ふざけた題名で申し訳ないです…。
一話完結みたいな形式で書いて行きたいと思います☆
おヒマがあれば、ご覧下さい^^
当たり前なんですがフィクションですm(・・
同姓同名の方が気分悪くしたら申し訳ないので((汗
昼休み、寝そべっていた東館の屋上から、嫌でも変態が目に入る。
「あいつまた何やってんだああ!」
せっかく飲むヨーグルト飲んでくつろいでたのに、また止めに行かなくてはならない。
ほっといたら犯罪おかしかねないからね。
全力疾走でオレは変態のいる西館へ向った。
「付き合えないならパンツ下さい。それか踏ませてください」
屋上から階段を駆け下りた時、女子がある男の顔を殴っているのが見えた。
…あーあ、間に合わなかったか。
名前も知らないけど、女の子に謝っておこう。ごめんなさい。
周囲の視線はオトコマエの面に鼻血を浮かべた彼に向っていた。
アホ。言わんこっちゃねえ。
「いい加減変態フル稼働させんのやめろよ、慎也」
「旭」
たった今最悪の告白をして女の子に振られたこの変態の名は、中田慎也(なかだしんや)。
本人いわく、なか"だ"と濁るところが重要らしい。
彼を一言で言うと、紛れもなく変態。変態の代名詞。
さっきみたいなことを言うのは日常茶飯事でございます。
だがすっげームカつくことに、自他共に認める超イケメンだ。
栗色のサラッサラの髪の毛を携え、目は淡い青色。
おじいちゃんがアメリカ人の、クォーターらしい。です。
身長180と長身で、程よく筋肉もついてて足は長く、まさにモデル体型。
男である俺もホレボレするくらいだ。…いや、変な意味でなく。
更に超ムカつくことに、(勉強面での)頭脳が明晰。
高校入ってから、5回ほど定期テスト受けたけど、トップ以外の成績になったことねーんじゃねえか?
あ、蛇足だけど俺の自己紹介もしておきます。
俺は雪代旭(ゆきしろあさひ)。普通の高校二年生です。
ま、これ以上はいいじゃん。慎也の紹介の後だと、虚しくなるだけだし。
「旭。今日こそお前にフェラがしたい…ッぐはぁ」
バコーン!
俺はわざとさっきの女の子が殴った右頬と同じところを思い切り殴った。
「真昼間からなに放送禁止用語発してんだ! この変態がああ!!」
そのオトコマエな顔ぶっ潰してやろうか!
「旭…、もっと俺をなぶってくれ…」
一旦倒れたが直ぐ起き上がり、俺の手を掴んでこんなこと言い出した。
鼻血出したイケメン面が言う言葉ですか、それ。
…慎也は誰にでも――女子にも男子にも、オバチャンとか犬にも――真顔でこういうことを言う。
パンツください発言はまだマシなほうかも。
で、俺は何でこの変態と友達しているかというと、だ。
慎也の暴走を止めるため。
こんな変態、誰も手につけられないだろ…。
だから俺は変態とかじゃないんですよマジで。
「あー腹減ったー」
慎也のせいで昼飯食えなかったからな。
しかも5限目、つまり現在、体育だぜ?
教室内の授業だったら、パンでも食えたのに。正直きつい。
…ま、先生に注意されるまで運動場の隅に体育座りしてるだけなんだがな。
「旭ー」
そういって俺のところにやって来たのは先生ではなくて慎也だ。
クソ寒い真冬だというのに、一人ジャージ着ずに半袖で短パン。
「来ないで下さい、変態さん」
俺は更に隅に避難する。
コイツは例え授業中であろうと、みんなの見ている前であろうと平気でヒワイなことしてくるからな。
「どうしたんだ? 一緒にやろうぜ、サッカー」
「…腹減って死にそうなんだよ。慎也のせいでな」
「そうなのか? んじゃあ、俺を食べ…」
「いいですサッカーします。てかお前は黙れ」
そして時間帯を考えろ。
今は太陽が顔出してる昼だぞ?
あ、いや、やっぱ夜でもそういうことはやめよう、な?
