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もう、何度目になるだろう。ゆかちゃんと肌を重ねるのは…。

K『…んっ、あ……っ。』
私の腕の中で喘ぎ声を押し殺し、小さく小さく吐息を漏らしている。

ゆかちゃんとの行為に不満はない。ただ最近の私は冷静にその反応を見てしまっている。

どうしようもないくらいの激情は慣れとともに消えて行くのかな…。


薄くなり行く刺激に耐え兼ね、私は手を止めてしまっていた。
K『………、のっち?どうかしたん??』
止んだ愛撫に対する不満より私を気遣かってくれる優しい人。

N『あぁ…、いやなんでもないよ。』
そう言いまたゆかちゃんへの刺激を再開させる。

物足りない。

確かに頭をよぎる事実。
毎回同じ、パターン化されたその行為。
甘いセリフに甘いキス。甘い愛撫…。それだけでも幸せだったはずなのにね。

物足りない。

もっと乱してみたい。このキレイな肌が全身真っ赤に染まるくらいの激しい熱を与えたい…。


K『あっ……、もう…っっ。』
私の考えなんて知る訳もなくいつもの様に限界を告げるゆかちゃん。

ダメだ、本当に嫌われるかも知れない。
でも私の中の黒い部分はますます熱を帯びるばかりで…。

考えるより先に手の動きが止まってしまう。

K『え……っ?』
そりゃそうだ。戸惑うよね。
N『まだダメ……。』
K『のっち?』
困惑の表情にゾクゾクしてしまう。
いつもは私を手玉に取ってる彼女が今は私の采配一つでどうとでもなる。

愛おしさとともに支配欲が溢れ出す。
あなたが欲しいよもっと……。
N『イクの我慢してよ?』
K『ム、ムリだよ…。』
明らかに戸惑うその顔は不満の色さえ見せ始める。
N『……じゃあ、やめね。』
K『えっ?!』
驚き戸惑うゆかちゃんに身震いを覚える。
そんな自分を抑え吐き出す言葉。
N『そんな簡単にイッたらつまらんじゃん。』
K『……っじゃあもういいっ。離れてっ。』
機嫌を損ねる彼女。
いつもの私なら謝るタイミング。

でも今夜はもう止まらんよ。後戻りは出来ないから……。





N『いいの?こんなになってるのにやめて…?』
言いながら入口に触れる。
ヌルッとした感触に歓喜しそうな自分を抑えつとめて冷静に振る舞う。
K『ちょっ……!やめてよっ。』
N『少し力入れたら入っちゃうよ?』
K『っ!?』
言いながら私は少し指を押し進め、すぐに抜く。
K『あっ!?』
N『欲しくないの?』
甘く甘くとろけそうに耳元で囁いてみると、キュッとゆかちゃんの体に力が入る。
N『欲しい……、よね?』
きっと私の口元はいやらしく歪んでる。
K『ほ、欲しくなんかないっ。』
あぁ、ダメだよゆかちゃん。そんなに力が入った体で困った顔でそんな事言っても逆効果だよ。

N『……うそつき。』
甘く低くこれ以上ない囁きと優しい口づけを耳元に一つ。
K『っっ!』
グッと力をこめ何かに堪えているみたい。
N『欲しいんでしょ?ホントは……。』
K『ち、ちがっ。』
まだ強がり言えるんだ?そうでなくちゃ面白くない。

N『ふ〜ん、ホントに要らないんだ。じゃ、やーめた。』
あっけらかんと言ってみせるとゆかちゃんはキッと私を睨み付けた。
N『どうしたん?やめろって言ったのゆかちゃんだよ?』
ニヤニヤ笑いながら言った私にゆかちゃんの顔が少し歪む。
K『…ぃ…じわるっ。のっちのばか…。』
うっすら涙まで溜めてなお、強気な姿勢を崩さない。

素直じゃないなぁ〜まったく。

N『して欲しいならそう言えばいいじゃん。』
K『……っ。』
N『泣いて懇願してみれば?』
笑いながら言う私にとうとう涙を流し始めるゆかちゃん。
ヤバイ、泣いてる姿に飛び付きそうになるくらい興奮する。
私の心臓はやばいくらい高鳴ってる。
N『素直じゃない子は嫌われちゃうよ?』
K『……っ。…て。』
N『何?聞こえない?』
自分の衝動を抑えながらポロポロ落ちる彼女の涙を指で拭う。
K『……。』
何も言わないで、多分自分の中の葛藤と戦ってるゆかちゃん。

私を睨んでいた瞳をギュッと固く閉じた。
その行為で一際大きな涙の粒が目尻を伝って落ちる。


やっぱり私はゆかちゃんに甘いんだと思う。
私の方がガマンしきれずゆかちゃんの入口に再度指を宛がう。
N『入れて欲しい?のっちは入れたい。』
K『ばかのっち……っ。』
固く閉じた瞳は開けられ涙で濡れた睫毛がとても色っぽかった。


強く抱き着いて来た彼女の行動を合図に、迷いなく内部へ指を侵入させる。
K『ああっ!!』
ギュッと私に力一杯しがみつき、弓なりに体がしなりを見せる。
背中に立てられた爪の食い込む痛さで、彼女の快楽の度合いが伝わってくる。

