アットウィキロゴ

「 俺だけのプリンセス 」 続き11

208: 名前:乃愛☆04/11(日) 14:12:00


 「 そっかぁ… 」

 優莉があたしの家に突然来てから15分後。
 あたしは、すべてのことをゆっくりと優莉に説明した。

 優莉は泣きながら話しているあたしを、
 優しい目で見ながら、何度も頷きながら聞いてくれた。

 そして、すべてが終わると優莉は
 あたしの頭を何度か撫でながら…

 「 1人で大変だったでしょ? 」


 そんな優しい言葉をあたしにくれた。

 「 あたしは…、どうしたらいいの? 」

 ソファに座っていたあたしは、体育座りをして小さく丸まった。
 隣に座っている優莉は唸り声を上げた後、黙ってしまった。

 「 あたし的にはね、2人は別れない方がいいと思ってるよ 」

 いきなり発した優莉の言葉が突然で、あたしは首を傾げて優莉を見てしまった。

 優莉はあたしの言いたいことが分かったのか、
 くすりと小さく微笑むと続けて話した。

 「 まぁ…、それは願望であって理由は無いよ?
   でも、あたしは結夏が汚い女だとは思わない 」

 「 え… 」

 こんなあたしを、“汚い女”と言わないで他に何て言うの?
 名前も知らない奴にヤられて…、声を出して……。

 あたしは下唇をぎゅっと噛み締めながら、
 心の中で自分を責めていた。


 「 啓斗くんにも全部言ってみなよ 」

 優しい口調で話しかけてくる優莉の声。
 でも…今のあたしに、そんな優しい声を聞かせないで。

 「 そんなこと言える訳ないじゃん! 」

 黙っていたあたしの口から出た大きい声。
 優莉は体をビクッとさせて、あたしのことを丸い目で見た。

 「 な…、何て言えば良いの!?
   “あたしは名前も知らない奴にヤられて、声も出した”って言えば良いの? 」

 ペラペラと早口で、黙っている優莉に叫ぶように問い詰めるあたしは、
 もう誰にも止めることは出来なくなっていた。

 「 ねえ! どうなの?そう言えば良いの? 」

 狂ったように叫び続けるあたしを、
 優莉は悲しげな表情で見つめていた。

 そんな目で見ないで…!

 「 結夏…「 助けてよっ!助けてよ、優莉ぃ…! 」

 あたしの名前を小さく呼ぶ優莉の声もかき消した。
 泣きながら叫び、すがりつくような目で優莉を見たあたしは、
 充電が切れた電気製品のようにうずくまった。


 「 ひっく…もう……嫌……うっ…ひっく…… 」

 うずくまったあたしは、自分の服をぎゅっと握り締めた。

 “助けて”


 この言葉はあたしの心からの気持ち。
 一度入ったら抜け出せない暗闇の迷路から、
 あたしに手を貸して、助けて―…









210: 名前:乃愛☆04/12(月) 19:20:44

 でぃあ*なおなおさま

 ですねえッ。
 優莉「 優しいですかっ? 有難うございます 」


 ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ

 「 落ち着いた? 」

 優莉は崩れたあたしの隣で優しく微笑んだ。
 心臓がズキズキ痛むよ。
 あんなにひどい言い方したのに……



 何でそんなに優しいの?


 「 うん… 」

 こんな優しくしてくれる優莉に、
 あんなひどいことを言った自分が恥ずかしい。

 あたしは、優莉の顔をしっかりと見ることが出来ず、
 俯いたまま小さく頷き返事をした。

 「 ごめんね? 結夏の気持ち分からないのに
   あんな適当に言っちゃって… 」

 優莉が自分の顔を片手で隠しながら、苦笑いをした。
 もう片方の手は自分を反省させようとしているのか、
 太ももの辺りで爪を立て、力を入れている。


 何で優莉が謝るの?


 今にも泣きそうな優莉の姿を見て、
 あたしの心臓は更に痛みが増す。

 「 ごめん…優莉 」

 あたしは優莉の両手をぎゅっと包み込むように握りながら、
 合わせることが出来なかった目をしっかりと合わせた。


 「 何が? 」

 何の罪も無い優莉に、謝らせちゃって。

 「 え…、あ…ひどいこと言っちゃって 」

 言えない…、本当は言いたいけど。
 こんなことを言っちゃったら、優しい優莉は逆に
 あたしに気を遣っちゃうよね。

 だから、言わないよ?

