93: 名前:刹那☆07/10(金) 20:13:33
第四章
ガヤガヤ―・・・。
何だか教室の中が慌ただしかった。
もちろん私はいたって冷静。
悠を殺した後だってのに?
ガラ・・・ッ。
先生が来た!
『きり~つ!』
日直が言う。
『あ、いい。みんなそのままで聞いてくれ。』
そういう先生の目は真っ赤だ。
なぜかって?
私は理由を知っている。
それは・・・・・・。
94: 名前:刹那☆07/11(土) 08:52:29
もうみんなも想像がついたでしょ?
『昨日、同じクラスの悠君が亡くなりました・・・。』
ザワッ・・・!!
『悠君が・・・。』
『悠が・・・まさか・・・。』
みんな口々に言っている。
それでも私は変わらない。
そして1人の女子が私にこう言った。
『悠君は香織の彼氏だったんでしょ?香織は悲しくないの・・・?』
「・・・。」
私は無言だった。
97: 名前:刹那☆07/12(日) 11:29:56
だって私は悠を殺した張本人なんだから・・・。
それなりの覚悟がいったわ。
だから・・・悲しくなんてナイ。
「ッ・・・悠・・・。」
ウソをつくのもか~んたん!
『そっか、やっぱり悲しいんだね。・・・ご愁傷様。』
は?
ご愁傷様って何よ、ご愁傷様って!!
そんなに私がかわいそうに見える?
そんなんじゃない!!
怒りがわいてくる。
ガタッ!!
「私は同情なんか、してもらいたくない!!」
いすから立ち上がり、そして怒鳴った。
『え・・・ッ?』
女子が振り返った。
ヤバ・・・。
「ごめん、何でもないの・・・。」
104: 名前:刹那☆07/16(木) 20:15:21
カタン―・・・。
私は静かにイスに座った。
回りが私を見る白い目。
別にど~ってコトない。
私達、2年5組は悠の葬式にでた。
『昨日、学校の校舎裏で発見されたのよ・・・。ッ、悠・・・!!』
悠のお母さんが語った。
『背中に刺された跡があったの・・・。』
続けて言う。
『悠は昔から明るく、誰とでも仲良くなれる子でした。いじめも受けてないハズでした。・・・なのにどうして・・・ッ・・・!!』
こうして、おばさんは言葉を失ってしまった。
学校に戻った私達は悠を送る会を開いたのだった。
109: 名前:刹那☆07/18(土) 09:34:41
『悠、元気でな。』
『悠君、また会う日まで・・・。』
悠に言葉を送る。
『え~、みんな。悠君はいなくなっても今まで幸せだったと思う。みんなの優しさ、悲しみ、喜び・・・。みんなでいっぱい戦った仲間じゃないか。みんなで、こころよく見送ってあげよう・・・。』
『~~ッ。』
みんなが先生の言葉に涙を流している。
でも何でだろう・・・。
何で私も・・・?
ツー・・・。
この冷たい液体は何?
分かった、涙・・・。
涙が・・・ほほをつたう。
何で私も泣いてるの・・・?
悲しくなんてない。
何で!何で!?
『先生、ちょっとこのコトを伝えてくる。』
沈黙の中、先生が口を開いた。
『委員長、進めておいてくれ。』
「ごめん、私ちょっとトイレ・・・。」
私は涙をかくすタメ、トイレに向かった。
鏡を見てみると涙でぐしゃぐしゃな顔になった私がいた。
「悠・・・ッ。」
こんなに悲しむくらいなら、やっぱり殺さなければ良かった。
でも・・・!
私は強くなるって決めた。
泣かないって決めたんだ!
私は涙をぬぐって、教室に戻った。
教室が何だか騒がしい。
さっきまで、あんなに静かだったクセに・・・。
~そのころ教室では~
委員長が進めていた。
竹下 透
ふざけてばかりでケンカっ早い。
どうしてこんなものが委員長になったのか・・・。
すべては押し付け合いだった。
それでじゃんけんで負けた透が委員長になったのだ。
そして、この透が進めていった結果。
香織にとって恐ろしいコトが起こってしまった。
香織が知らない間に・・・。
110: 名前:刹那☆07/18(土) 09:50:49
『俺は、悠がいなくなったのがとても悲しい。』
透は続ける。
『悠は殺されたんだ。』
空気が重い。
『だから俺は犯人を探し出す!』
ザワッ―・・・。
『それって犯人探しってコト・・・?』
『おもしろそうじゃん、やってみようぜ!』
『そうだよ!私達の仲間が殺されたんだよ!?』
ククッ・・・。
狙い通り、狙い通り♪
俺はあの日の全てを見ていた。
ショックだった・・・。
香織は悠のコトが好きだったなんて。
殺してしまうなんて・・・。
俺の親友だった悠を。
ひそかに想っていた香織が・・・!!
全てが動いてゆく。
俺をおいてゆく。
香織がふりむいてくれないなら・・・。
俺はあの日の出来事を全部話してやる!
バラしてやる!!
でも、もう悠は死んだんだ。
だから別にバラさなくてもいいんじゃないか・・・?
そんな思いが心をよぎる。
117: 名前:刹那☆07/23(木) 20:29:48
久しぶりに・・・更新☆
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
何でクラスが騒がしいの・・・?
「ただいま~。」
ドアを開けて教室に戻る私。
さっさとイスに座ろうとした。
『ねぇねぇ聞いて!重大発表だからッ☆』
クラスの一員、七瀬 沙菜が私も前にはだかった。
「・・・何?」
そしたら、数人の女子に囲まれてしまった。
そしてみんなで声をそろえて言った。
『犯人探し!!』
「何ソレ?」
『だ~か~らッ!悠クンを殺した犯人探し!』
ドクン・・・!!
