萌えます。年下男子 続き22

172: 名前:HARU☆04/14(木) 20:49:11

がっちり前から手を回し、言うなれば抱き付いている状態

部員達の数人が「何だ?」とでも言うように視線を向けていることに気付き



「わっ、ごめん!」



焦って佐々木くんから離れる

変に熱くなる顔をぱたぱたと仰ぐ



「ありがとうございます」
「え、あ、うん!大丈夫だった?」



私がそう言うと佐々木くんは「ぷはっ」と吐き出し笑いをする

へ?何?



「どちらかと言えば相沢先輩の方が俺に潰されそうだったんですけど」
「あ」
「俺と共倒れになりますよ?」



何かしらのツボに入ったのか笑う佐々木くん

よくわかんないけど、…楽しそうならいっか

私も一緒に笑い声をあげる



「相沢先輩なら、どうします?」
「ん?」

「―――…好きかもしれない人に、好きな人がいたら」



およ?恋愛相談?

なんか可愛いなあ



「頑張るかな」
「え?」
「"好きかもしれない"って思ってるってことはもう好きなんでしょ?
その人に好きな人がいるって気にしちゃってる時点で相手を想ってる証拠」



佐々木くんが自分の中の何かを探るように黙る



「佐々木くんすごく魅力あるもんっ。私が保証しますっ」



そう言うと佐々木くんはすごく嬉しそうに笑う

きっとその人のことを好きって自覚したかったんだろうなあ

大丈夫だよ、佐々木くんなら素敵な恋愛ができる!




176: 名前:HARU☆04/15(金) 20:30:18

一週間のサッカー部夏休み合宿が無事終了した

部員達は喜びの声を漏らしながら帰宅して行く



「お疲れ」



部室の階段を降りている奏太に佐々木が声をかける

とんとん、と音を鳴らしながら右足をひょこひょこして降りる佐々木



「ん、お疲れ」



奏太も同じ言葉を返す

どこかぎこちなく



「さっき、さ」
「ん?」
「…何で、くるみ先輩と……」



他の部員と同じように一部始終を目撃した奏太は聞き辛そうに尋ねる



「俺が足崩しちゃって」
「あ、……だよな」



少しほっとした表情をして、佐々木の顔を見る奏太

しかし佐々木の表情はどこかしら意志が強そうで、
吸い込まれてしまいそうな目が離せない表情をしていた

奏太の言葉が詰まる



「何?」
「や…、その…」



本当はわかっていたのかもしれない

佐々木が誰かを想い始めてしまったことに

沈黙が流れる






177: 名前:HARU☆04/15(金) 20:45:51

「…俺、隠しとくのは性に合わないからさ」



先に長い沈黙を破ったのは佐々木

奏太は顔を上げる

佐々木の言葉を覚悟して




「相沢先輩のことが、好きなんだ」




奏太の呼吸が止まりそうになる

チームメイトで、これからも続く関係

大切な友達



「…それを俺に伝えてどうすんの。…邪魔すんの?」
「しない。…相沢先輩が奏太のこと好きなのも、その逆も知ってるから」



困ったように笑う佐々木



「奏太に隠し事はしたくなかったし、自分の気持ちに嘘もつきたくなかった。
…俺は今まで通りで、奏太とも相沢先輩とも付き合っていくつもりだから」
「それでいいわけ…?」

「…でも、相沢先輩とは今までより関わってく。
俺を今までよりずっと見てもらいたいから。
―――それで俺を選んでくれたら、…って思っておく」



佐々木の決断

それはくるみに動かされた気持ちと、奏太が友達だからこそという想いから


運命は皮肉だ

大切な友達が自身と同じ人を愛しいと思うなんて




185: 名前:HARU☆04/16(土) 19:51:34




「相沢じゃあねー、お疲れー」



そう言われると同じように言葉を返して手を振る

正門にもたれかかり、ふうっとため息をつく


―――奏太くん

このままじゃ学校が始まってからも会話をしないままになってしまう

今、何かを話さなくちゃ駄目だ

でも一つ気がかりもあったり

……私も悪いけど奏太くんも悪い!