 でも、心では何度でも思ってる。
 本当にごめんね、優莉………。


 「 あたし……行くよ 」


 座って、丸めていた足を地面にしっかりとつけ、
 その場に立ち上がり、仁王立ちをした。

 「 え…? 」

 急に立ったあたしを見上げながら首を傾げる優莉に、
 あたしは最高とも言って良いくらいの笑みを見せた。

 「 結夏…… 」

 あたしの顔を見て分かったのか、
 優莉の顔にもふっと緩んだ笑みが見えた。

 あたしは黙って大きく頷き、

 「 行くよ、啓斗くんとの待ち合わせ場所に! 」

 そう言った。

 沢山ひどいことを言ったのに、
 優しく接してくれた優莉のために。


212: 名前:乃愛☆04/13(火) 20:56:50

 でぃあ*葉月

 結夏「 は..はいッ! 行きます 」

 あっちもこっちも頑張りますvbb*
 これからも宜しくねん←

 ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ

 優莉が相談に乗ってくれたおかげで、
 啓斗くんに会うことを決められたものの…

 只今、5:00だったりする。

 優莉が来たのが、お昼近かったから…
 あれから、5時間も話してたってこと!?

 そんな長い時間、黙ってあたしの話を聞いてくれた優莉。
 話してる最中も欠伸一つしなかったよね。

 ……有難う。


 「 ほら、結夏っ!
   会うって決めたなら準備して 」

 優莉はにこっと優しい笑みを浮かべて、
 あたしの背中をぽんっと優しく叩いた。

 「 う…うん! 」

 あたしは、メイク道具を部屋から取り出した。
 そして、優莉に一つ一つ教えてもらいながら丁寧にメイクを進めていった。

 「 うん、良いんじゃない? 」

 優莉が主に教えてくれたアイメイク。
 黒×ピンクのいい組み合わせで出来ている。

 数十分後、優莉はあたしに鏡を見せながら大きく頷いた。
 そして、“時間ないから、とっとと服を着る!”と言って、
 あたしのおでこをつん、と突付いた。

 まだ少し肌寒い季節。
 あたしは、メイクに合った服を箪笥からあさるように探した。

 黒地の生地に、ピンクや白のリボンが付けられているチュニックに、
 短めのジーンズを穿いた結構ゆるいけど可愛い服。

 バックには携帯とお財布を適当に投げ入れて持ち、
 優莉がいるリビングへと向かった。

 リビングでは優莉が真剣な顔でメールを打っていた。
 優莉の頬が少し赤く見えたのは気のせいかな…?

 「 優莉っ! 」

 あたしが思い切って名前を呼ぶと、
 優莉は慌てて携帯を閉じてこっちを振り向いた。

 「 …誰かとメール? 」

 あたしは首を傾げて、優莉の顔を覗き込むようにした。

 「 え、あっ…うん!そうそう!友達だよ 」

 何度も大きく頷いた優莉。
 冷静な優莉の目が泳いでいる。

 あたしには言えないようなことがあるの…?

 そのとき、少しだけ心臓がズキッとしたんだ。
 あたしはその痛みの意味も知らずに、
 優莉に自分の格好をまわって見せた。






214: 名前:乃愛☆04/15(木) 16:30:17

 でぃあ*彩痲さま

 何かあるのでしょおか?v
 お、分かっちゃいましたか!?ΣΣ、


 ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ

 家の前で優莉と別れて、あたしは空公園へと向かった。
 別れる前に優莉は“頑張って”と優しく微笑んで、言ってくれた。


 空公園には子供達が使ったと思われる、
 小さなバケツやシャベルなどが砂場に置かれていた。

 あたしは砂場に近づき、小さなシャベルで砂をすくった。
 小さい頃、お父さんもお母さんも仕事で忙しくて、
 お姉ちゃんも友達ばかりと遊んでいた―…。

 別に友達がいないって訳では無かった。
 むしろ、あたしの周りには沢山の友達がいた。

 だけど、小さい頃のあたしは沢山の友達と遊ぶより、
 お母さんやお父さん、お姉ちゃんと遊びたかった。

 土日に、お父さんとキャッチボールをする
 近所の男の子がすごく羨ましかった。

 昔のことを思い出しながら、砂をいじったあたしは、
 すっと立ち上がり、服や手についた砂をはらった。

 啓斗くんはまだかな…?