心臓が・・・鼓動が・・・おさまらない。
「え・・・ッ。」
犯人探し・・・!!
「見つけて・・・どうするの・・・?」
『当たり前じゃん!つるし上げるにきまってるでしょ!!』
「悠の仇をとる・・・ってコト・・・?」
『コレわねッ、透クンが提案したんだよ!すごいよね!』
竹下 透・・・こいつが?
もし犯人・・・私が見つかったら・・・殺される?
だ、大丈夫よ!
あの時はちゃんと手袋をしてたし、ナイフも持ち帰った!
ばれるワケない。
118: 名前:刹那☆07/23(木) 20:42:12
透が言った。
『コレはあくまで俺の意見なんだが、悠は校舎裏で殺された。』
さっきまでうるさかった教室が一瞬にして静まり返った。
『だったらどうして校舎裏で殺されたのか・・・それはこの学校に犯人がいるからだ!』
フフッ。
さすがね学級委員長サン☆
貴方のその鋭さ・・・気をつけたほうがいいわね。
でも・・・私を探せるかしら?
『悠は学校一の美男子だった。ならみんなからも好かれていたんだ。けれどそんな悠を恨む人物・・・それは!このクラスに犯人がいるてコトだ!』
『はぁ!?』
『冗談はよしてよ!』
『そうよ!このクラスに誰がいるっていうの?透クンはそんなに自分のクラスにいるって言いたいの!?』
『・・・いるさ、このクラスに・・・なぁ?』
透クンは『なぁ』のトコロで私に目線を合わせてきた。
まるで私がやったかのように。
『でも・・・そうだとしたら本当に・・・。』
みんなで声をそろえた。
『この中に犯人がいる・・・ってコト―・・・?』
119: 名前:刹那☆07/25(土) 09:24:02
『はいは~いッ!みんなで手分けして学校を探そう!』
そんな中、沈黙を破ったのは透だった。
は?
今さっきこの中に犯人がいるっていってたじゃん!
なのに何で学校なの?
『何で学校なの~?』
1人の女子が質問した。
『フフフッ、それはですねぇ・・・。』
透は前髪をかき上げて言う。
『悠は学校裏で殺害されただろ?だったらどこかに手がかりがあるかもしれない!』
『『おお~ッ!!』』
回りのみんなは驚いて歓声をあげた。
が、私は納得できない。
ガララッ―・・・。
ドアが開いた。
誰・・・?
122: 名前:刹那☆07/29(水) 20:26:42
キャンプなどで書けなかった・・・><
更新しま~すッ♬
一瞬みんなの動きが止まった。
ドアにいたのは
『お?みんなどうした?何かあったのか?』
先生だった。
そして先生の周りにみんなが集まった。
私だけを除いて。
教室がからっぽになって、そこに取り残される私。
そしてやっぱり七瀬沙菜が言った。
『先生ッ、どうもこうもナイですよ!悠を殺した犯人探しをするんデスよ!』
周りも沙菜の言葉にコクコクとうなずいた。
『犯人探し?なんだソレ?』
- やっぱりいきなり言われても理解できないわよね・・・。
123: 名前:刹那☆07/31(金) 13:37:40
私は名案を思いついた。
この中の誰かを犯人にしたて上げればいい。
そうすれば私だとはバレない。
もし私だと分かってしまっても、みんな殺してしまえばいいんだわ。
我ながら完ぺキな計画ね☆
「悠を殺した犯人を探すんです。」
私は答えた。
124: 名前:刹那☆07/31(金) 15:08:55
『そういうコトか!おもしろい、やってやろうじゃないか。』
先生もくってかかった。
『じゃあこの時間は学校探検タイムにしよう!』
透が言う。
『『サンセーッ!』』
『んじゃ校長に伝えてくる。』
先生はもう一度、教室を出て行った。
『んじゃ、みんな2人1組になって。』
透の指示にみんなが動き出した。
次々とペアになっていく。
私は誰となろう・・・。
『香織ちゃん!一緒に組もッ!』
「え?うん・・・。」
私は戸惑いながらも答えた。
相手は―・・・沙菜・・・だった。
私と沙菜は裏庭を探そうとした。
127: 名前:刹那☆08/02(日) 21:38:08
更新デス☆
・゜・*:.。.*.。.:*・☆・゜・*:.。.*.。.:*・☆・゜・*:.。.*.。.:*・☆・゜・*:.。.:*・
犯人探しとはいえ・・・
「ったく何でこんなコトしなくちゃいけないのよ・・・。」
『ん?何か言った?』
「ううん、何でもないよぉ?」
あぁ、めんどくさい・・・。
『・・・にしてもさぁ。』
「ん?」
『何で透クン、あんなコト言い出したんだろう・・・。』
「悠の仇をとるって言ってなかったの?」
何でこんな話になんのよ~!
悠のコトはもう・・・触れたくない・・・。
「・・・ッ。」
『あッ、ゴメン!そんなワケじゃないの。』
沙菜ちゃん、根はいい子なんだケドなぁ・・・。
でもやっぱり苦手なんだよね。
『でも・・・。』
「・・・でも?」
『私のお姉ちゃんは・・・。』
私は黙って聞いていた。
『お姉ちゃんは・・・!』
沙菜はそこで言葉を失った。
何?
沙菜の姉は、何かあったの・・・?
最終更新:2010年07月25日 20:57