どう話を始めようか、なんて言えばいいか全然わかんない

だからといって、私が先に謝るのもなんか嫌だし



「んー…」



眉間にしわを寄せて悩み唸る


…てゆうか、喧嘩

最初に比べて多くなった気がするな…

もしかして倦怠期!?

それとも奏太くんが私の行動に呆れてるとか、…飽きた、とか

駄目だ!マイナスに考えちゃう!

気持ちを入れ替えて鞄をぎゅっと強く握る


奏太くん、まだかな






186: 名前:HARU☆04/16(土) 23:56:03

「お疲れ様です」



後ろからひょこっと顔を出して言ったのは佐々木くん

その声のかけ方は可愛いです



「お疲れ様。…あ、奏太くん見た?」
「あぁ、さっきまで話してたんでもうすぐ来ると思いますよ」
「そっか…。てゆかその足で歩いて帰るの?」
「あはは、さすがに家まではキツいんで近くに親が車で迎えに来てますよ」



肩の力が下りてほっとした

「優しいんですね」と佐々木くんは柔らかく笑う

そりゃ心配だってしますよ



「合宿中は本当にありがとうございました。お疲れ様です」
「うん、お疲れ様」



手を振り、ぎこちなく歩く佐々木くんの背を見送る

はにかみ王子だな、あの子

なんて微笑ましく思いながら見ていると



「随分楽しそうですね」



と、後ろから聞き慣れた声がする

慌てて振り向くと門に手をかけて明らかに不機嫌な様子



「奏太く、ん……」



急すぎて驚いた表情をしてしまう私

ひ、久しぶりに一対一だ

なんて声をかけようか迷っていると、



「あいつと何話してたんですか」



と、低い声で強めに問いかけられる

な、んか……、目が冷ややかなんですけども






187: 名前:HARU☆04/17(日) 00:14:44

な、なんなの?



「何って、世間話…」
「具体的には」
「お、お疲れ様…。足大丈夫?とか…」
「ふーん」



聞いておいて返事はそれだけですか?

少しムッとしてしまう



「もういいっ、帰る」
「だったら俺も「いいっ」



奏太くんの言葉を遮るように返事をする

今はなんか私から謝るとかそんな気分じゃないし、…てか私から謝らないし!

先々歩いて行くと距離を空けて奏太くんも後ろを歩く

そんな状態のまま時間は経ち、住宅街に入っていく

少しだけ気がかりでちらっと振り返ると、
ポケットに手をつっこんだまま俯き、しゅんとした表情の奏太くん



「―――~~~っ!」



胸がきゅんとなると同時に少し痛む

ため息をつき足を止めて180度方向転換をし、奏太くんの方へと足を進める

それに気付き奏太くんも足を止めた



「ごめん…、ちょっと変な維持張ってみた…」



私が先に謝ると奏太くんの表情が変わり、ぎゅーっと抱き締められた

まるで子供が甘えてくるようですごく可愛くて、
ついついこっちも許してしまう気分になってしまう

今の奏太くんはよくわかんないけど、……まあいっか




191: 名前:HARU☆04/17(日) 11:53:46

本当弱いなあ、私


身体が離れると奏太くんは少しだけ寂しそうな表情で、



「ごめんなさい…」



と、謝ってくれた

きゅーんっと胸が締め付けられる

可愛くて可愛くて仕方がないんですけど



「私の方こそ、ごめん。勝手に合宿参加しちゃって…」
「俺も維持張り続けて、身勝手にわがまま振りかざして…ごめんなさい」



もー…、そんな可愛い顔しないでよう…

そっと手を伸ばして奏太くんの手をきゅっと握る



「…帰ろ?」



そう言うと「ん」と優しく返事をし、手を握り返してくれる

ゆっくりと今度は二人、隣同士で足を進め始める



「明日、部活休みだから。一緒にいよ?」
「え、いいの?せっかくの休み…」
「俺はくるみ先輩といたい」



んなっ、何その萌え発言!

