に隠した。
 が、時既に遅し。
「……なんか、私に似てない?」
「あ、う。えー……」
 さあ、くまったくまった。
 じゃなくて困った。
 どこから説明しましょうか?
 時に閉鎖空間での私は過激でしょうか?
 どうみても過激です、本当にありがとうございました。
 ……なんてやってる場合か。
「かがみってさ、今までぬいぐるみなんて持ってなかったよね。ってことはそれ……」
「…………」
 あー、そうよ。
 そうですよ。
 あんたにどことなく似てたから、つい買っちゃったんだ☆
 らんらんるー。
「……なんか、くやしい」
「へ?」
 こなたは私の方へ近付くと、『それ』を私から取り上げ、ベッドの上に置いた。
「…………」
 そして、ぎゅっと、私の腰に手を回す。
「こ、こな」
「…………」
 動揺する私を、こなたは上目遣いで見上げてくる。
 揺れる大きな瞳。
「…………」
 気付くと私は、こなたを自分の胸に抱き寄せていた。
「かがみ……」
「こなた……」
 こなたの温もりを感じる。
 ほんの少し前の、自己欺瞞的な行動がちょっぴり恥ずかしくなった。
 こなたはここにいたんだ。
 ずっと前から、私の傍に。

 ねえこなた、たとえあんたが変わっても、私は変わらずここにいるわ。
 だからあんたも、変わらず私の傍にいてね。

 私の可愛いこなた。



 終


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コメント:
  • エロパロ板でこんな感じのSSあったなぁ
    人形になったこなたに絶望して自殺する歌を得意げに
    カラオケで歌ってみんなからドン引きされるかがみの話だけど -- 名無しさん (2008-09-18 14:30:03)
  • かがみカワエエ
    こなたカワエエ
    -- ハルヒ@ (2008-09-16 23:15:07)
  • 後半かがみがいい感じに壊れてるなw
    あと、少し嫉妬してるこなたっていいよね -- 名無しさん (2008-08-15 16:01:09)
  • ↓まじでwww どっかのサイトでなんか死んだ(人形になった?
    こなたをそのまま家においているという設定のやつがあったから‥www
    一瞬びびった まあハッピーエンドでよかった -- 名無しさん (2008-08-15 13:28:12)
  • 前半読み始めて「これってヤンデレの鬱ものか(汗)」と焦ってしまった…

    こういうお話好きです -- 名無しさん (2008-08-15 04:13:09)
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