死のゲーム

2: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/19(月) 06:53:25
何もなく、ただ暗い部屋。

その真ん中に、ただ一人、黒いスーツに不気味な仮面を被った背の高い男が立っていた。

その男は、右手の高級そうな腕時計に目をやった

「もう時間か…。」


3: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/19(月) 07:05:23
とても低い声で、そう言った。その約2、3秒後に、部屋の隅にある一つの大きなドアが開いた。

そこから、ライフルを持った男が入って来た。その男は、仮面の男と同じスーツを身に纏い、サングラスにマスクをしていた。

その男に促され、目隠し、猿轡(サルグツワ)をさせられた何人かの男女が入って来た。

その後から、ライフルを持ったスーツの男達が何人か入って来た。

ドアが大きな音をたてて閉まった。


4: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/19(月) 07:20:37
皆の目隠し、猿轡が外された。

「ここはどこだ?」


「一体何なの!?」
「家に返せ!!」

口々に皆が喋り出す。
そう、皆ワケもわからずいきなり無理矢理ここに連れて来られた人達だ。

突如、銃声が響いた。その途端、場が静まり返った。
皆を黙らす為の威嚇射撃、といったところか。

「今回、皆様に集まって頂いた理由は他でもありません。」
「何だってんだ?」
「ここで皆様には、生死を賭けたゲームを行って頂きます。」
「何ワケのわからないこと言ってんだ!」
ブーイングが飛ぶ。その場がざわついた。すると、また銃声が響いた。


5: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/19(月) 07:27:33
仮面の男が、その場の人間にA~Zの札を配っていった。

「ではAの方とDの方はこちらの者の案内に従い、別室へとお向かい下さい。

また猿轡と目隠しをさせられ、その2人は部屋を後にした。

6: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/19(月) 07:37:38
しばらく歩いてから、扉の開く音がした。
目隠し、猿轡を取られ、眼前に広がる風景、それはさっきと同じような何もない部屋。
殺風景でがらんとした部屋だ。
しかし、部屋の真ん中に一丁のハンドガンと、五つの弾丸が入った箱が2つあった。
そして、部屋の隅に一台のノートパソコンがあった。
それが、勝手に起動した。画面上にさっきの仮面が映し出された。


7: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/19(月) 07:52:20
画面の男が喋り出す。「お二方にやって頂くゲーム、それは…」


弾丸選択式ロシアンルーレット

ルール

1.制限時間は一時間。その一時間内に両者交互に撃っていく
2.弾丸は両者五つずつ所持する。いずれも五つ中一つ実弾が紛れ込んでいる。
先に実弾を被弾した方が敗者。
3.制限時間内に弾を全て消費しなかった場合、その時点で弾の数が少ない方が勝者。勝者が敗者を撃つ。
4.弾の数が両者同数の場合、引き分けとみなしてどちらも死。こちらが殺害する。
5.弾の交換等は自由に行ってよい。
相手に向けて撃つことを禁止する。


8: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/19(月) 08:08:54
「ゲームの内容は理解出来ましたね?では、スタート!!」


画面から男が消えた。パソコンの電源が消えた。

D side
Aの男は五つの弾丸を一つずつじっくりと眺めている。

あたしは、彼を観察した。
「ハハハハハハハハハハハハハハハ!!アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!あはっ、あははっ。あ~、腹が痛ぇ~、フハハッ」
あたしは目を丸くした。何なの!?この男…。


9: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/19(月) 08:17:11
狂ったのかな?
そりゃこんな状況だから仕方がないとは思うケド…。
「なあ、こん中に実弾は一個もねぇよ。」

!?

「え!?だって一つ実弾が紛れ込んでるって…。」
「ないない。騙されんなよあんなのに。俺ヤクザだから、銃はいつも使ってんの。だから実弾なんていつも見てる。こん中にはない。」


10: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/19(月) 08:34:40
怪しい。仮にそうだとしても、ヤクザがこんな親切に教えてくれるだろうか。
それとも、それは単なる偏見?
「俺を信じて撃ってみろよ」
まあいいや。他に見抜くあてがあるワケでもない。いちかばちか。「わかった。撃ってみる」

カチッ

被弾しなかった。そしてAも。
「な?わかったろ?次お前ね。」


12: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/19(月) 20:50:16
そして、2.3.4.とお互い弾を消費していった。
Aside
ハハハハハハハハハハハハハハハ!!