奏太くん急にやきもち妬きになるし、かと思ったら素直になるし…

わからなすぎて私の気持ちは振り回されっぱなしなんですけど

でも、…まあ



「私、も。いたいから…」



そう伝えると嬉しそうに笑う奏太くんに再びきゅんとする






192: 名前:HARU☆04/17(日) 12:15:04




翌日の午後、奏太くんが家に来た

夏休みも残りわずかの中、お互い課題もやろうということで
それぞれの夏休み課題を少しずつ今日進めていく話を昨日した

……したんだけど



「あのー…、奏太くん?」



課題を始めるや否や、奏太くんは集中力を切らしたのか全然課題を進めない

とゆうか後ろから私を抱き締めたまま離さない

こんな状態じゃ私、課題ができませんって



「奏太くん課題やんなきゃ、ね?それに私もできないし…」
「んー…」



さっきからずっとこの調子

昨日から様子がなんか変だ

甘えん坊?寂しがりや?急に私にべったりになってる



「昨日、何かあった?」
「何もない」
「?、そう」
「―――どこにも行かないで下さいね…」
「へ?」



いきなり何言いだすんだ?

どこにも行かないで…、なんで私どこか行くの?



「?、行かないよ?」
「…俺のこと好き?」
「??うん、好きだよ?」



奏太くん…、絶対何かあったぞ、これは

私は奏太くんのとこ以外、どこにも行かないのになあ




198: 名前:HARU☆04/17(日) 18:43:00

「不安、なの?私がどこか行っちゃうとか考えてるの?」
「…………」



返事はなし

や、こんな状態の奏太くんも可愛いんですけどね

でもさすがに何があったかも知りたいわけで

コト、と握っていたシャーペンを机の上に置き
後ろから回されている奏太くんの腕にそっと触れる



「合宿中、何かあった?」



こてんと腕に頭を乗せる

心配です、何か力になれませんか?



「―――…先輩が合宿に来るから」
「へっ?私っ?」



ようやく口を開いたと思ったら私が原因?

まさか今頃また言われるとは…予想外すぎる



「私が合宿に行ったから…何なの?不都合起きた?」
「っ超起きた!」
「ひゃわっ!」



急に大きな声を張り上げるもんだから身体が驚き、びくっとなる

慌てて奏太くんの方を振り向くと何やら不機嫌



「先輩が合宿に参加するから、人が良すぎるから…っ!」
「あ、ありがとうございます」



微妙に褒められた気がしてついついお礼を言ってしまう

奏太くんはその先の言葉を言いたそうなのに、言えないのか黙ったまま



「か、奏太くん?」
「先輩がもっと性格が悪かったらよかったのに…」
「は、はあ?」



何言いだすんだ、この子

性格悪かったら奏太くんに好きになってもらえないじゃん

…まあ、私性格良くはないよ、結構わがままだし

それでも奏太くんは私の性格が良いって言うんだ

……変、なの




203: 名前:HARU☆04/17(日) 20:07:00

奏太くんがかなり不安定だ

不安定な奏太くんが不安です、私



「ねぇ、言ってくんなくちゃわかんないよ。何があったの?」
「…………」
「前隠し事は嫌いって言ったよね?私も嫌だよ?」



奏太くんは困ったように眉間にしわを寄せて唇をきゅっと頑なに瞑る

だんだん腹も立ってくるわけで、みぞおちにパンチを入れた



「ちょっ…!?」



けほけほとむせて目を丸くして驚く奏太くん

むぅっと怒った表情でギロリと奏太くんを睨む



「馬鹿、馬鹿馬鹿。言わないなら知らないっ」



ぷいっと背を向けて、勝手に一人で課題に取り組む

可愛くない性格、だけど言わない奏太くんが悪い

私じゃ相談しても意味ないってか、…くそう



「―――…くるみ先輩のことを、好きな奴がいて…」
「へ?」



ようやく話をしてくれたと思ったらまさかの発言

今度は私が目を丸くして驚いてしまう

嘘だ、と奏太くんの方を振り返って言おうとすると表情がしゅんとした感じ

可愛い…、じゃなくて!



