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柊姉妹の誕生日・こなかが、ところにより、つかゆき - (2009/03/23 (月) 20:13:23) のソース

3年B組、朝の教室にて。

「やふ~、かがみん、つかさ誕生日めでと~」
「おめでとうございます。かがみさん、つかささん」
今日は柊姉妹の誕生日。こなたとみゆきが二人を祝福する。

「あ、ありがと。面と向かって言われるとちょっと照れるわね…」
「ありがと!こなちゃん、ゆきちゃん!」

「では…私からお二人に、どうぞ」
みゆきが姉妹にそれぞれプレゼントを渡す。
「わあ~プレゼント嬉しい~!ありがと、ゆきちゃん!」
「おそろいのネックレスね、ありがと!みゆき」
「うふふ、どういたしまして」
みゆきはにっこり笑う。

「ではでは、私からもプレゼントを授けよう!はーい!じゃあまず、つかさにプレゼント~!」
「わ~い!こなちゃんありがと~!何かな…♪わあ、ブレスレットだ~!綺麗~!」
「うんうん、喜んでもらえて嬉しいヨ」
「へえ、あんたにしては、随分まともなプレゼントね」
「ふふん、今年はみゆきさんの紹介してくれたショップで買ってきたのだよ☆ネタに走るのもいいけど、こういうのもまた乙なもんだネ☆」

「それで?私には何をくれるのかしら?」
かがみが聞いた。
「かがみにはね…私をあげるっ!!」
こなたはかがみに抱きついた。
「コ、コラ!くっつくな!!バカかあんた!」

「…え?じゃあ、つかさは?」


『ゆきちゃん、ありがと~!私すっごく嬉しい~~♪』
つかさはみゆきに抱きついて、胸にすりすりしている。
『うふふ、どういたしまして。つかささんは本当に可愛らしいですね』
みゆきは、つかさの頭をなでなでしている。つかさのリボンがぴんぴん跳ねてる。


「ちょwwwww」


「私はね、毎年同じクラスになれない寂しんぼウサちゃんのために、今日一日中一緒にいてあげる!」
「はあ!!?」


   「柊姉妹の誕生日・こなかが、ところにより、つかゆき」 

 
休み時間。
「かがみ~、宿題見せて~!」
「おまっ…こんな日まで宿題写すのか…私の誕生日の時くらいせめて苦労をかけないでほしいわ!」
「ちっちっち。違うよかがみん。これは習慣だからね」
「手慣れてんじゃねーよ!!」


こうして、かがみの席の隣で宿題を写すこなた。いつも通りの事にため息が出るかがみ。
「よし、できた!かがみんありがと~」
「はあ…」
「じゃあ、お礼にちゅーしてあげる!」
「…そこまでしなくていいわよっ!!」
「ちがう」
「へっ?」
「私がしたいの」
「え?」

「ちゅ」
声に出しながら、こなたは、かがみの頬にちょんと唇を当てる。
一瞬の間を置いて、かがみの顔はかあっ、とすぐに赤くなった。
「な…    あああああっ!!!ちょ…ちょっと、私たち、女の子同士でしょ!?」
「私は構わないよ」
「私には構えよ!!」

「素直になってよ~かがみぃ~~」
「…うるさいうるさいっ!」




次の休み時間。

こなたはかがみの腕を抱いて顔をすりよせる。
「むふふ~、ねえかがみ~んかがみ~ん」
「こっ、コラ!離れなさいって~!」
「かがみん♪かがみん♪素直になって♪」
「ちょ…もう!いいかげんにしなさいよっ!!」
かがみはそっぽを向いてしまった。
「むぅ…(しまった…ちょっとやりすぎた…)」




ぎゅっ。

こなたは後ろからかがみを抱きしめて、顔をかがみの背中に寄せる。


「かがみに嫌われちゃやだ…」
急にしおらしくなったこなた。 
 
すると、かがみは優しい言葉をかける。
「バカね…大丈夫よ。別にあんたのことが嫌いになったわけじゃないんだから… だ、だから早く離れなさいよ…///」
おろおろして顔を赤くしている。

(その様子がもう可愛すぎるよかがみ…)

「くふ、だからかがみん、好きっ」

「!
 は、恥ずかしいこと言わないでよっ…!他の人に聞こえちゃうでしょ!」
かがみは周りを見渡しながら、頬を赤くしながら、困ったような恥じらいを見せながら、言った。


こなたはかがみが可愛くてたまらなくなって、さらに腕にぎゅうとしがみついて、
「…好きぃーー!!」
クラス中の人がこっちを見た。しかし私たち二人のことを見ると、また各々もとの向きを向く。
どうやら二人のことは既に認知されちゃっているようだ。
「ちょ、ちょっと、…あんたっ!!…んなっ…何…をっ…!」
(かがみ、顔真っ赤。あー、もう可愛い可愛いっ!!!)

