私が恋した彼は妖精なんだ! 続き2

79: 名前:モネカ 花惠照☆01/11(火) 21:43:08


眼が覚めた。

私の視界に見えるのは、琴さんだけ。
外から聞こえるチューバの音。

そうだ…。
琴さんにお礼言わなきゃ。

「堺さんっ!さっきは有難うござます。」

「いえいえ、私は琴でいいからね。これから宜しく!」

今、正直言ってさっき何が起きたか分からないでいた。
でも初めて女子の友達ができた気がする。

「私のことも未衣で良いからね!こちらこそ宜しく!」

また新しい幸せな日々が遅れそうな気がする。

なのに…


なのに…



あの…


小さい白猫のせいで


幸せを


壊された。





81: 名前:モネカ 花惠照☆01/13(木) 22:14:08
保健室から抜け出し、大きな木の陰から運動会の様子を二人で見ていた。

「がんばれーっ。」

「優勝しろーっ。」

校舎内にいる先生に聞こえないように小声で応援する二人。
でもやっぱり未衣の頭からなかなか離れない‘あの姿’。

思うように応援できない。

でも心から応援はしている。
修学旅行に行きたいもの。


そしてずっと応援して、バトンがアンカーに渡った。
流石にアンカーになると運動会に参加する人、応援する人たちは盛り上がる盛り上がる。

そしてアンカーがゴールに飛び込んだ!

ドキドキの瞬間。
審判さんが何か言いそうな仕草をする。

「勝利を勝ち取ったのは…








3の…



     A!」





82: 名前:モネカ 花惠照☆01/15(土) 17:50:04
「「やった~っ!!」」

未衣と琴は思わず顔を見合わせて叫んでしまった。
3-Aも喜びの顔。

未衣たちが通っている高校は修学旅行がなくて、お泊まり学習しかない。




『高校最後の喜び。』



をクラスの皆で分かち合えることがすっごく嬉しい。
なら部屋わけも「琴」と「竜輝君」と「クゥ」がいい。
クゥは本当は嫌だけど、このクラスに友達はこんだけ。

絶対琴とは一緒になりたい。






そしてあっという間に表彰式。

優勝したのは赤組。

そう。
Aクラスの組!

運動会でこんなにう嬉しいのは初めてだ。


これが高校最後だなんて…

寂しい。








83: 名前:モネカ 花惠照☆01/15(土) 18:23:20
運動会から、いつしか12月7日。

あのときのスローモーションもすっかり忘れていた。


=====================

実は今日は修学旅行の日!!今から部屋わけをする。
やり方は、

まず好きな人と2人1組を作る。
次に、どちらかが、くじを引く。
そして同じ番号の男子の1組と同じ部屋になる。

私は絶対、琴と。

「はい!組を作って。」

先生が合図を出すとみんな一気に動き始めた。
のんびりな、未衣より先に琴がこちらに来た。

そして琴がくじを引いた。

番号は5番!!

「5番の人~!5番の人ってばぁぁっ!」

「はーい!俺等5番でーす。」

と来たのは…
竜輝君、クゥペア!
ラッキー!!

楽しい修学旅行になりそう!!


85: 名前:モネカ 花惠照☆01/16(日) 14:10:39
賑やかなバスの中。
学級委員長がなぞなぞの司会。

私と琴と、竜輝君とクゥはそんな幼稚なことには参加せず
4人で今日のことを話していた。

「先生が言っていたけど、たしか、就寝と御飯以外はすべて自由らしいよ……」

「えぇっ!? 」

琴が言ったことに対して3人はびっくりした。
3人が言った声はバス中に響き、4人以外の人の視線はみんなこちらに集中している。

「な、何……?いきなり大声出して……」

「い、いや何でもないです。琴が些細なものを忘れたって……」
「なら、いいです」

と、この会話の順序でさっきまでのざわめきを取り戻した。
4人は肩を撫で下ろしまた話し合いを始めた。


まだまだ目的地までは遠い……。




86: 名前:モネカ 花惠照☆01/16(日) 14:44:14
未衣からの目線
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ファ~」

大あくびしちゃった。
バスの中はシーン。。。
としている。
みんな寝てる???

そう。



みーんなぐっすりと熟睡中。

すると、バスが『ガタンッ』と大きく揺れた。

「「「きゃっ! 」」」

「「「うわっ! 」」」

みんな一斉に起きだした。
すると垂れ目の運転手さんが

「もー到着しましたよぉ。」

「「「はーい」」」

まだうつろな目をしている人がいるが、みんな支度をはじめ、バスを出始めた。


目的地は、



高前町にある、【五十嵐旅館】は実は、今話題の雑誌、[piaru]で取り上げられた、人気の旅館!!


私ってこんな予約殺到の旅館に来れるなんて幸せもんだぁ!


