恋と嫉妬と友情と

2: 名前:ゆいもん☆03/11(金) 18:02:26
   君の目の前にはいつも愛梨がいる。

 私の前には君がいる。


   芽瑠の前には宙斗がいる。



私はどうすればいいの?


      君は私の思いに気付いてくれない。


  鈍感だね……


私は君に気付いてほしいんだよ








3: 名前:ゆいもん☆03/11(金) 18:27:25
第1話   君への思い

「ふぁぁぁぁ……」

私は加田 柚希(かだ ゆずき)!
どこのでもいそうな14歳。

「おーい早く起きなって」

姉の柚花が朝ごはんを作るので私は急いで、制服を抱えスクールバックに教科書を詰め込んだ。

「はーい!」

私はドタドタと階段を下りた。
柚花はフライパンを持ちながら私を待っている。
私は和室の仏壇の前で手を合わした。

「お父さん、お母さん。今日も一日頑張ります!」

そういうとテーブルの椅子にあわてて座り、トースターにパンを詰め込んだ。

読者のみんなも疑問に思わない?

そう!うちのお父さんとお母さんは、買い物の途中で事故って私と柚花だけが生きちゃった。



いつものように朝ごはんを食べ、慌てて玄関を出た。

「言ってくるね、姉ちゃん!」
「言ってらっしゃい!」


私たち二人はこうして父と母の死を乗り越えた。







4: 名前:ゆいもん☆03/12(土) 08:41:41
私には好きな人がいる。
小学2年から思い続けてた私にとって大事な人。
朝、その子が私のバックに掴みかかってきた。

「……! は、はらしょー!」

『はらしょー』っていうのは『原島 省多』の略。

「よっ!かっだー!」

『かっだー』加田柚希の苗字あだ名。
はらしょーとは、2年の時からの親友。
だけど……

    好きなんだ……

「あのさ、今日あのカフェ行かねぇ?」
「う、うん……」

ふ、二人きりーーーー!?

「あ、くっきーも、誘ったから!」

あ、やっぱり。二人っきりって話がよすぎ!
私はそう思いながら朝の通学路を歩いた。

「ゆずぅー!」
「ま、愛梨!」

愛梨は、私の親友。
そして、一番私の恋を押応援してくれる神!
その代わり、私も、愛梨の恋を応援している!

「あっ! 省ー多ぁ……!」
「愛梨ぃ……!」
「「わーッ!」」

これは毎朝愛梨と、省多が喧嘩交えて鬼ごっこする光景。
楽しくやっているみたい。
愛梨って私がスキって知ってるよね?

そう思うと胸が苦しかった。
漫画でよくある、喧嘩する男女は、両思い。

それを信じる私もおかしいけど、ホントかもしれない。

そういう気持ちを顔に出さないように
私は無理やり笑った。



学校についても二人は私を置いて
走り回っている。

「愛梨ぃぃぃぃぃ!」
「きゃー! 食べられるぅぅぅぅぅ!」
「ハハッ! 頑張れ―愛梨!」

私は無理やり笑って愛梨を応援する。

―――ホントに私の恋、応援してるの?でも信じてる。
―――ホントは応援なんかしてないサッ!本当は好きなんだよあいつのこと!

私の心は真っ二つ。
愛梨を信じるか信じないか……

すると、別の心が生まれた。

―――馬鹿ッ!なんで愛梨を信じないの?親友と思ってるなら信じなきゃ!

そうだよ……私の親友は愛梨だけ。信じないと!



私はその追いかけっこを見るたび心の中で唱えていた。




5: 名前:ゆいもん☆03/12(土) 08:53:00
「おいっ! 愛梨ー!」
「あ! 姉ちゃん! 今から行くから」

愛梨は姉の琴梨のとこへとかけて行った。

―――やっと愛梨が消えたぁ

……!?この心は何?消えたって……
こういう自分が情けなくて、恥ずかしくって。
ときどき消えたいって思ったこともある。

でも、それを止めてくれたのは……



            宙斗。

元林宙斗。愛梨の好きな人。
いつもS・Mになる。
私がSで宙斗がM。

私が元気をなくすと、いつも心配してくれる。
といっても私は恥ずかしくって
「何心配してんの!? あんたに心配されたくないし―」
そう言ってごまかしたりする。
如何して素直になれないのかな?

