423: 名前:刹那☆04/04(日) 21:48:06
「でも俺、せっかくパジャマやったんだぜ? ……あ! 香織は着替えないのか?」
私は無視した。
「怒ってんの?」
「着替えたければ、着替えれば?」
そう吐き捨てて、私は瞼をおとした。
達也君は、着替えようか迷った末に、そのまま寝ることを選んだようだ。
暗いこの部屋に、私と達也君の息する音だけが聞こえる。
「なぁ、香織」
431: 名前:刹那☆04/07(水) 20:56:30
ふと達也が口を開いた。
この暗闇のせいか、なぜが達也君の声が耳をくすぐった。
「何よ」
「俺も赤色好きだぞ?」
突然、何を言うの?
話をあわせた方が、いいのかしら?
「……なんで?」
「そう。それは、きらめいて、流れる汗」
私は察知した。
これは、面倒臭くなる展開だと。
やっぱり、達也君とはつきあってられない。
私は寝ることにした。
435: 名前:刹那☆04/09(金) 21:32:21
いやいや、それって……。
汗は液体でしょ?
赤色が好きなら、それも血が好きってことになるのかしら。
「ねぇ、達也君。あなたも……」
「待て! まだ続きがある!」
と、私の言葉がさえぎられる。
「あ……そ」
やっぱり、返事はしない方がいい?
「深まる友情」
「ちょっと待って。それは何のことを言っているのか、私にはさっぱり……」
と質問してみる。
達也って部活とか入ってないじゃない。
友達もただでさえ、少ないのに。
「決まってんじゃん。俺と香織。……だろ?」
「もう寝なさい!」
436: 名前:刹那☆04/09(金) 21:36:27
何で私に「だろ?」って聞くのよ。
聞きたいのは私の方よ!
「待てって。青い空」
……さっきのは「赤」に関係ないと思うんだけど……。
「この3つに共通するものがあるんだ」
達也は自慢げに私に話す。
私、もう寝たいんだけどな……。
そうして私は、
「分かんない」
という、答えを出してさっさと眠りにつこうとした。
「ヒントは、夕日」
いや、ヒントなんて出さなくていいから。
437: 名前:刹那☆04/09(金) 21:40:59
返事をするのも、面倒になってくる。
体が、ねをあげている。
瞼ももう限界まで達してきたようだ。
「そう。それは……」
私はその言葉を聴くことはなかった。
「情熱の赤なのだ~!!」
達也君は疲れないのかな……。
そう、思いながら、私は眠る。
その日は、汗が私の体のいたるところから出てくる、夢を見た。
そして、もちろん私も汗をかいていた。
枕はびしょびしょに塗れていた……と思う。
そんなくらい、記憶が曖昧だったってことで。
443: 名前:刹那☆04/15(木) 21:46:36
私の寝起きは最悪だった。
さわやかな鳥のささやきも、どこかの悪魔の鼾に聞こえる。
ムクッと起き上がって、しばらくボーッとした。
そして
「何よッ!」
と、言って頭をかいた。
ふと私の右手に何か当たった。
少し硬くて、温かい。
私はソファを見てみた。
誰もいない。
本当ならここで達也君が寝ているハズなんだけど……。
444: 名前:刹那☆04/15(木) 21:51:30
いやな予感がする。
まさか……。
恐る恐る私は‘‘それ‘‘のあった方に顔を向けた。
隣には、グーグーと鼾をたてながら、気持ちよさそうに眠っている達也君。
「キャーッ!」
と言って飛び退いた私。
な、何でここに達也君がいるの!?
私は落ち着こうとして、鏡台の前の椅子に座った。
手前にあるくしを手に取り、髪をとかす。
445: 名前:刹那☆04/16(金) 20:50:39
でもその髪がくしに引っかかっる。
それがまた私の心を苛立たせた。
「……何なのよ、もう!!」
私は無理やり、くしを通した。
そして、ポニーテールにする。
だってこのうざくて長い髪をまとめるには丁度いいんだもの。
私がポニーテールにする時は、大体人を殺すときくらい。
その方が私の本性を発揮できるの。
ついでに目もつり目になる。
だから、殺りやすいっていうか……。
とにかく私の中にスイッチが入れ替わるってこと。
私は達也の眠るベットに向かい、近くに置いてあったぬいぐるみに、怒りの拳を一発入れた。
そして達也のお腹にも一発。
「ぐふぅッ!!」
446: 名前:刹那☆04/16(金) 20:55:08
変なうなり声をあげて、達也は目を開けた。
やっと、悪魔の鼾が止まる。
そして上半身を起こした。
「う~ん……何だ? 朝……」
低血圧?
「そうよ、朝よ! 早くどきなさいよ!」
達也君は私の怒鳴り声に驚いた様子だった。
「何で怒ってんだよぉ……眠ィ……」
そうしてまた上半身をベットに預けようとする。
私はそれを全力で阻止する。
447: 名前:刹那☆04/16(金) 21:34:44
枕を取ってやった。
予想通り、達也の頭はストンとベットに落ちる。
「お前……俺何かしたか?」
と、睨むように私を見た。
「したわよ!」
何も分かっていない達也君にまた苛立つ。
何かしたっけぇ……と考え込む達也君。
「何でここで寝てるのよ! あんたはソファで寝る約束でしょ!」
「あ……すまん」
すまん……ってどこの時代よ。
「とにかく早くどいて! どかないと……」
私は剣山を取り出した。
「ね?」
448: 名前:刹那☆04/17(土) 21:11:53
「うぐ……」
達也君は後ずさりして言った。
「ひ……卑怯だぞ。しかもそれ、俺の剣山なのに……」
「違うわ。これは達也君のお姉さんの剣山なのよ?」
「ひでぇ……」
そう言って、黙ってしまった。
「早くどいてよ。刺すわよ?」
私は剣山を前へと突き出した。
達也君はしぶしぶどく。
「ベットで寝ただけなのに……」
そう呟いて、達也はソファへ移動し、また寝ようとする。
451: 名前:刹那☆04/18(日) 20:33:51
「ちょっと!」
私は達也君の服……首根っこを掴んだ。
「ッてぇな! 何すんだよ!」
「朝食! 食べたくないの? それとも怪しまれたい?」
「……くそッ」
達也君はしばらく考えた後、渋々私についてきた。
「何で怪しまれるんだ……?」
そう呟いていたのは、聞かなかったことにしておこう。
「あら、起きてきたわね」
声をかけてきたのは、お母さん。
「さぁ、ご飯よ」
と、テーブルの上を指差した。
そこに並べられていたのは……。
最終更新:2010年08月10日 00:53