「見ろよ旭ィ、女子は高飛びだな」
突然慎也がネットを隔てた向こう側の、女子の方を見て言った。
「ん、ああ。そうだな」
どうでもいいという感じの返事を適当にする。
昨日の体育の時間も高飛びしていたけど。
なに感傷に浸ってんだろう。
「あ~、いいなぁ。あのバーの向こう側のマットになりてぇ…。何回も踏まれるんだぞ? 女子の身体に」
はい、スルーします。
「何だ旭、あのマットに嫉妬してんのか? 俺がいつでもお前を苛めてやるから心配すんなよ」
「爽やかな笑顔でサラッとキモイこと言うなッ!」
…あ、いつものクセで反応してしまった。スルーしようと思ったのに。
「マット…マットなぁ。あ、そうだ。旭、今度マットプレ…」
全部言い終わる前に俺は慎也の背中を力任せに叩いた。
「ケホッ…、何すんだよ、舌噛むじゃねーか」
さっと俺の方を振り返って肩をぐっと掴む。
「テメエが変なことぬかすからだろこの変態!」
「変態ではない。仮に変態だとしてもそれは変態という名の紳士だ」
どっかのギャグマンガですか。
っていうかすごい近いんだけど。息が当たるくらいなんだけど。
なんで必要以上にくっついて来るんだ、こいつは。
「おい、中田に雪代。いちゃついてないで授業に参加しろ。平常点マイナスするぞ」
遂に先生に注意されてしまった。
慎也の変態度合いを嫌というほど知っている先生は、極めて冷淡に言った。
いや、先生誤解です。一ミリたりともいちゃついてなんか無いですから。
慎也のアホが勝手にくっついてくるだけなんですよ。
「恋人同士みたいだって。良かったな旭」
全然良くねー! 俺まで変態に仕立て上げるな!
俺、雪代旭はただ今大変な目に合ってます。
俺がってわけじゃないんだけど。いや、俺がか。ん? 何かわかんなくなってきた。
とりあえず大変な状況にいることは確かだ。
俺は東館の屋上が大好きだ。今もそこで、昼に食べ損ねたパンを食べていた。
「…あ、あッ。ん、ダメ…ッゃ…」
そしたら誰かが屋上に来て、少しすると(おそらく男)の喘ぎ声が聞こえてきた。
「ぁ…はあ、んあッ、…僕ぅ…も、ダメぇ…」
声を発している人はおそらく、自慰しているのだろう。
タンクと扉がついている四角いフロアが死角となって見えないが。
(どこの誰だか知らないけど、俺のお気に入りの場所で自慰行為するなんて!)
…と思うが、諌めにいく訳にもいかないし、
っていうか動いたら気付かれそうだし、どうにも出来なかった。
俺はパンを食べることも出来なくなってしまい、
ひたすらそいつがどこかに行ってしまうのを待つばかりだった。
「ん…んぅ、ふぅ…あ、ぁあ…な…かだ…くんッ、…ん」
…は?
今中田っていったか?
もしかして、慎也とイメプレ? あの変態の?
ちょっと待て。話がおかしい。
慎也は男だ。そして現在進行形で自慰してるやつもたぶん男だ(僕って言ってるし)。
「中田…く、ん…僕ッ…の弄って…よ、ぁ…ん」
マジかよ。
俺は同性愛とかに偏見はないので、男が男を想ってイメプレしてるのはすぐ納得した。
それに驚いているんじゃない。
慎也のことを好きな人がいる、ということに驚いている。
だってあんな変態ですよ? いくらオトコマエでも引くでしょう普通。
「旭、いるかー?」
一向に慎也好きさんの自慰行為が終わらないうちに、本人が登場してしまった。
「ちょっ、慎也タイミング悪すぎ!」
今まで沈黙を守っていた俺だが、あまりに焦ったためか不意に声が出てしまった。
慎也好きさんはぴたっと喘ぎ声をやめる。
「あれ…? 君はC組の立花くん、だっけ?」
慎也の声が聞こえる。
C組っていったら隣のクラスだ。立花くんは知らないけど。
もう隠れている必要もなくなったので、俺は二人のところへ出て行った。
「…雪代くん、もしかしてずっと見てたの…?」
ズボンが肌蹴ているのを必死で隠し、更に好きな相手が目の前にいるため真っ赤な顔をして立花くんは言った。
っていうか立花くん…本当に男か?