馬鹿な私。


「おいっ! 早く行こう」

はらきょーはそう言って私の腕を掴んだ。

ドキっ……

こういうときが一番幸せ……。








   何だけど……   


      私は知ってしまった。





6: 名前:ゆいもん☆03/12(土) 09:04:05
第2話  宙斗の好きな人

「……!」
「……!」

私は見つけた。私の獲物ちゃん、元林宙斗!
宙斗は私に気付いたのか、即どっかへ行ってしまった。

「おはよーッ! そうそうそう!大ニュース」
「何……?」
「あのね……」

私の友達、平戸玲羅は私の耳元で囁いた。

「えぇーッ!?」
「本当本当! 隆吉が言ってた!」

玲羅はそういうと仲間と走って行った。

皆知りたい?
玲羅が言ったこと。


宙斗が私は好きってこと。



ないないない。
ってか、もし仮に好きでも私は避けないといけない。
愛梨がかわいそうだから。


私はその日から宙斗を避けるようになった。




7: 名前:ゆいもん☆03/12(土) 09:18:31
だけどやっぱり宙斗が気になっちゃって。

愛梨と二人で帰るたびに宙斗と、隆吉とあってしまう。
愛梨は宙斗とはあんまり喋らなくてついつい私と話す。

そして、愛梨を応援するたびに宙斗を……



     好きになって行く気がするんだ……。


そんな自分が大っ嫌い!
自分の気持ちがわからなくて、後悔する。



そんな時




8: 名前:ゆいもん☆03/12(土) 09:31:02
第3話  大きな転機

「えっと、机どうしよっかなー」

先生が独り言をつぶやいた。
すると委員長がその声に反応した。

「えっ? 誰か来るんですか?」
「はい……転入生が来るんですよ」
「……えぇ!」

委員長はびっくりしている。
もちろん私も。

「いつ決まってんですか!?」
「一昨日かな……」
「へえ」

私は転入生をすごく楽しみにしていた。











9: 名前:ゆいもん☆03/12(土) 09:57:44
翌朝

「今日から仲間です! 井藤君入りなさい」
「……えっと、井藤大貴です! 宜しくお願いします」
「「「宜しくお願いします!」」」

井藤大貴君はすっごくイケメンで背は高かった。


放課後

「どうしたの? 顔赤いよ」
「い、いやーね? あたしそのー」
「まさか大貴君、好きになったとか?」
「そうっ!」

やっぱり……
すると、また心がしゃべりだした。
―――愛梨応援しないと!
―――宙斗に気使わなくてもいいね!
ちがう!私は愛梨が大好き!
省多も……?

私は自分の気持ちが分からなくなった。




10: 名前:ゆいもん☆03/12(土) 10:13:23
第4話   揺れる恋心&決心した気持ち

「ねぇ! 好きな人教えてよ」

私は帰り、ずっと、宙斗に言っていた。
本当かどうか。

「じゃあ質問するからね」
「それならいいけど」

宙斗はすんなりいいよと言ってくれた。
私はどんどん質問した。
「クラスは一緒?」
「一緒」
「どっち方面に住んでる? ○○方面? △△方面?」
「△△方面」
「地域は宙斗と違う?」
「違う」
「はらしょーの身長より上? 下?」
「上」

