【side:哉耶】
『真央兄ちゃん、お兄ちゃん!』
先を行く兄と幼馴染の真央兄ちゃんに慌てて駆け寄り、右手で兄の腕に、左手で真央兄ちゃんの腕に抱きつく。
『哉耶、ついてきたの?』
『宿題は終わったのか?』
『宿題は終わったのか?』
追いついたことに満足げに二人を見上げれば、降りてくるのは苦笑の滲んだ言葉と優しい笑み。
『うん、終わらせてきた!』
ニコニコしながら見上げた真央兄ちゃんが、仕方ないねと苦笑を見せた。
『じゃあいこうか。』
そういう兄の言葉に頷いて。
俺はいつまでも二人の手を握ったままでいた。
俺はいつまでも二人の手を握ったままでいた。
「……んん…」
体に乗る重みに瞼を押し上げれば、胸の上に白い丸まり。
頭だけ起せば、ちょうど腹の右側には黒い塊もあった。
頭だけ起せば、ちょうど腹の右側には黒い塊もあった。
「…メイ、帰ってたのか…」
小さく溜息をついて白い丸まり、もとい愛猫のクウを持ち上げ横にずらすとむくりと起き上がる。
それに目を覚ましたのか、クウが小さく鳴いた。
それに目を覚ましたのか、クウが小さく鳴いた。
「ん、おはよ。」
挨拶してやればクウはもう一度小さく鳴いた。
ぼんやりとした頭に、仄かな幸福感が滲む。
ぼんやりとした頭に、仄かな幸福感が滲む。
…そういえば良い夢を見ていた気がした。
「…あれ?なんの夢見てたんだっけ…?」
酷く穏やかで幸せな…昔の夢だったような気がする。
詳しく思い出そうとするも、働ききってない頭にそれを断念した。
詳しく思い出そうとするも、働ききってない頭にそれを断念した。
「…ま、いいか。」
カーテンの隙間から差し込む光は眩しく、もう陽が上りきっているのだろう。
「……寝すぎた…。」
休日だから急ぐ必要はないとは言え、もしかしたらもうお昼近いんじゃないだろうか?
のそのそとベッドから降りながらまだ働かない頭で考える。
買い物に行こうと思っていたのに、寝すぎてしまった。
のそのそとベッドから降りながらまだ働かない頭で考える。
買い物に行こうと思っていたのに、寝すぎてしまった。
「……遅くなる前に早く行こ。」
眠気を振り払うように軽く頭を振ると、手を伸ばしてカーテンを開く。
抗議するようににゃあと小さく鳴いた黒い塊、メイの頭を軽く撫でれば、朝方帰って来たであろう睡眠不足の黒猫は再び身体を丸め頭を伏せた。
それを眺めながらベッドを抜け出すと、クウが足元に絡みつくのをそのままに軽く伸びをして着替えるべくクローゼットへ足を進めた。
抗議するようににゃあと小さく鳴いた黒い塊、メイの頭を軽く撫でれば、朝方帰って来たであろう睡眠不足の黒猫は再び身体を丸め頭を伏せた。
それを眺めながらベッドを抜け出すと、クウが足元に絡みつくのをそのままに軽く伸びをして着替えるべくクローゼットへ足を進めた。