見た目完璧に俺より年下の女子に見える。
髪は短いが、目がくりっとしてて大きい。
まさか、いわゆる"ボクっ子"? いや、ズボンはいてるし。
「ゆ、雪代くぅん…」
「ごめん。別に覗き見しようって思ったわけじゃなくて、そちらが後から来て…」
「…う、ぅ…ごめんなさい…」
立花くんの大きい目が潤みだし、ついに涙がこぼれてしまった。
「あーあ、旭。泣ーかーしーたー」
え、俺!? 俺のせいなの?
俺は悪くねーよ、たぶん。
「それより慎也、立花くんはお前のことが好きなんだってよ」
「え、ホント? じゃあ俺と今すぐセックスしよう!」
お前はそれしか頭に入っとらんのか。と軽く慎也の頭を小突く。
「雪代くん!! バラすなんて酷いよ!!」
立花くんのうるうるした可愛らしい目が更に潤んだ。
「ご、ごめん」
今のは完璧に俺が悪いな。完全に失言だ。
本当ごめんなさい。
「立花くん。いや、葵くん。どんなプレイがしたい? 俺は何でもオッケーだよ」
「プ、レイ…?」
ふむふむ。立花くんの下の名前は葵くんか。
…なんていっている場合ではない。
慎也相手ではどんな変態プレイをさせられるか。
いくら立花くんが慎也を好きでも、彼の餌食にされるのはかわいそ過ぎる。
という俺の心配は拭い去られた。
「あ、あの…あのっ、僕のことは忘れてくださいっ!」
立花くんはそう言って慎也を撥ね退け、服が肌蹴た状態のまま校舎に通じる扉に走って行った。
慎也は立花くんが見えなくなると、スバッっと俺の方に顔を向けた。
気持ち悪いくらいの笑顔だ。
うわー、なんか嫌な予感がする。頼む外れろ俺の予感!
「旭、イメクラって知ってる?」
「はあっ!? な、何言ってんだよッ」
「まあ説明はやりながらするから」
説明されなくとも知ってます。
違う、そんなこと言いたいわけじゃねぇぇー!
俺の願いははかなく玉砕した。っていうかなんですること前提なんだよ!
よく見ると慎也は大き目の紙袋を持っている。
そこからチラッと見える衣装の数々。
「立花くんと出来なかったからって、その性欲を俺に向けるな!」
「まぁそう妬くなよ。俺は最初から旭とするつもりだったぜ?
葵くんも交えて三人でするって言うのも燃えるけどな」
妬いてねぇ、こっち迫ってくんな。
そして燃えるな! …いやいっそ燃え尽きて死んでくれ。
俺は慎也の攻めを回避しつつも、狭い屋上では意味を成さなくなってきた。
実際は広いんだけど、(多分)電気モーターとかエアコンの室外機とかが設置されてあって
行動範囲は凄く限られている。
「まあそう逃げるなよ。獲って食おうってわけじゃないだろ?」
思いっきり食おうとしてんじゃないですかー!
健全男子である俺がナース服とかメイド服なんかを着てたまるか。
扉から校舎に逃げようとするけど、どう考えても扉の方に突き進むと捕まってしまう。
…と、慎也は溜め息をついてその場に座り込んだ。
(お? これは諦めたと見ていいのか?)
なんて気を許したのが間違いだった。
「旭、ゲットだぜ」
素早く立ち、セリフの最後に黄色いモンスターの泣き声がしそうな言い草で慎也は俺に抱きついた。
「ぎゃーッッ! いやだぁぁぁぁ!! 俺は健全なままで高校生活送るんだぁぁ!」
慎也は見事俺を捕まえ、一瞬たりとも放しやがらなかった。
「ちょ、お前マジで…やめ――ボタンを外すな!」
学ランのボタンを一つずつ外していく慎也が本気で気持ち悪いです。
だが情けないことに慎也を振りほどけない。
あーやべぇ、マジで変態に襲われる!
「じゃあ聞くけど、俺とエッチすんのとコスプレするの、どっちがいい?」
どっち…?