 公園中をくるっと見渡しても啓斗くんの姿はまだ無い。
 あたしはふう…、と深い溜息をしてベンチに座った。

 ♪~♪~♪~

 ベンチに座ると同時に、あたしの携帯がバックの中で
 音を立てながら光り始めた。

 「 はい 」

 あたしは、画面も見ないで電話に出た。

 〔 来て……くれたんだ 〕

 今にも消えてしまいそうな弱々しく、かすれた声。
 この声は他に誰も居ない―…

 「 啓斗くん? 」

 あたしはベンチから立ち上がり、辺りをきょろきょろと見渡した。
 すると、奥のほうから近づいてくる人らしい形。

 やがて、はっきりと啓斗くんの表情が見えてきた。
 啓斗くんの優しい笑みを見てあたしはその場でバックを落とし、
 携帯を持ったままの両手で自分の顔を隠して次々と流れる涙を隠そうとした。

 啓斗くんはゆっくりと両手を広げてあたしを見て、微笑んだ。
 あたしは携帯を持っていないほうの手をゆっくりと伸ばした。


 ア タ シ ハ キ タ ナ イ オ ン ナ 


 ビクッ。

 頭にこの言葉が出てくると、あたしの伸ばした手が
 ぴたりと止まり、動くことが出来なくなった。

 ―そう…

 あたしは汚い女。


 こんな綺麗で優しい人を、
 あたしの手によって汚くしてしまうなんて。

 そんなこと……


217: 名前:乃愛☆04/15(木) 20:52:56

 でぃあ*葉月

 結夏「 言ったら…嫌われちゃうかもしれないと考えると、怖いんです… 」

 葉月、結夏の気持ちも分かってやってちょんまげv
 お馬鹿な結夏も頑張って考えてるんだぁぁ←

 でぃあ*なおなお様

 結夏「 でも…怖いよ、受け止めてもらえるか分からないから… 」

 結夏を応援してくれて有難う!

 ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ

 「 結夏? 」

 手を少し伸ばしたままの状態で固まっているあたしに、
 優しく声をかける啓斗くんの顔は心配している顔。


 「 ごめん、啓斗くん…… 」

 「 え? 」

 俯いて小さく謝ったあたしに、耳を傾けながら近づいてくる啓斗くん。

 「 ……ないで 」

 「 ? 」

 聞き取れなかったのか、啓斗くんはまた近づいてくる。
 そして、あたしとの距離…約50cm

 「 来ないで! 」

 叫びに近いあたしの声。
 声を出したと同時に、離れる為後ろに下がる。

 啓斗くんは驚いて、その場から動かなくなった。

 「 ゆ、結夏…? 」

 「 あ…あたし、もう啓斗くんと一緒にいられないの 」

 声を出した後、あたしは顔を上げた。
 真っ直ぐなあたしの目を見て、啓斗くんは目を丸くした。

 これでいいの…


 きっと、これでいいの…


218: 名前:乃愛☆04/16(金) 20:28:09


 啓斗Side


 結夏はかならず空公園に来てくれる。

 そう思っていても、勇気が出せなくて……
 本当は待ち合わせの時間30分前に公園についていた。

 だけど…、結夏が来ないっていうことを思うと
 公園に足を入れることが出来なかった。

 約束の時間になって。
 結夏が来てくれた。

 結夏は砂場で遊び、ベンチに座った。
 俺は、慌てて携帯を取り出し結夏に電話をした。

 電話を切り、そっと結夏に近づいていくと
 結夏は俺に気づいた―…


 俺は少しずつ結夏に近づいた。
 両手を大きく広げると、結夏は細く白い手を差し出してきた。

 だが、突然結夏の顔が曇り
 出していた手を止めてしまった。

 「 ごめん、啓斗くん…… 」

 俺の目の前で顔を俯かせて、謝る結夏。
 何に“ごめん”なんだ…?

 耳を傾けながら、一歩ずつ体を結夏に近づける。
 結夏との距離、約50cmになったころ。


 「 来ないで! 」

 今までに聞いたことの無い叫び声に近い結夏の声。
 俺は思わず、後ろに下がった。


 そして、優しく声をかけると。
 結夏は顔を上げ、真面目な顔で俺を見た。


 「 あ…あたし、もう啓斗くんと一緒にいられないの 」

 自分の耳を疑うような、結夏の発言。


 「 な…にを言ってるんだよ、結夏 」

 俺の頭は真っ白になり、“来ないで”と言われたにも
 関わらず、結夏に近づいた。

 その距離、わずか10cmほど。


 「 ……… 」

 俺が近づいても、上げた顔を下げたままの状態で
 何も話さない、結夏。


 「 何でだよッ! 」


 「 ッ…ぐす… 」


 だらんと脱力した結夏の腕を片手で握り、
 引っ張るようにして応答を願った。

 すると、俯いている結夏から微かに聞こえた水の音。
 俺は、結夏の頬を両手で触れ、優しく持ち上げた。


 「 だ、だって……ひっく…あたっ…あたし… 」 

 目の前には号泣している結夏。
 目には溢れるばかりの涙、
 それが頬を伝い、鼻、口、顎までと繋がっている。

 一体、俺と離れている間……


 何があったんだ?




