笑ったり泣いたり、怒ったり悲しんだり。
困ったり喜んだり、拗ねたり謎めいたり。
まるで万華鏡のようにクルクル良く変わる表情。色々な顔を私に見せてくれる君。
それは私だけの特権でもあり、自慢でもあるんだけど…。
「のっちってテンションあんま変わらないよね。」
以前何かの収録で君に言われた言葉が頭をよぎる。
K『調子、悪い?』
少し心配そうな君の声色に我へと返る。
N『あ、ごめんっ。』
体の境目が曖昧に溶け混ざり合うその行為のさなか、事もあろうに
考え事。
K『気分じゃないならやめようか。』
怒る訳でもなくただ、冷静に対応する君。
N『…。』
K『ん?』
一転、優しく微笑み軽くキスしてくれる君。
出来れば水面は波立たせたくない、凪のままでいたい。
でも、波紋を創るために落とされる雫が君ならばそれも悪くない。
私ばっかじゃズルイよね…。
ぎゅっと君にしがみつき熱を込めて吐き出す。
N『……もっとゆかちゃんを感じたい。』
K『どうしたん?!急に。』
いつもとあまりに違う私の態度に喜びよりも戸惑いさえ見える。
N『ゆかちゃんで一杯にして…?』
あぁ、
最初で最後かも。こんなに恥ずかしい事しらふじゃ言えないよ。
君に酔ってなきゃ言えない台詞。
K『じゃあ…、遠慮なく……。』
ニヤついてる顔が私の羞恥を誘っていっそうハイになる。
ホントはもっと、見られたい。
いろんな私を引き出して欲しい。
もっと君に知って貰いたい。
私自身知らない私に気付いて優越感に浸ればいい。
私には君を喜ばす事くらいしか出来ないから…。
朝目覚め隣の貴女を確認し、安心してから動き始める。
顔を洗って歯を磨いて、つまらなくなって貴女を起こす。
いつものように寝ぼけた顔にキスを一つ。
満足してまた自分の身支度に戻る。
N『……おはよう。』
のそりと現れた姿に思わず零れる笑い。
K『ふふ、おはよう。』
少し曇るその表情に疑問を投げかけてみる。
K『どうかした?』
N『ん……、いやなんか変な夢みたような…。』
何かをつじつま合わせようと必死に寝ぼけた頭を働かせてる。
N『うーん…。』
仕方ないなぁ…。助け舟出してあげようか。
K『服着せるの大変だったなぁ〜。』
N『え……っ!?』
顔が見る見る青ざめたかと思うと、あっという間に紅に染まる。
K『……初めてじゃない?意識飛ぶな『わーわーわーっ!』』
わぁ、首まで真っ赤だぁ…。
K『なんよ?自分が言い出し『わーわーわーっ!』』
おもしろすぎる…。
両手で頬をかくし軽く涙目になってる愛しい貴女。
昨夜のあの大胆な姿はどこいったんだろうね。
K『いや〜、可愛かったなぁ。まさか自分っん。』
頬を押さえていた両手であたしの口を押さえにかかる。
甘いよ、のっち。
そんなんじゃあたしはとまらんよ。
唇に触れる指の隙間に舌を這わせてみると簡単に外れるガード。
K『上になっ『ホントごめんなさいっ!』』
今度はその両手を顔の前に持って行き何かを必死で拝んでる。
K『……ころころ変わって万華鏡みたい。』
N『え?』
あ、また変わった。
さっきまでのテンパり具合が嘘みたいに穏やかな安堵した表情を見せる。
K『また、見せてくれるよね?』
N『う…ん。』
とても小さいその言葉が一番可愛かった。
(完)
最終更新:2009年01月24日 21:55