いやまそりゃ、男とR指定的なことするんだったら女装してる方がマシって言うか、
あ、マシってだけで俺はぜんっぜんコスプレに興味は無いし、
あれ? どちらを選んだとしても慎也がハァハァいいながら喜ぶだけじゃね?
俺全然利点ないですよね…。
っていうか、その二つを選択肢にするのおかしいだろ。
俺も何本気で考えてんだ? 馬鹿みてぇ。
「どっちも却下に決まってんだろッ!」
と渾身の力を込めて慎也の絡まった腕をこじ開けると、やっと離れた。
「旭…」
…はい?
振り返ると慎也は何とも言えぬ顔をしていた。
何でそんな困った顔されなくちゃなんねーんだ。困ってんのはこっちだろうが。
「何でそんな嫌がるんだ…俺、傷ついちゃったな」
普通嫌がるってそれ。完璧。
「旭は俺のこと嫌いなんだ…何だよ、せっかく似合うと思って買ってきたのにな…」
と言って萌えキャラがつけそうなアイテムを次々出していく。
「な、何そんなシラけてんだよ。俺は悪くねーぞ。
慎也が変なことしようとするからだろ?」
え、何で俺こんな罪悪感感じてる訳?
「旭がどっちもしないっていうなら言うなら全裸で校舎走り回ってやるからなー」
そう言いながら慎也は服を脱ぎだした。
…やばい、コイツなら本気でやりかねない。
「わかったよ、へんな服着てやるからそれだけはやめろ!
但し半径3メートル以内には近づくなよ」
気味が悪いくらいにやにやと慎也は笑っている。
「旭可愛いな。俺の勝ちだ」
さっきの悲しそうな顔は慎也の顔から一瞬で消え去った。
もしかして図られた?
そんで、俺って学習能力ない??
どれでも好きな衣装を選んでいいと言われたので、
俺は多分一番ポピュラーだと思われるメイド服を選んだ。
なんだかんだ言って結局慎也の言いなりになる俺って…。
すっごい自己嫌悪に陥る。
「あれ、何だ。男物もあるじゃねえか」
紙袋の底には、セバスチャンとかいう感じの名前の執事が着ていそうな服があった。
しかし俺が着ると確実余りそうなくらい足の丈が長い。
「それは俺が着るの。旭はこっち」
「…ちょ、半径3メートル以内に近づくなって言っただろ」
執事服を取り上げられ、メイド服を押し付けられた俺はお返しに慎也を押しのけてやった。
…なんか。
すんっごく見られてるんですが。
執事服に着替える慎也の目は確実にこっちを向いている。
「着替えてる間くらい見んなよなっ」
「着替えを見るのがいいんでしょうが。俺に気にせず続けろ」
気にせずって言われても慎也の痛い視線は目をそらしてても嫌というほど気になる。
まぁ…。それよりこの服なんなんだ?
止めるところがファスナーとかホックとかじゃなくて、マジックテープだぜ?
コスプレの衣装ってこんなもんなんだろうか。
慎也に手伝ってもらわずに済むからまぁいいか。
「おー、似合うじゃん。すっげぇ可愛い」
ごめん、それ全くもってひとかけらも嬉しくない。
何で女装が似合わなくちゃならないんだ。
俺より慎也の方が万人が見ても似合っていると思う。
じっとしてれば格好良すぎて動悸がするぞお前。本当に性癖が邪魔しすぎている。
「…も、もう脱いでいいか?」
「ダメー」
慎也は携帯を取り出して俺の姿を写真に撮り始めた。
「お前! 慎也ァァ、何やってんだッ」
こんな姿後世に絶対ぜーったい伝える訳にはいかない。
俺は携帯を奪うため慎也に飛びついた。
「半径3メートル以内に近づいちゃダメなんじゃなかった?」
「うるさい。今はそんなことどうでもいい」
慎也は持っていた携帯を執事服の中に入れてしまった。
「…あぁ!」
「携帯欲しかったら取ってもいいぞー」
言われなくてもやる。女の子なら躊躇するけど。
慎也のシャツの中に俺は手を突っ込んだ。
「旭って大胆だな」
「…なッ、バカじゃねーの!?」
慎也は俺の手を掴んで、抜き出した。
「あーあ。旭の姿想像して後で自分で処理すればいいと思ってたけど、やっぱ無理だわ」
「え? 何??」
「俺の性欲の強さは知ってんだろ?」
そりゃあ、どれくらいか計り知れないってことは知ってるよ。
「なのに俺の前だけでこんな格好するなんて、大胆すぎるよ?」
ここで俺は突然、自分の着ている服がマジックテープ仕様なのを思い出した。
「その服、マジックテープで留めてるだろ?
