74: 名前:HELEN☆01/04(火) 16:36:20
第14話 思い出
計画は、出来ている。
簡単に、ベランダから飛び降りるの。
リストカットは、死ねないし。
私は、いざベランダへ向かった。
冷たい空気が、頬の当たるの。
『生きてる』
そう、感じさせてくれる。
私は、ずっと景色を見ていた。
空が、オレンジ色になる。
いろいろなところで、カラフルなライトが見える。
そして、もう暗かった。
『この景色を見たい』
ココロの中で、そう願った。
つまり、
『生きたい』
んだ。
そうだ。
私は。
『まだ、生きたい』
恋は、怖い。
いいや、感情が怖いかも。
和樹君は、優しい。
明るい。
そんな人だった。
初めて会ったとき、私が部活に入ってなかったら、会えなかった。
そんな部活を、糸も簡単にやめた。
馬鹿だね。
続けていれば、いつかは!
いつかは、和樹君に見てもらえたのに。
私は、悔いしかのこらない。
先輩は、いつも優しかった。
いつも……。
たまに、おこられたりもした。
75: 名前:HELEN☆01/07(金) 17:16:35
最近、手足の調子をもいい。
だから、この世界に『未練』は無いはず。
だからかな。
『未練』のなく生きていけた世界だから……名残惜しいのは。
冷たい風が頬をかすった。
「生きてる……んだね」
そんな実感がする。
「恋……したい」
そう思った。
素敵な恋したい。
そして、お互い愛し合うの。
それで、何年もたつと別れたりして。
分かんないけどね。
結婚だってしたい。
最後は、仲のいい老夫婦で死 にたい。
「あっ」
1番星を見つけるのと共に、私の平凡な夢を見つけた。
ずっと、外を見ていた。
今、見えている星は、ずっと前のものなんだ。
今日も、この世界のどこかで人が生まれ、
その代わりに、どこかで1つの命が消えているはず。
この、広い世界で人が亡くならない日は無いだろう。
1日で、物凄く悲しむ人間、物凄く喜ぶ人間が居るはずだ。
世界は、すごい。
ピーンポーン
インターホンが鳴った。
片手で松葉づえをついた。
もう片方は、曲げないように手すりを掴んだ。
早く治らないかなぁ。
そう思いつつ、インターホン越しに相手の顔を見た。
「せ、先輩っ!」
私は、急いで出た。
「っあのさ、なんか……ゴメン。
ここまで来て……」
「い、良いんですっ!
私も、遂さっき言いたい事できたんです!」
それから、沈黙が流れた。
「あのっ、こっ、ここだとあれなんで中に」
私は、そう言って家の中に入ってもらった。
76: 名前:HELEN☆01/08(土) 12:09:38
「あのさ」
先輩は、ソファに座るなりすぐ口を開いた。
「俺……、やっぱお前の事諦められない」
「……。 先輩。
私、今回の劇の役決まった時、『自分は先輩が好きなんだ』
って思ったんです。
でも、違いました。
それは……、すぐ諦めれるような恋だったからです。
私が、夢憧れる恋は、何があっても諦められない恋なんです。
だからっ、ゴメンなさいっ!
私は、和生君が……好きなんですっ!
私、和生君が記憶失っても、目を覚まさなくても……、今も!
和生君が、大切でした。
あぁ! 長々とゴメンなさい……」
「そっか……。
じゃあ言っとく。
俺、お前の事諦められない。
つまり!
マジで、好きだから!
何時でも、良い返事受付中!」
そう言って、先輩は帰った。
これも、新たな思いでだ。
77: 名前:HELEN☆01/08(土) 15:53:52
第15話 恋する乙女
あれから何週間もたった。
ギブスも取れたしっ!
久々に、階段を早足で降りた。
「おはよう」
「おはよ~」
お母さんと挨拶をするとすぐトーストを食べた。
なんだか、今日は気分がスカッとするの!
私は、周りから見たら、変人かもしれないけどスキップで学校へ向かった。
「おはよう! 優!」
「おはよう……。 優ちゃん」
香葉と蛍が私を出迎える。
「おっはよ! 香葉! 蛍!」
「おっ! ギブス取れたんだ~」
「良かった」
私は、席に着いた。
チャイムの鐘がなった。
チャイムが終わるのとジャストで先生が入ってきた。
「静かに~!」
78: 名前:HELEN☆01/09(日) 16:37:36
またしてもそれと同時に、委員長が言った。
委員長は、花道 かのん(ハナミチ カノン)。
確か、母親は有名なスタイリスト。
そんな花道さんは男子にモテモテ。
でも、裏で男子のこと虐めてるとか?