「だぁーーい好きっ!!!」
「な……なぁぁ………」



「あはは、かがみん顔赤いよ!ホントかがみってウブで可愛いよね。んじゃ~、お昼待ってるから~~」

かがみが何か言おうとした瞬間、こなたは教室から飛び出し、ちょうど測ったように授業のチャイムが鳴った。

「…も…もぉー!!!」

かがみの叫びが、教室に戻るこなたの耳に聞こえ、ニヤッと笑う。






お昼の時間。
とりあえず、こなたはかがみに殴られる。

「あ・ん・た・ね・え…」
「おぉぉぉぉ…凶ちゃん…痛いよ…」
みゆきが聞いてきた。
「ど、どうかされたのですか?かがみさん…」
「それがね、またこいつが…
 …

               …………………………………なんでもないわよ」 

「??……そ、そうですか?」
「そういえば、さっきこなちゃんに『大好き』 って言われたよね?」
つかさが言った。

「え!?ええぇ!!??」
「こなちゃんの声、うちのクラスまで聞こえてたよ」
「むふ」

途端、かがみの顔はさっきの茹でだこに戻る。
「…こっ、こなたのバカああぁっっ!!!」


その後、自分の教室に戻ろうとするかがみを、こなたがどうにか説得して留まらせる。
まあ、さすがにかがみはお昼ご飯抜きってのは辛かろうからね。
なぜなら、
「…今日はあんたが私たちにお弁当を作ってきてくれたんだよね?」

「作ってきましたとも~!はい、つかさ!弁当とお箸。早速味見てみて~!」
「ありがと~こなちゃん!わあ、すご~い、豪華だね~!…うん、おいしいよ!さすがこなちゃんだね」
「いや~、料理でつかさに誉められるのは嬉しいねぇ~♪」
「あんた…普段も自分の弁当にこれくらい手間かければいいのに…」
「はい、これがかがみの分!」
「お、サンキュ~」

かがみが弁当を受けとろうとすると、こなたがひょいっと手を引いて、かがみの手が空を切った。
「…なによ」
「食べさせてあげるー!!」
「いい」
「遠慮しなくていいって!」
「いらん」
「むう…かがみんノリ悪いよ」
「そんな恥ずかしいことできるかっ!!」
「つかさはみゆきさんにしてもらってるのに」


『はい、つかささん。あ~んして下さい』
『あ~ん…もぐもぐ、おいしいよ!ゆきちゃん!』


「ちょwwwwwお前らwwwww」




午後。

「こんちゃ~、かがみん」
「あんた、毎時間会いに来るのか?」
「毎時間愛をくれるよ?」
「…」
「かがみ~「やっ、やめろ~!!」

誕生日を口実に毎時間かがみにじゃれる。
毎回違った反応をするかがみん萌えw 

そんなこんなで放課後になった。
帰り道。
いつも朝の待ち合わせをする駅。
「じゃあ、また明日ねこなた。」
「まだだよ、かがみ」
「へ?」
「今日はかがみ様の誕生日だから、かがみの家まで私が手をつないで帰ってあげるヨ!」
「はぁ!?それ前のあんたの誕生日の時と一緒…!!」
「いいじゃ~ん、つかさはみゆきさんと一緒にいるんだから、私はかがみと帰り道デート!」
「…や、やだよ。この前、手をつないで帰ったのすっごく恥ずかしかったんだから!!
「でもほら、つかさとみゆきさんは腕組んで帰っていったよ」


『えへへ…ゆ~き~ちゃん♪』
『ふふっ…つかささんは甘えんぼですね』


「ちょwwwwwだからお前らwwwww」


「わ、私は別にそんなことしなくてもいいわよっ!!じゃあね!」
そう言ってかがみはこなたを置いてすたすたと歩いて行く。
「かがみ~」
こなたが名前を呼ぶと、一瞬足が止まった。
「おいてかないでよ、かがみ~」
こなたの声を無視して歩き続けるかがみ。
「むぅ~~~…」