誰が着ても脱がせやすいよう、俺が細工した」
やっぱりかぁぁぁぁ!!
「いやだー絶対いやだあ――! 誰か助けてくれー」
「もう放課後だしな。屋上は本来は立ち入り禁止だし、誰も来ないだろ」
やっぱり変態だこいつは。男とこんなことして何が楽しいって言うんだ!
「執事×メイドっていいだろ。主人がいなくなったところを見計らってこっそりヤる、みたいな」
お前の好みは知らねえよー!
「旭サン、ご主人様はただ今外出しておいでです。僕とイイことしませんか?」
役になりきってんじゃねえー!!
「わーッ、服! が!」
マジックテープはいとも簡単に外れ、肌蹴た状態になった。
わざわざコスプレする意味なかったと思う。
「旭サン、僕に身を委ねてください」
「それやめろ! あと触んな、変態っ!」
「何でだ? こっちの方が楽しく出来るだろ?」
全然楽しくない。むしろ身の危険を感じている。
「触んなとか言うクセにあんまり抵抗しないんだな」
慎也はにこっと(嫌な感じの)笑みを浮かべると、俺の肌に舌を這わせた。
「ぅ…わッ」
ざらざらした感触が上半身に広がる。
「旭。もっと可愛い声出せよ」
ちょっと幻滅したって言う感じで慎也は言った。
可愛い声ってなあ、お前何考えてんだよ。
俺はそんな声は絶対出さないと、口をつむいだ。
「…はぁ。言っとくけど俺上手いから。10秒で声出させてやる」
慎也はレースのついた黒いスカートに手を入れた。
(そっちかよー!)
…と思ったが下着までは手にかけない。
「期待したか? まだしてやらない」
期待なんかしてねえっつーの。
「……ッ」
「チクビ尖ってるぞ」
「うるさい! お前のせいだろ!!」
もう嫌だ。この地点でもう恥ずかしくて死にそうだ。
俺はこんななのに、慎也は凄く楽しそうに俺の上半身を舐め続ける。
「……ぁッ」
「お、今出ただろ」
「出てない!」
何かもう…頭では嫌だと思っているのに、どうでもよくなってきた。
開き直ったってヤツ。
慎也は尚も愛撫やめないし。っていうか自分が満足するまで絶対やめないと思うし。
尖ったチクビをずっと舐め続けられると、我慢していた口の筋肉がどんどん緩んで行った。
「…ふぁッ、ん……し、んやぁ…ゃめッ」
「やっぱり10秒で落ちたな」
慎也は小バカにしたように俺を笑う。めちゃくちゃムカつくのに何も出来ない。
「慎也…人きたら…どうすんだよ」
「来ても気にするな。俺に犯されることだけ考えてろ」
なんじゃそりゃ。やっぱ思考回路が変態だ。
慎也は俺の心配なんて無視して赤みを帯びた色に変色する突起物を銜える。
「あ…んッ…、」
「お前のここは柔らかいなー。感じてる状態でもふわふわしてるな」
いちいち口にせんで良い。
「よし、終わり」
と、いきなり慎也が愛撫をやめた。
…は? 意味が分からん。
終わり? 何で??
こんなこというと凄く恥ずかしいのだが、慎也が"最後"までやらないのはありえない。
と思う。
「え、どういう?」
「だって旭、したくなかったんだろ本当は?」
まぁ、したくありませんでしたけど。
「もう学ランに着替えていいぞ」
慎也は本当に立ち退いてしまった。
俺はもう自由だし、慎也に変なことされる心配もなくなった。
「な、何だよ! なら最初からしょーもないことすんなよなッ」
「ああ、ごめん」
謝る慎也に俺は更にムカついてきた。
立ち上がると俺は、メイド状態のまま慎也の腕を掴んだ。
「待てよ。最後まで責任持ちやがれ!」
「…ぶはッ」
「は?」
慎也は横を向いてケラケラ笑っている。
「旭なら催促すると思った。…俺がこんな状態でやめると思う?」
いや、思わない。先ほど述べたとおりだ。
しかしいちいちムカつくなコイツは。
「言われなくてもやりますよ、旭サン。でも屋外じゃ寒いだろ?」
そりゃ、気温8度の冬日に薄着で外にいたら寒いに決まっている。
(俺を気遣ったのか?)