全部私に当てはまる。
私のクラスの女子は17人でそのうち私ともう一人。
益々好きな人が気になってきた。

まって!私の気持ちはどうなるの?
今決めなきゃ自分も困るし……

私はずっと考えていた。




11: 名前:ゆいもん☆03/15(火) 20:58:40
私はまだ知りたいよ。

君の好きな人。

私はまだ知ってないよ。

君の好きな人。

#################


翌朝

「おはよー!」

愛梨が肩はドンと叩いてきた。
私はびっくりした。

「やっぱり今は宙斗より、大貴君?」
「……うん」
「ふーん」

私はそれだけ言うとすたすたと歩いて行った。

「ちょ、ちょっと待ってよー!」

愛梨が5メートル先にいる私めがけて走って来る。

「ねえどうしたの……?」
「ううん、ちょっと悩み事」

私はそういうと普通に歩いて行った。



少し行くと向こうに宙斗がいる。
私はいつものように『ドS』スイッチが入った。

私が蹴る寸前のポーズをとると
宙斗は大きく叫びながら向こうへと走って行った。

「うわぁぁぁぁ!」
「ハハハッ!」

こう笑ってごまかしているけどホントは辛いんだよ。








私の気持ちは

宙斗から避けて行くうちに


宙斗に向いていた。



省多の気持ちは



どこに行ったのだろうか。



あのウキウキは何なんだろうか。



今更自分に問いかけてみたが



何も分からない。




この気持ちはどう撤去すればよいでしょうか




誰か教えてください。






12: 名前:ゆいもん☆03/15(火) 21:25:25


放課後、柚希はいつものように宙斗にくっ付いて帰っていた。
もちろん愛梨と、隆吉も。


柚希は、前の玲羅から聞いた話と一緒の噂を何件か聞いていたので、探偵風にふざけながら宙斗の好きな人を明かしていった。

「まず……この前質問した人と変わってないね?」
「うん」
「じゃあ……その質問で絞られた女子は2人」
「その人は私と里香」
「そして噂で聞いたことを照らし合わせると1人になるの。その人は……」

「おーい! ここまでおいでぇ」
「!? あぁぁぁぁぁ!」

愛梨は隆吉の言動にいらっと来たのか一目散に走り寄った。
すると、宙斗が

「今ならいいよ」
「うん……えっと、わ、私?」




13: 名前:ゆいもん☆03/16(水) 18:07:12

「うん……えっと、わ、私?」
「……うん」

私はそう答えた、宙斗に眼差しを向け、思いっきり叫んだ。

「わーいッ! 推理当たってた!」
「えぇ!? 誰? 誰なの?」
「おっしえなぁい」
「えー!」

そう笑った……けど、また生まれる複雑な気持ち。
もし……はらしょーと愛梨がくっ付いたら……?
もし……私と宙斗がくっついたら……?

また嫉妬が生まれるのかな……?




