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ひなた日記:切れはし

(日向日記からひらりと舞い落ちた、破られたページ)





今、この世界が「二回目の世界」だったってこと。

あたしたちがヤタガラスに呼び出された空間は、わけのわからない空間だった。



そこで見たモノは……「過去の、あたしたち」だった。




生徒会長だった向井さん。
死んでしまった紫乃ちゃん。
狂ってしまった鈴白君。
帰ってこなかったヤナセ(なぜか杉信がいた)。そして……
いない、みどーさん。


あたしたちの『知らない』、あたしたちの記憶。
わけがわからなかった。



生徒会長なんて最初からいないじゃん。
紫乃ちゃんはちゃんと助かってる。
鈴白君は学校に来てて、
ヤナセはちゃんとここにいる。
みどーさんも……ここにいてくれる。



それがあたしの、『知っている』あたしたちの記憶。



……それが、「2回目」の記憶なんだって、そんな風に言われたら。

今の世界は、ハヤト君を助けられなかった梵がリセットした、
「2回目」の世界。


梵は絶望して、一度リセットをかけた。
それが、「3人」の最後の一人、梵の持つ「The World」の能力。


そして、今回も……その危険があるのだと聞かされた。

「3回目」があるのかもしれない。


もし、ハヤト君をとりもどせなければ。


割り込んできた「カミサマ」は、ものすごい力だった。
みどーさんが教えてくれた、合体技がなければどーにもならなかったと思う。
(超恥ずかしいけどなんだかノリノリだったような気もする)


示唆された、「3回目」の可能性。


……イヤだ。


今が「2回目」だとか何だとか関係ない。
だって、あたしたちは「1回目」なんて知らない。


あたしたちにとっては、今が「1回目」だ。
あたしは、そんな過去なんて知らない。
それは何の意味も持たない。
今が『2回目』だって言ったって、1回目を何も知らないんだったら、再構成されるならあたしたちには『今』しかない。
「3回目」だとか「4回目」なんてあたしたちにはない!




梵にとっても同じはず。これを全部リセットして、もう一回やり直して、それで梵はどうする?
いつか助けられる道を探す?


……嫌だよ。

こんなに、がんばって、泣いて、楽しかった日々が消えちゃうなんて、
もう一回やり直せるとしたって一歩でも間違えたのなら『今』にはたどりつけないし、
「周回」で変わっちゃうものなら、あたしたちと過ごした日々はやっぱり1回しかないんだ。



だから。


……だから。




がんばろう。
梵を助けてみせる。
あんたにはあたしたちがいるよ。
あたしたちだけじゃ足りないんなら、みどーさんとヤナセもいるよ。
みんなみんな、いてくれるよ。


がんばろう、絶対助けよう。


もう一回言うよ。
『1回しかない』この人生、ハッピーエンド以外いらない!!


よーっし、がんばろう、えいえいおーーーー!
最終更新:2009年11月30日 08:34
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