219: 名前:乃愛☆04/18(日) 16:46:27


 結夏Side


 涙で、啓斗くんの顔がよく見えない。
 声も……上手く出ないよ。


 「 ひっく…あ、あたし…「 落ち着け 」


 あたしの体が啓斗くんに優しく包まれる。
 啓斗くんから放たれる微かなコロンの香り。

 「 いいから…、無理して言わないでいいから 」


 そう言って、何度も頭と背中を撫で続けてくれた。
 啓斗くんの優しい声と扱いに、あたしの涙は止まらなくなった。



 涙が止まり、啓斗くんの顔を見つめたとき
 ふと…、こんなことが頭をよぎった。


 今―…


 あたしがされたことを全部話しても、




 あなたは……あたしを受け止めてくれますか?


 あなたは……軽蔑しませんか?



 あたしが落ち着いた頃、2人はベンチに座っていた。
 涙もすっかり止まっていた。


 今なら……


 言える。




220: 名前:乃愛☆04/18(日) 17:06:43


 啓斗Side

 俺たちはベンチに座り、珈琲を飲んでいた。

 「 あ…のね 」


 長い沈黙の中、それを破ったのは結夏だった。
 俺はあまりの嬉しさに、満面の笑みで首を傾げてしまった。


 「 啓斗くんがあたしに連絡した後、
   すぐに…雄輔くんのバイト先を出てっていったの 」


 その言葉に、少しほっとする。


 「 そ…それで、その後ねっ…… 」

 結夏の顔が一瞬にして曇り始めて、
 続きの言葉が出なくなってしまった。


 「 知らない男の人達に…… 」


 ドクンッ。

 俺の心臓が変に鳴り始める。
 もし……俺の予想が合っているなら、


 結夏は、そいつ等に………



 「 レイプされたの…… 」


 「 ……っ! 」


 やっぱり……。


 予想はしていたものの、口に出されると怒りがこみ上げる。


 「 くそっ…! 」


 何で結夏ばっかりこんな目に合うんだ…!

 俺は飲み終わった珈琲の缶を思い切り遠くに投げた。
 カラン…、と缶が地面に何度も叩きつけられる。


 「 あたし…ひどいこと沢山されたの。 
   す、すごい嫌だったんだよ……?

   でも…、でも…、あたし……

             感じちゃったの 」


 結夏の口から出た、思いがけない言葉。
 一瞬、目の前が真っ暗になった気がした。


 「 だから、あたしは啓斗くんと一緒にいれる権利が無いの 」


 結夏は珈琲の缶をぎゅっと握り締め、下唇を噛み締めて言った。


 「 ごめん…ごめんね、啓斗くっ…んん!? 」


 気がつけば俺は結夏の口を犯していた。


 「 んっ…ン…ふぁ…ん… 」

 最初は俺の胸板を何度か叩いていた結夏も、
 次第に否定する力が無くなったのか手がダラン…としている。

 唇を離したのは、それから5分後。
 長いキスの後、俺は結夏を抱きしめた。


 「 別に、感じたって良い 」

 「 え…? 」

 まだ息が荒い中、結夏は少し頬を赤くして、目を丸くした。

 「 俺は、結夏と愛のあるSEXがしたい。
   そのレイプした奴等と結夏の間には、
   愛の欠片も無いだろ? 」


 にっこりと不敵な笑みを浮かべた俺の顔を見て、
 驚いた表情のまま軽く頷く結夏。

 「 だったら…いいんだ 」

 最後に、にこりと最上級の笑みを浮かべた俺は、
 結夏の頭を2・3度軽く叩くと、


 「 ふえ…… 」


 結夏の目からは沢山の涙。


 「 ごめん…、ごめんなさい… 」

 そう言って、結夏は俺にぎゅっと抱きついてきた。







221: 名前:乃愛☆04/18(日) 17:22:46


 結夏Side


 あたしの涙が止まった頃、啓斗くんが笑いながら言った。


 「 じゃあさ、レイプされたんだから…消毒しないとな? 」

 そんなことを言い始めた。
 あたしは理解が出来ず、とりあえず軽く頷いた。


 「 よっし。じゃー、行こうぜ? 」

 「 …何処に? 」

 途端に気合を入れた啓斗くんを見て、首を傾げるあたし。
 何で、気合を入れるのかな…?