「身近な奴だから…、そいつのとこ行っちゃわないか不安で…」
「え、っと…」



どうも雰囲気的に嘘話じゃなさそうだ

身近な人?やっぱり合宿に関係がある人なのかな

てゆうか…、



「そ、そんなこと不安がってたの?」



うんとも言わずに黙ったまま首を縦にコクンと振る

あぁ、もう可愛すぎ

馬鹿だな、本当に馬鹿だ奏太くん

私が奏太くんから離れるなんてありえないのに

胸がきゅーっと愛しさで締め付けられ、奏太くんをぎゅーっと抱き締める



210: 名前:HARU☆04/18(月) 22:35:25

可愛い可愛い、可愛いすぎる!

ぎゅーっと奏太くんを抱き締める



「せ、先輩?」
「私どこにも行かないよっ。ずっと奏太くんといるっ」



こんなに大好きな人ほうってなんて行けません!

てゆうか行きません!

喧嘩が多くなったって機嫌が悪くなったって
それでもいつも奏太くんじゃなきゃ駄目だって思ってるもん

身体を離して目と目を合わせると、私からキスをした

"どこにも行かないよ"って



「だから不安な顔しないで、信じてて?」
「……可愛すぎ」



奏太くんは赤く染まる自分の顔を片手で隠す

本当、攻められると弱いんだから

でもそんなとこも、好き



「もし疑ったら怒るからねっ。私奏太くん以外好きになんて絶対なんないからっ」
「べた惚れですね…」
「うん」



私が即答で返事をすると一瞬驚いたように目を丸くして、その後嬉しそうに笑った






211: 名前:HARU☆04/18(月) 22:59:51




夏休みも終盤

の、とある夕方にのりと北條家にお邪魔しております



「やんっ、くるみちゃん可愛いーっ」



日和さんに浴衣を着付けてもらい、髪の毛も可愛くセットしてもらった

今日は地元の夏祭り

日和さんにぜひ着付けさせて欲しい、と言われたもので今こんな状況

紅色ベースに大花が綺麗に咲いた私の浴衣とは対称的に
深い紺色に綺麗な白い花がちりばめられているのりの浴衣



「それにしても八尋の彼女さんが美人だなんて知らなかったわー」



初のりに日和さんのテンションが上がっている

日和さんって母親になってくれたら絶対娘は幸せだよなあ、と思う



「おー、似合うじゃん」



八尋さんが扉に手を掛け、部屋を覗き込む



「八尋、あんたの彼女綺麗ねー」
「でしょー。自慢していーよ」



にこにこ笑う八尋さん

のりを見るとわざとらしく嫌そうな顔をしている

ふふふ、楽しいなあ



「あ、奏太帰ってきたんじゃない?」



玄関が開く音に八尋さんが気付く

部活から帰ってきた奏太くんが足音を立てながらリビングに入ってくる




215: 名前:HARU☆04/19(火) 20:26:01

奏太くんがこっちに目をやると、声を漏らす



「あ……」
「おかえりなさいっ、お疲れ様っ」



浴衣によるいつもより小さい歩幅で、とたとたと奏太くんの傍に行く

私の言葉を聞いて日和さんが「夫婦みたーい」と言うと
「ちょっと黙ってよ」と奏太くんが恥ずかしそうな顔で反論する



「可愛いとか一言言いなさいよー」
「そうよー」



日和さんが言うと、八尋さんも口調を真似して続いて言う

のりはおかしいのかクスクス笑っていた



「…可愛くない?」



少し私も不安になって奏太くんの服の裾を握り、じっと目を合わせて尋ねる

うっ、と奏太くんは言いづらそうな表情をすると耳元で、



「可愛い、…です」



と、小さく呟いた

その言葉を聞いて顔が緩み、自然と笑顔になる



「ナチュラルにいちゃついてんね」
「ね」



八尋さんとのりのそんな呟きが少しだけ聞こえた






216: 名前:HARU☆04/19(火) 20:41:38