88: 名前:モネカ 花惠照☆01/16(日) 15:47:42
クゥから目線
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

修学旅行3泊目は、未衣に伝えたいことがあるんだけどいつ言えばいいのか……

読者の皆様には僕の正体は伝わっているだろうか。
知らない方は今見たほうがいいことをお勧めしよう。

僕は、実は
魔界からやってきた黒猫。魔界の大王のペット。
大王様は未衣が大事に持っている、代々伝わる黄金の猫の爪を取り返せ!と言われている。

僕はその日に帰らなければ




    死刑……



それは絶対に嫌だ。それだけは。

そのチャンスを待とう。




89: 名前:モネカ 花惠照☆01/18(火) 21:14:50
更新でぇす!未衣からの目線なのだ!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「こんばんわ!今日は五十嵐旅館に来てくださってありがとうございます。私、大女将の「成瀬栄子」です。何か質問があったら言ってください。そして……。」

大女将さんの長ーい話が続く。

はぁー暇だなぁ。

ってか周りを見れば皆退屈そう。中には、友達とにらめっこしたり、恋話してる人もいる。

だろーねぇ。

しっかり聞いてるのは34人中およそ、5人ぐらいだと思う。

あたしはぼけーっとして大女将の話が終わるまで待っていた。

「……と、言うことですので守ってください。」

「ちゃんと守るんだぞ!じゃあ部屋番号はここに張り出しとくからちゃんと見て部屋に行くんだぞ。」

「「「はーい。」」」

気力のない返事を返された先生はちょっと引いた感じ。

「俺たちは……部屋番号、1052だ。早く行って昼食のバイキング行こうぜ! 」

そう言った、竜輝くんは廊下の奥にあるエレベーターに一直線に走って行った。

「おーい。早く早く!! 」

エレベーターの前で手を振る竜輝君。
高校2年生のくせに幼稚なことしてる。

そんな竜輝君をほかの宿泊様に昼食を私に行く中居さんがめっちゃ『ガン見』。

思わず3人で「ぷっ」と吹き出してしまった。

「早くしろよぉ!! 」

「「ごめんごめん! 」」

と3人で竜輝君のもとへとかけた行った。




90: 名前:モネカ 花惠照☆01/18(火) 21:28:53
「畳の部屋かぁ。自然の香りがするね。」

「ほら。早く荷物置いてバイキングに行くぞ。」

「「「はいはい。」」」

そして4人は竜輝君念願のバイキングに向かった。

「ん?このにおいは……何だろ。」

鼻の聞く、クゥは「クンクン」と鼻を聞かしてバイキングが行われる食堂に入った。

腹が減ったなぁ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


93: 名前:モネカ 花惠照☆01/19(水) 21:15:01

* *


「うまい。うまい、うまぁーいっ!最高だぜぇ。」

食いしん坊な竜輝君は私やクゥや琴のカレーに手をつける。
そのたびに「うまいっ!」とおたけびを上げる。







そしてみんな食べ終わり次はグループ自動行動。
私たちのグループは、部屋でトランプ。はっきり言って

『地味』だと思う。

でもこれはこれで楽しいよ?と琴は言ってくれるけどなぁ。

「じゃぁばば抜きねぇ」

クゥが




94: 名前:モネカ 花惠照☆01/19(水) 21:41:14
クゥがトランプを配り始めた。

全部配り終わった後、クゥがおもしろいことを思いついた顔をした。

「そーだ。もし負けた人は、好きな人を告白するでいいよね?いいよね?」

「別にいいけど」

琴は乗り気ではないようだ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




95: 名前:モネカ 花惠照☆01/21(金) 18:15:12
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そしてトランプをやり続けること30分。

負けた人は、



    「琴」。

「うっわー。最悪。」
「じゃあ好きな人言ってくださーい!」

クゥは乙女心なんてわかってない。というより分かろうとしてない。

「……///わかったよ!言うよ!でも男子には聞かれたくない。出てって!」
「分かったよー。早く言えよー。」

そう言い残して、二人は出て行った。

「私の好きな人はね……


         空耶……君……」

琴は赤がみながらも告白する。
「空耶」と。

「え……?なんて言った……?」
「私は……空耶君が好き!初めて見たときから大好き。」

言いきったように、息が荒れる琴。


いつかは告白しないといけないと思っていた。




いつかは告白しないといけない。











空耶が私の魔法ペットであることを。






98: 名前:ゆいもん☆01/22(土) 13:18:21
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「そ、そう。あと……私も言わないといけないことがあるんだ。」
「何……? 」

言わなきゃ……言わないと……


「空耶は……










   あたしの魔法ペットなの……。」

言った。言えた。だけど、琴は。

「嘘ついてたの?なんで?如何して?ひどいよ。」

琴は口々に言う。

「嘘ついてたわけじゃないけど……」

言い訳をする未衣にことは飽きれて、

「ひどいよねぇ騙してたなんて。もう知らない。親友でも友達でもない。さようなら。」

琴は部屋から出て行った。

「言わなきゃよかったのかな。」

一粒の涙が出た。

そのまま初日の夜を通り越した。


100: 名前:ゆいもん☆01/24(月) 17:28:49
99様>>ですよねぇ。私も琴だったら許す!
99様、また来てくれる時はお名前よろしくお願いします!
ぜひ来てくださいっ!


