3: 名前:杏☆01/02(日) 09:48:18
卒業式まで後4日‐―*
「後4日で卒業だよっ!!」
とこの声ばかり耳に入るようになった。
あたしは何故、記憶喪失になったのかは未だに分からず……。
でもあの時―
『龍かもねっ……』
『あーっそうかも』
って話してた気がするけど……。
龍がなんだろう…?
「あたしなんで記憶失った?」
あたしがこう聞いたとしても、記憶が戻ったとしてもみんなは教えてくれなかった。
「さぁ? なんか衝撃映像みたからじゃね?」
くらいしか、言ってくれない。
ねぇ、あたしに何を隠してるの…みんな……。
「彩花? 大丈夫?」
「……えっ!? 何が?」
「いや、ぼーっとしてるから」
「なんでもないよ…」
あたしは首を横に振って否定した。
やっぱ聞けないや…。
今日と言う今日はもっとも最悪な日…。
でたよ…こいつ等のらぶらぶタイム……。
こいつ等ってのわ…勿論梓と太一のらぶいカップルさんたちのことです。
いつもは遊びに来ないくせに…今日だけ人の目の前でイチャイチャしやがって!
「あのさ、梓…太一とイチャイチャすんなら他でやれ!」
「イチャイチャしてないし―っ! お前は八つ当たりすんな!」
「八つ当たりじゃないし!」
「八つ当たりだろ―っ。」
「お前は会話に入ってくんなや!」
「いや、入る!」
あーっダメだ、こいつ等うざいし…ムカつくは……。
「じゃ、あたしが行くから一生らぶらぶタイムしてろ!」
「彩花…ありがと」
ん―お礼されてもある意味困ったりするんだな―
あたしなんもしてないし
まぁ幸せに…って感じ―
「あの2人やっとくっついたんだってね」
「……龍!」
「くっついたも何も、あいつ等は元々くっついてたんじゃない?」
「そうかもな」
2人で話すなんてありえなかったあたし達。
もう諦めてるあたしだけど。
心の中に好きって思いはまだあるんだよね。
「じゃ」
「うん」
嬉しい時間は速く過ぎ
詰まらない時間は遅く過ぎ
それが反対だったら何より嬉しいか―
6: 名前:杏☆01/02(日) 14:05:14
もし、言えるとしたら
「ねぇ、待ってって」
って言えるとしたらどんなに嬉しいか―
言えるわけない……もう振られたの当然だから
返事がないなんて振られたのと一緒じゃん
こんな醜い女…嫌いだよね、龍
あたしがあの時告らなかったら
あたしがあの時龍にチョコ渡さなかったら
あの関係は壊れなかったのかもしれない―
「彩―! 次音楽だよ? 行こ―!」
「…うん。」
もう、諦めなきゃいけないのに
自分でも冷めたからもういいやって思ったのに
どうして、どうして
アイツ目で追ってしまうんだろう―
でも、それは誰のせいでもない
あたしの責任なんだから
あたしはそのままちぃ達と音楽室まで向かった。
「彩?」
「ん? 何?」
「どうかしたの?」
「どうもしないって!」
はぁ…1人で悩んでるって言うのかな…こういうの
「それならいいけどさっ!」
「うん! 心配はいらないよ!」
「あぁーぁ心配したあたしが馬鹿だった!」
「アハハハッ!」
心配なんてしないでいいよ―
あたしなんかのために
7: 名前:杏☆01/02(日) 14:19:29
放課後‐―
「文集委員残りなさいよっ!」
「えぇっ―!」
っと文集委員からのブーイング。
あたしは文集委員じゃないから遊べるけど…―
帰れる人がねぇ…いるけど…やっぱ遊びたい!
そういうわけで、放課後遊ぶことになった。
「彩~? 早く!」
「待って、待って!」
今から久々のバスケ!
バスケばっかやってるねみたいな思われてると思うなぁ―っ。
でもバスケ好きだからどうこう言われる筋合いないんだけどね。
*
「ねぇバスケじゃなくてやっぱけりっこしよ~!」
「あっいい! 優花あっち行って!!」
「はーい」
やっぱフライ上げんのいいわぁー!