私は決めた。


宙斗と




くっ付くことを。



私は、そっと宙斗に耳打ちをした。


「付き合って」








14: 名前:ゆいもん☆03/16(水) 18:29:52
私はそう言った。そして宙斗の胸のところにメモ紙を突っ込みこう叫んだ。
「これに返事ねッ!」

私は一目散に掛けて行った。
宙斗が見えなくなるまで振り返らずに。

私はいつの間にか家の前まで来ていた。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

明日の返事にドキドキの気持ちと
省多への複雑な気持ち。

その気持ちが入り交ざって変な気持ちが生まれた。




私は最低なやつ。


省多と

愛梨のあの姿を


勝手に


両想いって決めつけて、



それにその気持ちをかき消すために


宙斗を使う―――……



でもそんな私を


きっと宙斗は



受け止めてくれるはず。



ごめんね省多


ごめんね宙斗


そして

ごめんね


省多を好きだった


前の自分。







15: 名前:ゆいもん☆03/16(水) 19:02:29
翌日

私は朝、教室に入ってすぐに
宙斗に声をかけた。

「ねえあれは?」
「う、うん」

宙斗は机の中をガサゴソと探し始め、やっと私のもとに渡した。
その時の顔は真っ赤に染まっていた。
私はゆっくりとメモ紙を開いた。

『いいよ、僕から言いたかったんだけど
 先に言われた。だから一応恋人ね』

「フフフッ」
「な、何で笑うの?」
「いいから……」

私はそのメモ紙をポケットに突っ込んで
気分よく教科書を机に入れた。



       次の日の昼休み



「ねえ一緒食べない?」
「うん、いいけど人目の付かないところにね」
「うんッ!」

私は弁当箱を取り出し、宙斗と少し離れて
体育館の裏にある木漏れ日のかかる中庭で食べることにした。
私が少し休憩していたら手元に小さいがぬくもりを感じた。

手元を見るともうひとつの手が握っていた。
その手の先をゆっくり見て行くと
リンゴみたいに真っ赤になっていた、宙斗の姿があった。

「あ、あの好きだから」
「へ?」
「まだちゃんと僕から言ってないから」
「うん……じゃあ食べよっか」
「そうだね」

それから黙々と食べ始めた。
そして最初に口を開いたのは私。

「あのさ、デートいつにする?」
「明日の9時」
「明日?土曜日か……」

それから食べ終わるまで黙っていた。

「それと皆の前ではいつものようにね。あと柚って読んで」
「うん。分かった。僕のことは宙でいいから」
「じゃあもどろっか」

私たちはそれから何も話さなかった。


20: 名前:ゆいもん☆03/18(金) 18:16:10
第5話  目の前で起きた嫉妬

デート当日。

「楽しみだね」
「そうだな」

私と宙斗はバスに乗って、デートで有名なところに来ていた。
私は手を掴んでいた。
自分がこれからどうなって行くのか怖くて怖くて掴んでいる。
私は無理やりエスカレーターに乗せ、一番最上階まで連れて行った。

「おいっ! どこ行くの?」
「いいから!」

私が連れて行ったのは雑貨屋。
ナチュラルな雑貨がいっぱい並んでいる。
私は宙斗を引っ張ってカンケースの所に目を付けた。

「ねえ、どれがいい?」私は少し上目づかいをした。
「どれでも……「良いから選べ! ……!」

私はデート中は「s」スイッチ切ったつもりなのにぃぃ!
「ごめん……えらんで?」私は機嫌を戻すように言った。

「じゃあこれ」
「じゃあ買うね」

私は宙斗が選んだカンケースを二つ取り、レジへ向かった。
意外にすいていたすんなり払えた。

私は手をさっきと同じようにつかむ。
そしてゲームセンターにプリクラを取りに行こうとしたときに私は見た。

「ねえ似合うかなぁ」
「似合うんじゃない?」
「だよね」

私が見たのは仲良しそうに肩を並べ、歩いている
愛梨と省多。
愛梨と省多は腕に、色違いの腕時計。
愛梨はピンク、省多はブルー。

「……!」
「ど、どうしたの?」宙斗は私を心配そうに見ている。
「あ、あっち行こう……」私は予定していたところの反対側に向かって歩いた。

後方からまた賑やかな声が聞こえる。

「絶対似合う!」
「だな」

その声を聞いたとき私の頬に一筋の涙が流れ落ちた。
そのあとにもどんどんと流れ落ちる涙。

――私、省多諦めたはずでしょ?
  今宙斗と付き合っているはずでしょ?
  何で今更嫉妬するわけ?
  自分の気持ちがわからないっ!