 ますます理解が出来ない…。


 「 何処って…、ラブホ以外に何処があるのさ 」


 「 ラブホォ!? 」


 啓斗くんの思いがけない言葉に大きく反応してしまった。
 気づけば、公園にはカップルが集まっていて、
 驚いた顔をしている人達がこちらを見てきた。


 うう……、恥ずかしい。


 あたしは顔を真っ赤にして、小声でたずねた。


 「 何で、消毒するのにラブホに行くの? 」

 「 消毒って意味分かってるの? 」


 苦笑いをしながら、問いかけてくる啓斗くん。
 あたしは、真顔で首を左右に振った。


 「 SEXに決まってるでしょ? 」


 耳元で優しく、甘く囁く啓斗くんの声に
 あたしは体をビクッと動かした。


 「 な、何言って…! 」

 「 だって、許せないんだもん。
   他の奴等が俺の結夏に触れたことが 」


 頬をぷくっと膨らませて、腕を組む啓斗くん。
 そんな些細な動きに出さえ、可愛らしいと思う。


 “俺の結夏”


 その言葉に心臓がドキッと動く。


 「 じゃあ…沢山、愛してね? 」

 あたしはくすり、と微笑み冗談を言った。
 啓斗くんは、ボッと凄い勢いで顔を赤らめた。


 「 あっ、照れてる~ 」

 あたしは啓斗くんの腕に抱きつきながら
 くすくすと笑って、顔を見つめた。


 「 うう五月蝿いっ!
   そんなこと言ってると、ここで犯すよ? 」


 立場逆転…、

 こんなこと言ったら、
 啓斗くんのドSっぷりが発揮されちゃうかも~っ。


 「 そ、そう言うこと言わないでよっ! 」


 あたしは抱きついた手を離し、両手で顔を隠した。


 「 まーまー 」


 啓斗くんはケラケラと笑いながら、
 あたしの頭を何度か撫でた。









222: 名前:乃愛☆04/21(水) 19:45:29


 啓斗Side

 ラブホの部屋に段々と近づいていくほど会話が無くなっていく。

 これは、俺も結夏も相手のことを意識し始めているからだろう―…。



 ガチャ…


 部屋に入ると、そこには女の子が好きそうなものばかりが置いてある部屋。
 白い熊の人形、レースでフリルのカーテン、ピンクのベット。

 「 可愛い~! 」

 俺の隣にいた結夏が前に出て、部屋中を見渡した。

 「 結夏が好きそうだな、って思って 」

 俺はにこっと余裕の笑みを浮かべて、ソファに座った。
 結夏は目をキラキラと輝かせると、

 「 有難うっ! 」

 …なんて、素直にお礼を言ってきた。
 そんな結夏の表情や言葉に、軽く赤面してしまった俺。

 照れ隠しのために、小さな冷蔵庫から飲み物を取り出し
 またソファに座り、立っている結夏に声をかけた。

 「 隣に座る? 」

 落ち着いた俺は、不敵な笑みを浮かべて
 自分の隣の空いているソファをポンポンと叩いた。

 「 え、あ…うん 」

 結夏はふわっと優しい笑みを俺に見せた。
 俺は、あまり気にせずにポケットから携帯を取り出した。

 すると、背後の方から甘い香り。
 それと同時に俺の首元に白く長い腕。

 「 一緒にお風呂入ろうかっ! 」

 発言がとても結夏とは思えない。
 俺は、思わず口をぽかーんとして停止。

 「 え、あ…? 」

 振り返りながら、答えにもならない返事をする俺。
 結夏ってこんなこという女の子だったっけ?

 「 嫌……? 」

 しゅん、とした怒られた子犬のような表情をした結夏。
 俺はそんな結夏の表情に押されて、

 「 いいよ 」

 …なんて、優しく答えてしまった。

 「 やったぁ! じゃ、先に入ってるね 」

 結夏はにこっと微笑むと、バスルームの方に向かっていってしまった。


 まさか……結夏にもドS病が移ったか?
 女王様…SMとまではいかないけど、

 積極的な結夏も良いけど……


 うあ、すんげえ変態発言してしまった。
 皆、決して俺は変態じゃありません………


 多分。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2010年12月24日 21:50
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。