フライ上げらんなくて扱けるのってどうかと思うけど
自分も蹴ろうとした石蹴れなかったからなんも言えないけど。
なんか自分でも意味分からないことを口走ってる…。
なんか、最近やたらおかしなことを口にするような気がするわ……。
こんなあたしでも引かないでください皆さん。
「うっわぁ~上がった上がった!!」
「やはり、優花となっつのフライは高っけぇーなぁ!」
ダメだなぁこの2人に何も叶わない。
勉強も、スポーツもなんにも、
こんなにできる2人が羨ましいよ。
こんな優しい優花が幼なじみなのにかたっぽの仔は(彩花)は全然優しくないって思われてそう―
もう、卒業式まであと3日になろうとしていた―
16: 名前:杏☆01/05(水) 08:58:03
卒業まで3日‐―*
「うわぁ―っ! 今日で委員会終了じゃん!」
「じゃぁさ、今日あれじゃない?…えーっと…」
「あぁ! あの5年生と4年生に受け渡す式みたいなの?」
「そうそう!」
現在、受け渡し式のことを話してます。
あたし…いつも話し聞いてないから本当に
『受け渡し式』かは、分からないです。
そしたら先生が教室に入ってきて―
「はーいっ! 廊下に並んでねぇー!」
と言ってあたし達は廊下に並んだ。
あたしの前は優花
あたしの隣は優奈、或は勇気
あたしの後ろは、ちぃ(ちひろ)
ってなってる。
今日の隣は勇気。
あぁーあ…幼なじみと隣ってさぁ…特に勇気はぁ
色々とあたしのこと知ってるから、嫌なんだよな。
「あーやかっ!」
「えっ!?」
驚かしてきたのは勿論勇気
いやぁマジでこいつには手を妬くよ……。
「あのさぁーアンタには男女が分からんの?」
「ん―…分かるけど、お前は男だろ?」
えぇーお言葉ですがあたし一応女ですけど
こいつこそ女じゃねぇの?って思う。
「ゆーき…5秒以内に謝らなかったら殴る」
「えっ…!? あ、……」
「3・2・1・0! はい終了!」
「5秒間短けーよっ!!」
「じゃぁー殴らせてもらうよ―っ?」
「いや、ゴメン、マジで」
「ダーメ! じゃぁ―っ」
ドスッ
「ぐへっ…お前手加減しろよ」
「アンタが悪いんでしょ?」
「多分他の女子だったら屋上から落とされるわよ?」
「はぁ~!? お前等恐ろしいわぁ―!」
「女を甘く見るなよ…?」
そんなの嘘に決まってる、屋上から落とすなんて
ある意味犯罪、いやある意味じゃなくても犯罪だな。
「ねぇはとこなんだから言ってやってよ! 優奈!!」
「ゴメン…はとことして情けない…、」
「はとこに見捨てられたぁ―っ!」
実は、優奈と勇気ははとこだったりするんだよね。
まぁあんまり一緒にいるとこは見ないけど
でも、はとこどうしで『らぶらぶ』されても困るけどね。
そうして体育館へ向かった。
*
「あぁーやっと終わったよ―っ!!」
「ってかさ、あの桃香ちゃん可愛くない?」
「確かにぃ!! あの仔めっちゃかわいい!」
「委員会一緒でホント良かったよ―!!」
体育館に向かってから2時間
ずっとその『委員会受け渡し式』らしき奴をずっとやってました。
えぇ―っと、ただ単に校長先生の話がない…そういうことでしょうね……。
今女子で、お気に入りの女の子
それが4年生の『桃香ちゃん』そして、4年生なのに彼氏持ち、という凄すぎる女の子。
とっても可愛くて、おしゃれで、こんな女の子が彼女がいる彼氏君、最高に嬉しいんだろうなぁ―
んで、その彼氏君ってのも、めっちゃイケメン!
お似合いのカップルなんだよね。
「ってかさ、ちぃって彼氏つくらなそう!」
「あ―! 確かに! 友達と『ワイワイ』やってそうなイメージ」
「そう? まぁあたし好きな人できたことすらないし」
「「はぁ―っ!?」」
現在、優花、ちぃ、あたしで恋バナ中―
「まぁ、あたしも好きな人できたことないけど…―」
「彩花だけっしょ!」
「えっ! やっぱあたしだけ??」
え―だったらなんで恋ばなしてんの!?
「龍とは、どうなった奥さん!」
「奥さんじゃないし、」
「ってか最近話してなくない?」
「うん、話してないよ?」
「うわぁー夫婦喧嘩?」
「だから違うって」
夫婦喧嘩ねぇ、そんな軽いものだったら良いのに
あたしのはすでに振られたから、もう夫婦喧嘩よりも最悪なほうだよ。
「あたし、振られちゃったし? それも2回も~!」
と、あえてルンルンで言うあたし。
それに返ってきた言葉は、
「知ってるよ、だから彩花は、そのストレスで記憶喪失になったんだよ。」
初めて聞いた、あたしが記憶喪失になった原因。
原因は、龍に振られたから―?