こんなバカだとは思わなかったよ。
悪いけどこのゲーム、頂きッ♪カハッ!!
まず、俺は弾を見分けることが出来る。それは事実。しかし、実弾はない。これは嘘。ちゃんと実弾はあった。


13: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/21(水) 06:46:47
そうなればやつはランダムに弾を消費していく。俺はただ偽弾を消費していけばいい。
しかも先攻はやつ。後攻の俺はただ偽弾を消費していけばいい。
しかしアイツは4発
消費した。し、か、し!!
この5発目。やつは間違い無く死ぬ。
さあ、引き金を引け!! パアン!!


14: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/21(水) 07:00:19



カチッ



「さあ、次はあなたよ、ホントに実弾はなかったのね」
どういうことだ、実弾はなかった?そんな筈は…

Dside
私は彼を見ていた。
銃を持ったまま、固まってしまっている。
どうしたの?
実弾はないんでしょう?なら撃てるわよね?私は心の中で笑った。


15: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/21(水) 07:15:01
Aは、20分程固まっていたが、5発目を発射した。
頭から赤い液体が勢いよく吹き出た。それはDの頬に飛び散った。生温かい。血だ。
また、パソコンが勝手に起動した。あの仮面が映った。
「ゲーム終了。D様の勝利です。おめでとうございます。」
おめでとうございます。それは、Dにとってはとても皮肉に聞こえた。
Dは、またさっきの部屋に戻された。
部屋に戻ると、大きなスクリーンにさっきの部屋が映されていた。
皆、ここでゲームを見ていたらしく、
ことの成り行きを聞いてきた。


16: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/22(木) 23:28:51
Dは、皆に説明を始めた。
「まず、あたしはアイツの言った言葉を疑った。(弾を見分けられる。全部偽弾だ)ってヤツ。全部偽弾なんて、都合好すぎると思わない?だから、あたしは一発も弾を込めず、5発発射した。」


17: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/22(木) 23:37:30
「でも、(制限時間内に弾を全て消費しなかったら、その時点で弾の数が少ない方が勝ちってルールあったろ?
Aはあのまま撃たなければ勝てた筈だ。なのに何であんな馬鹿なマネを!?」

「そう、あのまま撃たなければアイツは勝ってた。あたしは今ごろアイツに撃ち殺されて仏になってたろうよ。
でも、アイツは自ら死を選んだ。いや、あたしが選ばせた。」


18: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/22(木) 23:48:04
「どうやって?」

「アイツの思惑通りなら、5発目であたしは死んだ。でもそうはいかなかった。
何故ならあたしは一発も弾を込めてないのだから。こっからはアイツの立場になって考えてみて。
どうやってあたしが弾を見破ったか?
それとも一発も弾を込めてなかった?考えられるのはこの2つ
そこでアイツはあたしの出方を観察した。
弾を一発も込めてないなら、実弾を撃たせなきゃマズい。だからあれこれ言って催促してくるだろう で・も!!あたしは何の反応も見せなかった。」


19: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/22(木) 23:57:04
「何でか、わかる?
早く実弾を撃たせたいなら、催促してくる筈。でもそれをしないのは…。」
「そっかぁ!!」
「そう。ここであの(3.制限時間内に弾を全て消費しなかった場合、その時点で弾の数が少ない方が勝者。勝者が敗者を撃つ。)
ってルールが出てくるんだけど、あたしは0発、アイツは一発。どの道死ぬ。
プライドが高いやつだったんだね。殺される位なら自分で死んでやろうって死んだんだね、きっと。」