         皆様へのお知らせ

皆様のおかげで、無事100レス迎えることができましたっ>A<これからも宜しくお願いします(・▽・/)


*******




いつまでたったのかな?時計を見ると、午前3時。
横を向くと琴の目から涙が毀れ落ちた。

―――あんなに琴がクゥのこと好きだったのに私のせいで……

そう思うと、胸がキュウンと苦しくなる。
如何して?そうしたのは自分でしょ?自分が悪いのに。

折角……折角……これぞ親友っていう人ができたのに。
琴に……私の大事なことに全て捧げようっと思ったのに。
馬鹿だ……。私、馬鹿だ……。

後で、ちゃんと謝ろう。
許してくれるまで謝ろう。

そう誓いまた眠り始めた。




101: 名前:ゆいもん☆01/24(月) 18:06:33
****

朝……。重い瞼を開ける。カーテンから明るい木漏れ日が朝のチャイム。

ふと横を見ると、琴も起きていた。
なんだか気まずい雰囲気。

だけどなんか言わなきゃ何も始まらない。
何も……。

「琴……。後で大広間に来てっ。」

私はそう言い残すと、携帯を取って部屋を飛び出た。
ひどいよね私……
ごめんね琴……

携帯を握りしめて、ギュッと我慢した。
泣きたいけど私は泣いちゃダメ。泣くのは琴。


私は朝の大広間で、一人で泣いた。






102: 名前:ゆいもん☆01/24(月) 18:19:02

   タッ

足音がし、未衣は振り向いた。その人は琴。

「未……衣……っ」

琴は押し切った声で何かを言おうとした。

「未衣っ!昨日はごめんなさい。私、言いすぎた。親友じゃないとか……

「もういいからっ……これ以上言わないでっ

      私もごめん。

   だからおあいこ。それでいい?」

「……ん……うん。分かった。」

仲直りの握手をし、旅館の中庭を二人で歩いた。


    「親友でいようねっ」

そう言ってハグをした。
仲直り……






103: 名前:ゆいもん☆01/24(月) 18:59:33

* *

    【未衣side】


今からグループで「森林謎解きゲーム」をするみたい……

ルールは……

① みんなで協力しながら進む

② 喧嘩をしたら、ほかのグループが、2つ先に行くまで待機
③ 1位のグループは露天風呂

というルールみたい。

何かここのグループは、大丈夫っぽい


* *


今、私たちのグループは10ステージ中10ステージ。
1位なのです!これが最後っ!
今ここで引っかかってる。

「この中で犯人は誰だ。」っていう問題。
実はうちら、全部「カン」で当たってる。

「なあここもまたカンでいく?」

「ぅ……うん」

そして  ボタンを  押すと……
「ピンポンピンポーン」
と、音が鳴った。

「やったぁ~っ!」「よっしゃぁっ!」

男子と女子の声が重なった。



「じゃあ、白猫達のグループは明日露天風呂だからな」


と、先生からのルールで私たちは明日露天風呂になった。





104: 名前:ゆいもん☆01/24(月) 19:11:29




*   *

    【ナレーションside】

「ふぇ~っ」


 クゥは朝早く大あくびをかまし、朝を迎えた。
 今日の24時までに、未衣が持っている、黄金の猫の爪を取り返さなければクゥは自殺しなければならない。

「おはよう。ちょっと先生のとこ行ってくる。」

未衣と琴は先生の部屋に向かった。




105: 名前:ゆいもん☆01/24(月) 19:24:16
「先生……今からお風呂行っていいですか? 」
「あぁいいよ。」

先生からお許しをもらい、お風呂に向かった。

「じゃあ後でなっ!」

男子は手を振り、男風呂に行った。


* *


「じゃあ、上がろっか。」
「そうだね」

そして廊下で4人は合流し、話し合いを始めた。

「ねえこのあとどうする?」
「じゃあ今日の夜は最後の日だし、夜更かしする?」
「うん、だから夜になるまで寝る?それいいねぇー。 」
「うちはそれでいいから」

との、話し合いで夜は夜更かしすることになった



107: 名前:ゆいもん☆01/26(水) 12:10:58

* *


そしてあっという間に夜の11時40分。
クゥのカウントダウンは始まっていた。

「……ねぇ。堺田さんと、東君、ちょっと外で待っててくれないかな?」
「えっ?分かった。」
「う、うん……。」

二人は部屋から出て行った。

「ねぇ、如何したの?何か大切な話?」
「あの……




      その猫の爪……


   ちょうだい。ううん。

返してください」






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最終更新:2011年02月21日 19:01
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