17: 名前:杏☆01/05(水) 10:59:34
「ねぇ、あたしの記憶喪失は、龍に振られたから?」
「あたし、この前の彩花が龍と話してるとこ目撃して」
えっ……あの時のを―?
「それで、あたし教室に隠れてたんだよ、」
「えっ? でも誰もいなかった…」
「隠れてたって言ったじゃん!…そしてその後、龍のとこ行ったんだけどさ……。」
その後の言葉は何が来るの?
優花と龍がくっついた?
それとも、龍が予想以上にあたしを嫌ってた?
そんなことしか頭に浮かばなかった、
「龍さぁまだ決心がつかない」
「えっ……?」
「そう、言ってたよ」
決心がつかない―?
なんの決心がつかないの―?
「とにかく、龍のせいで記憶喪失になったのは忘れないでねっ!」
「…うっ……うん」
『忘れないでねっ!』
あたしは、はっきり言うと―
忘れてしまいたいよ、そんなこと
記憶喪失のときの記憶はないんだから
もう、どうだっていいじゃん、って。
「いやぁ…もう3日でココの学校とお別れかぁ―!」
と話をづらす優花
ねぇ、優花あたしもう無理だよ
その前にココ卒業したくないよ
龍と離れ離れになってしまう、
もう会えなくなってしまう。
ねぇどうやったら諦められるの?
龍の事を―
*
「彩花―!」
「なに~?」
「あのさ、あのさ! 卒業式、袴? 制服っぽいの?」
「ん~…本番くれば分かる!」
うーん、多分袴じゃないと思うんだよなぁ―
18: 名前:杏☆01/05(水) 12:51:13
ってか、振られたからって記憶喪失って相当ひどいなあたし。
そうしか思わない。というかそうしか思えない。
どれだけ、龍を思ってたかって思うと顔がみるみる赤くなってしまう。
「何顔赤くしちゃってんの?」
「ん!? なっ、なんでもないよ~」
と言った。こんなこと考えてるあたしはさすがに見られたくない。
「ってかぁひぃちゃんと海って付き合ってたんだねっ!」
「……え―! 今更!?」
「うん…彩花知ってた?」
「もちろん! バレンタイン前からだよ?」
結構前からなのに…。
ってかわかんないかなぁあの2人のラブラブさ……。
ラブラブオーラめっちゃしてるよ…あんた達みたいに
「ってかぁあんた等kissしましたぁ?」
「っ!?」
「あぁーその表情はしたなぁ~?」
「してない、ってかできないって!」
なーんだ! すればいいのにさっ!
でも、小学生でされてても困るけど―
*
卒業まで残り2日‐―
「ねぇみんなしずかにして!!」
と集会からの号令がでた。
「松野先生と、佐々木先生に、今までありがとうのメッセージを1組2組どちらにも、色紙にかくので、まず佐々木先生からの奴にかいてねぇー」
といわれた。
「何枚書くの?」
と言われた
「それぞれ、2枚渡すから、1組2組別で、だから4枚です」
とあたしが答えた
「4枚~!?」
「先生にばれないように!」
「はーい」
これから、メッセージ色紙書き開始です
25: 名前:杏☆01/06(木) 12:12:59
卒業まで残り1日‐―
「ねぇ、なんて書いた?」
「えっとぉ『今までありがとうございました!』って書いた」
「えぇー普通だよ! あたしなんか『早く結婚してね』って書いたけど!」
「はぁ―!? そりゃぁやばいよ!」
「だいじょぶ、だいじょぶ!」
残り1日となった小学校生活
今日と明日学校で過ごす時間は残り11時間と本当に少ない。
後悔する事ばかりの小学校生活だった。
『なんであの時あんな事してしまったんだろう』
そう思う。
もう、こうやって、笑いあうことはできないかもしれない
もう忙しすぎて遊べないだろう
小学校が1番楽しいそう今実感してるあたしがいた。
「ねぇやっぱ、なっつ(夏海)袴?」
「ん―っ……多分?」
「何? その最後のくえっションマークは!」
「あたしは多分制服っぽいのだと思う」
「あたしも1回でイイから袴着て見たいなあ―っ!」
と卒業式の服装について皆で話し合ってた
あたしは……普通の制服っぽい奴…。
スカートなのはいいけど…足見せたくないよ~!