20: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/23(金) 00:09:52
「ちょっと待てよ、だったらAも全部偽弾じゃないってわかってた筈だろ?
だったら5発全部被弾しなかったなんて不自然に感じる筈だ。」
「仮に、
運良く4発偽弾だったら、残りは実弾とわかって、最後だけ撃たなかったとしても、
どっちも死ぬ。さっきも言ったように、プライドが高いやつだったのよ。だから殺される位ならって…。その可能性を考えたんでしょう。」


22: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/23(金) 00:27:03
「皆何納得してんの」辺りがシンとした。
そう言った若い男はDに獣のような鋭い眼を向けた。
「この女ァ、人殺しなんだぞ!?許していいのか!?」
「フフフ。何を言うかと思えば拍子抜けね。ああしなければどっちも死んでたのよ?
ああするのは当たり前。それとも、あたしも一緒に死ねと?」

「人が死んだんだぞ。何でそんな冷静なんだよ!?」
「見ず知らずの人間の為に泣けとでも?」
艶やかな唇が微笑んだ。
「犯してやる…。
この女ァ、殺すだけじゃ物足りねぇ!!
犯してやる!!
死ぬより辛い思いさせてやる!!」
「あら、下品だわ。
どうぞ?あたしに勝ってから、こんなカラダで良ければいくらでも好きにすればいいわ。」


27: 名前:(㍊´^ω^`㌶)☆07/27(火) 23:25:21
「では、そろそろ次のゲームに移らせていただきます。」
低い声で、仮面がそう言った。
「ではBの方と…」
「あたしが行くわ」
Dが言った。
「Cの方が行く予定でしたが、Dの方に変更してもよろしいでしょうか。」
「はいッ!!結構です、どうぞ!」
Cは恐れたのか、言われずともと言わんばかりに、交代を承諾した。
当たり前と言えば当たり前だろう。
誰だって自分がかわいいのだから。
「で、Bってだーれ?」Dはまるで無邪気な子供のように、そう言った。
「勝ったら好きにしていいんだよな?」
さっきの男だった。
Dはその男、Bにゆっくり近づき、親指でBの唇に触れ、人差し指で顎を持ち上げ、ギリギリ唇と唇が触れ合わない程に顔を近づけて、言った。
「案外かわいい顔してるじゃない?
セックスなら、せいぜい楽しませてね。
まあ、あなたごときどうなろうがあたしにはしったこっちゃないけど。」


28: 名前:(㍊´^~^`㌶)☆07/28(水) 00:23:24
2人はまた目隠しに猿轡をされ、どこかわからない部屋に連れて行かれた。
目隠しと猿轡を外され、眼前に広がる風景。それはやっぱり同じ風景。今度は部屋の真ん中にトランプが落ちていた。
ガチャ
音がした。首輪をはめられた。
同時に、例の男の声がした。


29: 名前:(㍊^~^㌶)☆07/28(水) 00:36:34
「これからやっていただくゲーム、それは…」
コイン争奪戦

ルール
1.合計10枚のコインを賭けてゲームを
していただきます。
2.首輪にはタイマーが付いており、時間が来たらプレイヤーの首を絞める仕組みと
なっております。
3.首輪をはずすには、部屋の隅に置いてある小さな箱にコイン20枚を入れ、中にある鍵を手に入れなければなりません。
4.ゲーム方法は如何なるものでも構いません。念のため、トランプを用意させていただきました。
5.制限時間内に勝敗が決まらなかった場合、どちらも死。

「以上の内容を理解していただけたでしょうか。ではスタートです。」


30: 名前:(㍊^∪^㌶)☆07/28(水) 02:06:50
B side
糞、何なんだこの女ァ、どうしてこんな
済ました顔していられるんだ?
とにかく、こんなとこでこんな女に殺されるワケにはいかん。
Aはトランプを眺めていた。

「ねえ、賭けしない?」
「はあ?」
「この賭けであんたが勝ったらコイン全部あげる。でもあたしが勝ったらコイン全部もらう。やる?」

「どんな賭けだ?」
「このトランプを使うの。じゃあ、ルールを説明するね。」

合計トランプ

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最終更新:2010年10月07日 17:11
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