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甘い秘密の場所 - (2010/05/05 (水) 23:01:37) の編集履歴(バックアップ)


「かがみん!!」


屈託のない微笑みを向けてくる彼女、私にはその笑顔がまぶしすぎて……。

……なんて最近読んだ本からの引用だけどね。

でもこの言葉通り、こなたの笑顔は私にはまぶしかった。


「今日予定ある?」


「別にないわよ」


「じゃあさ!HRが終わったらいつもの所に来て!」


いつもの所……私とこなただけの秘密の場所。


「分かったわ、じゃあまた後でね」


こなたにそう告げて私は自分のクラスへと戻る。

……放課後を楽しみにしながら。



――甘い秘密の場所――



下校時刻を知らせるチャイムがなる。

私は一度こなた達のクラスに向かった。


「あ、お姉ちゃん!!」


妹のつかさが居た。


「つかさ、こなたは居る?」


「え?こなちゃん?HR終わったらすぐにどこかへ行っちゃったよ?」


すぐにって……私を待つ気は0だったな……。


「分かったわ、ありがとね」


私もすぐさま自分の荷物を持って私達の秘密の場所へと向かう。

私とこなたの秘密の場所……そこは……屋上。

私は屋上への扉を開ける。

開けると……そこはまるで別世界だった。

夕日に照らされて赤く写る風景。

私が画家だったら間違いなくスケッチしていただろう。

それぐらい美しい風景だった。


「……かがみん?」


そんな美しい風景に立っているのは……こなた。

いつものオタク特有の雰囲気は今は無くて……清純な少女だった。


「お待たせ、待った?」


「ううん、私も今さっき来た所」


嘘つき、急いでここに来たくせに。

でもそんな事はどうでもいい、これから始まる私達の時間に比べたら……。


「むふー」


「わ……!!もう……いきなり抱き着いて来ないでよ……」


「いいじゃ~ん、私だって待ちくたびれたんだから……」


「全くもう……少しは待ちなさい」


「そういいつつも抱き寄せてくれるかがみん、萌え」


……やっぱりいつも通りのこなただった。


「かがみん……温かい……」


こなたが私の胸に頭を押し付けてくる。

……なんか小学生みたいね。


「こなた……今日は思い切り甘えていいわよ」


「今日は、じゃなくて今日も、でしょ?」


「う……」


「でも嬉しいよ、ありがとかがみん」


そう言って微笑んでくるこなた。

そのこなたの表情と夕日が恐ろしい程溶け込んでいて……。


「こなたぁ!!」


私は気付くとこなたを押し倒していた。


「……もう……かがみんったら乱暴なんだから……」


「……アンタの……せいよ……」


そしてこなたにキスする私。

キスする時こなたの嬉しそうな表情を見て私の心臓が高鳴り始めた。


「……んむぅ……乱暴なかがみん……」


「……私だって……待ってられなかったんだから……」


更にキスをする。

こなたも私の乱暴なキスを受け入れてくれる。

なんて幸せな事だろうか。


「……こなた……好き……」


「……私も……好きだよ……かがみん……」


私達のキスはまだ終わらない。

この場所なら誰にも邪魔されない。

私とこなただけの空間……。

誰も入れない場所。

誰にも干渉されない……幸せな時間。

……私達の放課後は今、始まったばかりだ。


  • END-


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コメント:
  • 甘い -- 名無しさん (2010-05-05 23:01:37)
  • 目がぁ 目がやられたあぁ!! GJ!! -- 名無しさん (2010-05-04 22:59:22)
  • >……私達の放課後は今、始まったばかりだ。
    この先は…言わずとも解るよな -- 名無しさん (2009-05-19 21:10:22)
  • わお -- 名無しさん (2009-05-18 20:17:55)
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