「コホン。すう~… 


          か~が~みぃ~~~~~~~~~っ!!!!!!!」



「だからそんな大声出すなぁっ!!」
こなたに負けない声量でツッコむかがみ。

「…置いてかないでヨ」


かがみは下を向いて、どうするか迷っているようだった。
そして、気持ちが定まると、こなたの方に歩いてきた。
「あ、あんたが…うるさいからやってあげるのよ…」
かがみは不機嫌そうな顔で、こなたの顔を見ないように言って、手を出してくる。

「ありがと~かがみん」
「…」
二人は手をつなぐ。 

かがみは返事もせずに、そのまま歩き出す。
(ツン顔だけど頬染めちゃってるのが、かがみらしいね)

「私、手つなぐの結構好きみたいなんだよね」
「…」
「でも、私お父さんしかいないからさ、今じゃ年頃の娘とっていうのはねえ…なんか、あれでしょ?」
「…それが、なんで私ばっかり…」
「…かがみなら安心するんだよねぇ。一番接しやすいというか。それにかがみの反応見てると面白いしさ~♪」
「…あ、そう…」



柊家に到着。

「結局またあんたに一日中振り回されちゃったわね…じゃあ、こなた、また明日ね!」
「ちょいと待ちなさい!かがみんや」
「何よ?」

「これこれ♪」
こなたは、鞄から小さな包みを取り出してケースを開ける。
「指輪…」
「うん!」
「…なんだ、私にもそういうプレゼント用意してくれてたんだ…」
「せっかくみゆきさんが紹介してくれた店だからね。それに、この前…私の誕生日にかがみ、
最後に私の家の前でそうしてくれたから… …嬉しかったんだヨ?私」
「あ…あの時は渡すタイミングをうかがってただけよ!」

「それに、誕生日なんだからちゃんとしたシチュで渡さないとフラグ立たないからね」
「ギャルゲーじゃねえよ!!」


「でも、今日だって結局あんたの誕生日の時と変わらなかった気がするわ…」
「かもね~。はい、付けて付けて~!…おお、なかなか似合うじゃん!」
「左手の薬指につけるな」

「…でも、これちょっときついわね。はずすの大変そうだわ…」
「愛がこもってるので、一度つけたら外せません!私が持ってるのとおそろいの指輪だよ!」
「お、おそろいって……あんた……!」
こなたは、かがみを見つめて言った。
「かがみ!誕生日……………おめでとっ!!」


かがみの顔が赤くなってしまった。
「…う、うん………指輪…  きれいね…ありがと…  ねえ、こなた… 家、寄っていかない?」
「いいの?」
「うん、いいわよ!つかさもみゆきの家に行ってるみたいだし、私たちも、ね?」
「……かがみぃ~~~!!」

こなたは嬉しくなって、かがみをぎゅっと抱きしめた。
かがみは困ったように、笑った。 


●おまけと書いて蛇足。

かがみの部屋でくつろぐ二人。
「そういえば、つかさはどうしたのかしらねー」
「電話してみれば~?」
「そうね、してみるか」

「もしもし、つかさー?」
『あっ、お姉ちゃん?』
「そっちではどう?楽しくやってる?」
『うんー!ゆきちゃんと楽しくやっ…

あん☆ゆきちゃぁん…ソコくすぐったいからだめぇ~…

ああああ、つかささん可愛いよつかささん

今、お姉ちゃんと電話中なのにぃ~…っふにゃぁ!

ああん、つかささ~ん♪

もぉ~…ゆきちゃんのえっち…えへへ…

「…」

かがみはそっと電話を切った。

そして、携帯の電源を切った。

ついでにこなたの携帯の電源も切った。

「何やってんの、かがみ?」

「…」

かがみさんは言いました。

「つかさには負けてられないわ」

「へ?」


かがみん愛の熱血授業が始まったのはそれからまもなくのこと。

つまり、かがみは素直になった。というわけ。 

完。

これで4人は幸せ。おk。 


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- 決して蛇足じゃない件  -- 名無しさん  (2009-03-23 20:13:23)
- おkおk なんの問題もないww  -- 名無しさん  (2008-11-02 09:25:02)
- おk、なんの問題も無い。ただひたすら氏にGJをささげます。  -- 名無しさん  (2008-07-13 23:32:25)
- 4人とも幸せ。おk。 &br()私と比べ物にならないくらい素晴らしい文章でした。 &br()やはり私はもっと精進する必要があるわけですね。  -- naniw  (2008-07-12 15:46:44)
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