N『愛してるよ。』
何度も口にした台詞。いつもと変わらぬ場面での言葉。
なのに今日は有り得ない程の高まりを伴っている。

K『も…っダ…メ。』
N『今入れたばっかなのに?なんだゆかちゃんも案外好きなんじゃん。………意地悪されるの。』
多分私は心底嬉しそうに言ったんだと思う。
K『やっ!!あぁっ!!』
ゆかちゃんがますます反応してくれた。
N『すっごい締め付けてんね…。そんなによかった?』
K『お、…がいっ。黙っ……っ。』
N『やらしい事ホントは言われたいくせに…。』
K『ちが……っ。っっっああっ!!』
さっきまで控え目に小さく喘いでいた彼女とは別人みたいな反応をくれる。

N『やばいくらいヌルヌルだよ?』
K『……ば、かっ!』
N『へぇ、まだ悪態つけるんだぁ?』
指の動きを中で止めた。
K『っっ。』
治まる快楽に戸惑うゆかちゃん。

あぁ、ダメだ。今日はとまんないわのっち。

N『だったら抜いちゃおうかなぁ…。』
K『やっ。あ…っ!』
しまったって顔してももう遅いよゆかちゃん、のっち見ちゃったから。

N『ふ〜ん、やなんだぁ。』
K『顔がやらしい……っ。』
何それ?精一杯の抵抗のつもり?
N『やらしいのっちは嫌い?』
K『っ………。』
ゆかちゃんは顔を真っ赤にして何かに堪えてる。
N『のっちは、やらしいゆかちゃんも大好きだよ。』
K『んんっっ。』
N『いっぱいやらしい子にして上げる。のっちが……。』

みるみる彼女の中の指が締め付けられていく。
N『動かしてもないのにイキそうになってるね。』
K『お、願い…っ。……。』
最後の呟きは聞こえなかった。けど多分動かして欲しいんだろうなと思った。

でも今日はもうムリ。

ゆかちゃんが可愛すぎて甘いエッチなんて出来るモードじゃないよ……。

N『ダメ、入れてるだけでもイケるでしょ?』
K『あっ!』
N『大好き、愛してるよ。』
K『ああっ!!』
その瞬間、ビクンビクンと痙攣が私の指に伝わって来て大きくのけ反るきみ。
そしてのっちの背中に深く刻まれる爪痕。


K『ハァハァハァ……。』

荒い呼吸を整えようと深呼吸をするゆかちゃん。
私はそんな彼女の汗だくなおでこにキスをした。
N『気持ちよかった?』
K『………、さいっっ底。』


なんだそりゃ。
こんだけ体は素直に反応してんのにまだそんな憎まれ口叩くんだ?
N『あぁ、そう…。体はこんだけ素直なのにねぇ〜。』
K『うっさい……っ。』
N『可愛くないなぁ〜。』
K『んじゃあ、ゆかなんてやめて可愛くて素直な子んとこ行けばっ?』

あぁもうダメ。

どこまでこの人は私を煽れば気が済むのだろう…。
ゆかちゃんの憎まれ口は照れ隠しなだけ。本心じゃないのはわかってんだよもうとっくに。
だから今更強がっても意味ないのにこの人はまだ素直になれない。

なんて可愛い人なんだろ。

N『……いいの?』
真顔でそう問い掛けてみる。
K『えっ!?』
N『のっちが他の人のものになっても平気?他の子にキスしたりエッチしたりしても大丈夫なんだね。』
K『……。』
耐え切れず泣き出すゆかちゃん。
ホント素直じゃないんだから…。
愛おしさで気が狂いそうになる。

泣きじゃくる彼女の中に残されたままの私の指に力を込める。
K『やだっやめてっ!』
マジ泣きしてる君はそんな気分じゃないよね。

分かってるけど、もう私もおかしくなってるみたいだ。
N『他の子にこんな事してもいいの?』
激しく動かすとゆかちゃんは少し感じ始める。
それがまた自己嫌悪に繋がってますますしゃくりあげ始めた。
K『も、う…、や…だぁっ。』
子供みたいに泣きじゃくるきみにとうとう私も堪え切れなくなる。
N『ごめん、ひどい事言い過ぎたね。』
K『うぅっ、だいっきらいっ!』
そう言いながらギュッと私にしがみついてくる姿がとても愛おしくて、
N『うん、ごめんね。』
優しく抱きしめ返しそう言った。
K『のっちなんて…だいっきらい。ばかぁ…。』
ますます力を込めてしがみついてくる。
N『どこにもいかないよ。のっちはゆかちゃんじゃないとダメだから。』
何も言わずただ私を強く抱きしめてくる。
まるでどこかに行ってしまうのを阻止するかのように。

N『ゆかちゃんが可愛くて意地悪しすぎた。ごめん。』
涙とか鼻水とかでぐちゃぐちゃなゆかちゃんの顔に優しくキスをする。
K『どこにも行かんでね…。』
小さい囁きは最初で最後のデレだったかも知れない。でも私の心に楔を深く打ち込んだ。
N『ゆかちゃんになら鎖で繋がれてもいいよ。』
K『……ゆかじゃなきゃ誰も飼わんよこんなアホ犬。』
N『そうだね。ゆかちゃんだけだよ。こんなアホな子扱えるのは。』
K『そうよ。』
N『うん、マジ愛してるよ…。』

何度も深く繋がって何度も絶頂へと到達していく私たち。
2人ですごす特別な夜が明けるまで私達は愛し合い満たされる。
そう、何度でも。

(完)









最終更新:2008年12月16日 22:57