「やっぱ足見せたくないよねぇ―?」
「アレ? なんだっけ…あの1年の人レギンスはいてなかった?」
「でも、もし1人だけレギンスだったらちょっとね?」
「確かに―っ!」
と足見せたくないのは皆も同じようで……。
レギンスでもいいけど…絶対みんな、ソックスなんだし
皆に合わせたんだからそれでいっか。
あたしって、いつもリーダーとか押し付けられるけど
みんなの意見に流れていってしまうほうが多いかもしれない
と1人で思ってた。
「ねぇ、今日ってなんか体育ってかお楽しみ会あるらいしよ?」
「えぇ―!? マジ?」
やっぱ、最後の小学校生活は『パーッ』と楽しみたい!
「みんなぁ―今日は何したいですかぁ?」
「野球―!!」
「パソコン!」
えっ……野球はともかく、パソコンは家でできんやろ!
「バイキング!」
「賛成―っ!!」
と女子から「バイキング」ってお話が合って
家庭科室で女子が料理つくって
男子がネタ考えるっとなった、
「じゃぁ女子―っ!! 2組と作るよ―っ!」
ってかあたし等以外…知ってたの?
この企画…男子がある意味準備万端
CD持ってるし……。
「はーい」
2組となら全然OK!
もしあの最悪グループだたっら、あの…B2くるかもしんないし…。
(現在2時間目)
「何作ろ―?」
「やっぱ豪華なのがいっぱいがいいよねぇー」
と皆で盛り上がる1組&2組の料理グループ
そしたら
「彩―教室からあの…アレだ! 筆箱! 持って来て!」
「イイよー!」
と頼まれて、1組教室に戻った。
そしたら、男子達もノリノリ…。
喧嘩の無いようこの大切な1日過ごせたらいいな―
34: 名前:杏☆01/07(金) 12:50:06
そして、楽しい時間もあっという間に過ぎていった―
「いやぁ―! 明日で卒業じゃん!!」
「ホント! 早いねぇー6年は…!」
と帰り道に優花とあたしが話してた。
「ってか、あれから龍と会話交わした?」
「なんで…?」
「いや…なんか良い不陰気に見えたから。」
「いつ?」
「ずっと前」
そう言って優花は教えてくれなかった。
もし、その答えが本当だったら、良い不陰気だとしたら、
ずっと前のこと…去年の事だと思う。
今年に入ってから、最悪なことしかないんだから―
そうして卒業式を迎えた
42: 名前:杏☆01/11(火) 16:30:55
卒業式当日‐―
「可愛いねぇ」
「えぇーそっちのほう可愛いよ―っ!!」
と女子の騒ぎ声があちら此方から聞こえる
黒板には、新聞委員会からのメッセージが書き残されてた
あたしも去年は書いてたのに…今はメッセージを見るほうになっていた。
あっという間の6年生。
もうすぐ終了しようとしている。
そして…龍とも
お別れだ―
44: 名前:杏☆01/15(土) 10:32:34
「卒業生退場」
5年生が演奏する中、あたしたちは体育館を出た。
大粒の涙を流しながら―
「じゃ、集合写真撮るよー!」
5・4年が帰った後、あたし達はもう一度体育館に入り、
ステージを後ろにし、全員で集合写真をとった。
*
全員が大粒の涙を流していたはずが、もう皆が笑顔になっていた。
卒業証書は、自分たちで作ったもの、やっぱり良い。
「ばいばい…」
そういい残して、あたしは学校を卒業してった。
45: 名前:杏☆01/15(土) 10:40:56
1年後‐―
「いやぁ…もうなんかねぇー凛ちゃん?」
「彩花さぁ…なんか無理してない?」
「ハア? してるわけないじゃん!」
他の小学校から来た人たちとも全員と仲良くなり、小学校を卒業してから、1年が経とうとしていた―
クラスは4クラスで、明菜たちと離れた。
一緒に居るのは、梓、摩耶、優花とかワイワイ騒げる仔たちと一緒だった。
そして、今結構仲良しなのが、「凛ちゃん」
他の小学校から来た、女の子だ。
「ッてかぁ、今日入学式じゃん!」
「かっこいいこ…いると思う??」
いるわけない…うちらの学校では―
「凛ちゃんどんだけ、年下好きなんだよ!」
「だって、可愛いじゃん!」
「可愛いって……」
そっかぁ…こんな季節がやってきたのかぁ…。
「凛ちゃん、梓の彼氏君がくるぞー」
「まじ!? 見てみたい! この前見れなかったからー!!」
「梓、良かったじゃん!」
「べ、別…この前あったし」
「うわぁー梓ちゃん、何会ってんの~?」
と凛ちゃんとあたしで冷やかす。
そうだ、太一が来るんだよね―
あいつが来ないとしても―
最終更新:2011年03月07日 18:04