私の心はいろんな気持ちで満ち溢れていた。
嫉妬、憎み、幸せ、羨ましさ。
この気持ちは全部私の本音。


これからどうすればいいでしょうか







21: 名前:ゆいもん☆03/19(土) 12:39:29
私がしばらく考えていた時。

「柚……? 本当にどうしたの?」
「…………!あっ。ご、ごめんいこっか」

私は強く強く握っていた。
ゲームセンターにプリクラを取りに。


ゲームセンターは結構賑わっていて声も通らないほどだった。
「あ! あのさ! あっちだよ! プリクラ機!」
「じゃあ! あっちいこうか!」

私は引っ張り引っ張りしながらいった。




22: 名前:ゆいもん☆03/19(土) 14:08:20
『3、2、1、パシャッ!』

柚希と宙斗はプリクラを撮っていた。

『右から進んで落書きコーナーに移ってね♪』

柚希たちは言われた通り行った。

「あ、あのさ、柚の顔いつもより全然元気ないよ? どうしたの?」
「……ん? え?」

宙斗は落書きするために画面に映し出されているプリクラと
今の私を見比べている。

「顔が……その……泣いているっていうか……









        悲しそうな眼してる」

「……!」
「誰かをまだ引きずっているような……」

宙斗は本当に心配そう。
だけどその時の柚希は思ったことを言ってしまった。

「誰も引きずってないっ! なんで彼女疑うの!? ひどいよ! そんな人だとは思わなかった……じゃあね……」

柚希はバックを取り、ゲームセンターを出ようとした。

「ちょ、ちょっと待てよ! 柚!」

宙斗は出る寸前の柚希を止めた。
すると歩いていた柚希が立ち止った。

「もう……帰るぅ……」

振り向いて言った言葉。
大泣きしていた。






23: 名前:ゆいもん☆03/21(月) 10:38:54
柚希がドタドタとゲームセンターを出たとき
入ろうとしてた愛梨と省多と肩がぶつかった。

「す、すいません……」

柚希は泣いている目をシャツの袖で拭きながら言った。

「あっ! すいません」

省多は持っていた、バックの中身をぶちまけた。

「……柚希?」

愛梨が省多の荷物をかき集めている柚希の顔を覗き込む。
それに気付いた柚希は、

「……っ!」

走り出した。




24: 名前:ゆいもん☆03/21(月) 11:17:40
「いやぁぁぁぁっ!」
「可愛い子猫ちゃん。静かにしてくれないかなぁ?」
「お兄ちゃんたち困っちゃうよぉ」

**************

皆の視線が私に集中しているのがわかる。
何故ならぼさぼさの髪に裸足。破れているワンピ。


さっきチャライ男にナンパされて暴行された。


あっけなくそいつらは別の女めがけてどっかいったけど
私は身も心もボロボロだった。

蹴られて、殴られて、宙斗のために買ったワンピも荒らされて……
そして今日何よりつらいのが

唯一頼っていた宙斗にまで疑われて。
省多と愛梨が一緒にいるの見て。

もう嫌だ。

――死のうかな?
  そしたら楽になれるかな
  もう迷惑かけないよね。

私は空きビルの屋上めがけて走り出した。
雨も降って来た。涙が雨と交じっている。

私は屋上に着いた。

屋上の淵までふらつきながら行く。
下では私のよううを見てざわついていた。
だが私はそんなの気にしない。


今は死ぬことだ……け……。






『ドンっ』





鋭い音が私の耳元で大きく聞こえた。



「キャァァァッ!」


通行者の悲鳴も聞こえる。
すると通行者の中に見覚えのある顔……


その人はこう叫んでいた。



「柚ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ!!!」


私はそのまま気を失った。





25: 名前:ゆいもん☆03/21(月) 11:35:01
あっ!

今きづきました!
プロローグの「芽瑠」は愛梨です(笑)
いつの間にか芽瑠になっていましたww

すいません(/・△・;)

とりあえず今まで書いてきた中で出てきた人を書きます!
遅いですが。

       登場人物

☆加田柚希
活発でボーイッシュな女の子。
男子のある一部では「ドSの女王」、「柚姫様」などど
呼ばれている。前は原島省多が好きだったが今は宙斗が好き。
★元林宙斗
優しくてイケメンだが、皆からはいじられキャラ。
柚希からはいつも蹴られているが、柚希が好き。
★原島省多
イケメンだが、イマイチ性格がはっきりとしない。
柚希とクラスは小2から親友。
省多の好きな人は誰にも知らない。
☆木藤愛梨
柚希の親友。
頼りになるお姉さんだが時には甘えてくる。
いわゆるツンデレ。宙斗が好きだったが転入生を好きになった。

こんな感じです!
4人って多く感じますがそこも含めて見てくださいっ!




26: 名前:ゆいもん☆03/21(月) 11:58:17
ではでは改めてスタート!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
第6話  新しいスタート

「柚……」

誰かがそう言っている。
だが私の目の前は真っ暗。
何も見えない。

すると向こうに光が見えた。

私はそこに走って行った――。

「……!」
「柚……!」

目の前にいたのはさっき通行者の中にいた男の子。
ココは病室。

    えっと……




      元林宙斗。

良かった覚えてて。

「1週間ずっと寝てたんだよ!?俺とお姉さん、二人で交代交代見てた」

有難う……

私は自然に涙が出た。

「ねえ何かしゃべってよ」

ん?今ありがとうって言ったんだけど。

「おーい! 大丈夫?」

大丈夫だって!こんなに元気元気!