「じゃ、俺ら先行くね。くるみ達はまた後でね」



奏太くんが自分の部屋に着替えに行っている間に
八尋さんがそう言い、のりを連れて一足先に祭りに出かけた

時刻は六時半、外は薄暗くなり始めている



「奏太も駄目ねー」
「え?」
「可愛いくらいちゃんと言わなくちゃねぇ」



日和さんが笑いながらため息をつく

そして私とぱちっと目が合うと、にこっと微笑まれた



「もうくるみちゃんなしじゃ奏太は駄目ね」



日和さんの笑った顔が奏太くんの笑った顔にそっくりすぎてドキンとした

さすが母親似だなあ…



「私も同じです」
「あらそう?あんなんでよけりゃあげるわよ」



けらけらと日和さんは楽しそうに笑う

そのタイミングで奏太くんが着替えて降りてきた



「…ん?何か話してた?」
「べっつにー。奏太はわがままだからくるみちゃんが別れたいってー」
「ひ、日和さん!?」



何嘘言いだすんだこの人!

奏太くんに目をやると「本当に?」と言わんばかりの
不安な表情をしていたので「嘘よ」と日和さんが笑いながら訂正する

私も「嘘だからね!」と全力で否定をする

あー…もうっ、日和さんてば

奏太くんで完全に遊んでる




219: 名前:HARU☆04/20(水) 20:22:53

薄暗くなった道を二人並んで歩く



「嘘だからねっ、本当に!」
「ふーん」



先程の日和さんの嘘爆弾発言を未だに弁解中

わざとかわざとじゃないかはわからないけど不機嫌気味

ひ、日和さーん!



「奏太くん大好きだもん!別れたくないもん!すっごくすっごく好きーっ!」
「だぁぁぁぁ!わかったから恥ずかしいからやめて下さい!」



私の声を掻き消すように奏太くんが叫ぶように言う

頬を赤く染めて可愛い



「よかった信じてくれてっ」
「もー、本当やられた…」



私がにこっと笑うと困ったように顔に手を当てて呟く

辺りはすっかり祭り目当ての浴衣客

親子、友達、恋人などだんだん人も増えて来る

地元とはいえ、大通りを使っての毎年結構な規模の夏祭り

まさか彼氏と来る日が来ようとは、ね

ちらっと横目で奏太くんを見ると、



「ん」



と、手の平を差し出された

緩んだ表情のまま、私はその手を握る




227: 名前:HARU☆04/22(金) 20:31:57

賑わう人、屋台の香り、祭り独特の雰囲気

地元なだけあって近距離の友達から懐かしい友達まで様々な人に出会う



「くるみ彼氏できたのっ?」
「えーっ、萌えとか言ってるあのくるみにねぇ」



中学の友達に会うと必ず言われる言葉

失礼極まりないなっ

私がぷくっとむくれると、友達が奏太くんの顔をちらっと見る

奏太くんが照れた様子でぺこっと
軽く頭を下げると友達が明らかにきゅんとする



「なかなかの萌え男子だね」
「くるみにぴったりだ」
「ふふん、でしょでしょ?」



自慢気に誇っていると奏太くんの顔は?マーク

友達と別れると奏太くんがため息




「どした?」
「や、なんか変に疲れました」
「?」
「こんなに短時間の間にたくさんの人に"彼氏"って紹介されたことないし」



そう言ってもう一度ため息をついた

私は奏太くんを彼氏ってみんなに紹介できて嬉しいのに



「…ごめんね?」
「謝ることじゃなくて、疲れただけで。…素直に嬉しい、だけ」



ぎゅっ、と手を握る力が強くなる

きゅんきゅーん!可愛い!


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最終更新:2011年07月24日 11:20
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