まぁ、関係無い話。
……
「いっただきまーす!」
私は、勢い良くメロンパンを頬張った。
「はは、何時もより食欲多せいだね」
「優ちゃんは、メロンパンが好きなんだね」
「もうちょっと、上品に食べたら?」
後ろから冷たい声が聞こえた。
「ふんっ!」
そう言って、あっけなく花道さんは去った。
「なんで?」
79: 名前:HELEN☆01/09(日) 17:30:00
「どうしたの?」
蛍は、私に聞いた。
「いやぁ、何で急に話しかけたんだろ」
「あぁそれはね! 花道さん、優にあこがれてたんだよ?
あの昔の『クールな優』に」
なんか、そういうの嫌だなぁ。
昔の方が良かったって事?
私は、今の方が好きだもんっ!
私は、メロンパンを大きく口にくわえた。
「えっ、でも私は……」
蛍が珍しく自分の意見を言った。
「私が聞いたのは、嫉妬かと……。
委員長は、あの……、秋先輩の事好きだったんだよ?」
マジッ!?
イケメンズキっ!?
……委員長って、恋する乙女だったんだ。
ピロロロロン
久しぶりにメールの着信音を聞いた。
―――本文―――
優?
久しぶりに目を覚ましても、優の顔が無いから寂しい。
もう少しで、もう少しで!
そっちに戻る!
好きだぜっ!
―――END―――
え……?
和生君から……。
私は学校と言う事も忘れ、涙が出てきた。
「ねぇ! ねぇ、ねぇ!」
「ど、どしたん!?
急に!?」
「和生君からの……。
メールっ!」
「和生君って!? この前の!?」
「ウンっ!」
80: 名前:HELEN☆01/09(日) 17:39:11
それは、嬉しくて仕方なかった。
―――本文―――
和生君、起きたの!?
早く、会いたいよ……。
伝えたっけ?
私が……和生君の事好きだって!
楽しみに待ってるよ!
―――END―――
81: 名前:HELEN☆01/09(日) 17:43:57
最終話
あれから、1ヶ月。
今日は、土曜日。
でも、早起きして、オシャレして。
2時に駅前に言った。
電車、はやく来ないかな。
分かると思うけど……、今日、和生君と会えるの。
プシュー
電車のドアが開く音がした。
待ち合わせの自動販売機の前に立つ。
和生君は、記憶を取り戻していない。
それでも、良いよ。
アスファルトに頭を打っても生きていてくれてるんだもん!
82: 名前:HELEN☆01/09(日) 17:46:46
「優! ゆー!」
懐かしい声がした!
私は、声の主を見た。
「和生君っ!」
私は、混雑している駅のフォームを走った。
「和生君、和生君!」
私は、和生君に抱きついた。
「優っ! 優っ!」
私達は、その後、勿論loveカップル!
和生君は、昔の笑顔で笑ってくれた。
それは、嬉しくて嬉しくて……たまらない。
83: 名前:HELEN☆01/09(日) 17:51:49
エピローグ
あれから何日もたった。
今日は、丘の上公園で……桜を見に来た。
お互い3年生。
先輩は、俳優を目指すらしい。
「きれいだね~」
「でも、優の方が綺麗!」
私は、一気に顔が赤くなった。
和生君は、それでも私の頭を幼い子供のようにぽんぽんと叩いた。
「もうっ!」
私は、怒った素振りを見せた。
―チュッ―
一瞬、甘い味がした。
「怒った顔、似あわない。
大好きだよ! 優」
「ちょっ! 今の……、初めてだったんだけど!」
和生君と会えなかった日を埋め合わせするように、私達は、
会う。
それが、楽しい時間だから。
END
84: 名前:HELEN☆01/09(日) 17:55:27
あっけなく終了。
これは、保存したいです。
小説雑談の場所で募集していたので。
皆さまには、黙っておりましたが、
虐待、虐め、病!
三大苦が、主人公を襲います。
それ故、過激なシーンも。
と、とにかく好きなひとは観に来てください。
また、2だせるように頑張りたいです!
最終更新:2011年01月16日 14:50