「……?」

何で無視するの?
宙斗は病室を出た。
聞こえないの?宙の耳がおかしくなった?
私はベッドの横にある鏡を見て叫んだ。

「んー……!」

……!何で声が出ないの?
声にならない声。

「あの! お姉さん! 柚が何もしゃべらないんだけど……」
「えぇ!? なんで?」

お姉ちゃんが部屋に入ってくる。
宙斗もそれに続いて入ってくる。

「おーい! 柚希! どうしたの?」

私は元気だよ?
こんな風に!

私は腕をモリモリと動かし、笑顔を見せる。
どうにか伝わらないかな?

「い、一応元気みたいだけど……先生に聞いてみるね」

お姉ちゃんは先生を呼びに出て行った。

「ねえ、ちょっとこの髪に言いたいこと書いてみて」

宙斗は私の前に紙を出す。
私はカリカリと書いた。

【なぜかしゃべれない。
 だけど全然元気だよ(^▽^)/】

「そっか……まあ良かった……」

私は笑顔を見せた。




だけどなんでしゃべれないの?






    一生しゃべれないって





訳じゃないよね?




27: 名前:ゆいもん☆03/23(水) 19:54:26
1週間たったある日。私は退院することになった。
意外と怪我は浅いほうで、右、足手を骨折。
毎日宙斗とお姉ちゃんが来てくれるので退屈はしなかった。

でも一人になると、寂しい時もあった。

私は、明日から学校に出ることになる。
お姉ちゃんが宙斗に朝一緒行ってというお願いをしたみたい。

「有難うございました! また会った時はよろしくです」
「いえいえ! またね!」

私担当の看護師さんが挨拶をする。
私とお姉ちゃんはタクシーに乗り込み進み始めた。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ちょっと切ります!


30: 名前:ゆいもん☆03/24(木) 08:36:18
翌朝。

「一緒いこっか」

宙斗が私の手を引っ張る。
若干顔を赤めているが、手を握ったのはあっちだもん。

「ちょっと待って」

私は宙斗を呼び止めた。
私も顔が赤い。

「やっぱいこ」

私は少し遅れを取りながらも
松葉杖をとんとんと鳴らした。

ちょうど、教室の前に着いたとき、やけに騒がしい。

宙斗がドアを開けた。
すると、一気に教室は静かに。

黒板には

【宙斗と柚希って付き合っているらしいよ!
 しかもHまでしたって!  M・K】

と書かれていた。
私まだHしてない!

そう思うのが私のせい一杯だった。

「Hだってよぉきもー」
「早すぎね?中2でHとか」
「あの二人ヒミツで付き合っていたって」

コソコソしゃべる声聞こえる。
やはりHのこと。

「……ッ……俺たちHなんかしてねぇーよっ付き合ってるだけだ」
「じゃあこれは何? 誰が書いたの」

一人の女子が黒板をとんとんと叩く。
それは、愛梨。

「……しらねーよ!」

そう言った時私は一つのことを注目した。

「あのさぁ、『M・K』って誰?」
「そうだな! こんな嘘着いたの誰だよっ!」

皆考え始めた。

私も考えた。

M・K?

M……

あっ!

「……一人いたよ」
私は低い声でしゃべった。
「誰だよっ!




31: 名前:ゆいもん☆03/24(木) 08:40:57
「誰だよっ!」


「愛梨……」


「愛梨?」

愛梨の顔は青ざめていた。

「おいっ! お前柚希の友達じゃねえのかよ!」





「私は柚希が羨ましかった。柚希なんか大っ嫌いッ!」
「……! ひどいよ!」

私は教室中に響くような鳴き声を上げた。


34: 名前:ゆいもん☆03/24(木) 12:02:46
あッ!30れす目の
4行目と7行目の所!
あれ口パクです!






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最終更新:2011年05月23日 18:33
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