ちょっと待て俺!! ときめくな!
根底がおかしいんだ。屋外とか屋内とか関係ない。
薄暗い5階の階段の踊り場。
運動部の掛け声ですら聞こえてこない。
「ひ…ッ」
慎也は屋上の扉を閉めるとすぐ、俺の身体に指を絡める。
「ぁ…あッ」
「コレを触って欲しかったんだろ?」
黒いスカートの下に、慎也の指先の感触が感じられた。
「んなワケ…あるか」
「へえ? こんなに固まって勃ってるのに、か?」
と意地悪く言いつつ、パンツの下の性器を扱きやがる。
「…あ、んっ…、ふ…ぅ」
「いい声出ますね、旭サン」
「それ…っやめろ…つってんだろ」
鬼畜執事仕様は、慎也の場合本当に気持ちが悪いです。
って言うのに、慎也はそれにはまってしまったのか、やめようとしない。
「そんな目で睨まないでくださいよ。興奮するでしょう?」
女モノのレースとかがついたパンツを、慎也はずり降ろした。
「…ちょッ」
うわぁ…。
自分で自分の陰茎見てドン引きしてしまった。
「ゃ…なんて格好させんだよ…っ」
ぶっちゃけ言うと、俺は今慎也に両脚を押さえつけられ、
まぁ…M字開脚? みたいな感じになっている。
しかもスカートをめくりあげられ、下が全開だ。
…って言うかなんでこんな解説しなくちゃならないんだろう。
「旭…って、エロいな。ちょっと触っただけでこんな濡らしてさ」
俺は恥ずかしさがマックスになって、顔を手の平で覆い隠した。
「慎也の変態野郎!」
「あははっ、なんじゃそりゃ」
ちっくしょー、顔や成績だけじゃなくてこんなところでも負けるのかよ。
慎也のいいようにされてしまって、情けないことこの上ない。
「でも旭の言うとおりだな。今の旭見て勃起してきた」
今頃気付いたのか。
そんな恥ずかしいセリフをサラッというお前は紛れもなく変態だよ。
「旭サン。僕の…扱いてくれますか?」
果てしなく執事キャラ続けるんだなお前は。
「…自分でやってください」
俺は依然として否定する。
「あなたの指先と口でイきたいんです」
慎也は俺に寄り添い、再び俺の勃起した物を撫で始めた。
「あ…っ、ゃめ…ろ…ん、んぁッ」
そればかりか今度は、もっと奥の穴にまで指先を伸ばす。
「や…、慎…也ぁ…」
そこはくちゅくちゅと、AV上でしか聞いたこと無い音を立てた。
俺は止めるのを促すように慎也の腕を掴む。
「旭ばっか気持ちよくなってちゃ、不公平だろ?」
「ん…お前が…勝手にっ…」
慎也の指先は俺の穴の中に侵入した。
「あっ…あぁん」
自分でも嫌になりそうなくらいの喘ぎ声を発する。
「旭のメイド姿、校門の前の掲示板に貼ってほしい?」
「ふ…ふざけんなッ…んぁ」
「では旭サン、僕にフェラをお願いします」
慎也は更に穴の奥を中指で突く。
「ぁああっ」
しかもその状態のままもう片方の手を陰茎を撫でるのに使い、舌で上半身を這わせてきた。
「ッちょ…、あ、ふ…ぅ…ッん」
快感でどうにかなってしまいそうだ。
早く極限に達したい…が、慎也はそうさせてくれない。
「旭ー? イキたいなら俺の下半身の処理頼む」
調子に乗るのも大概にしろー!
と言いたいが、言ったところで今の状態が変わるわけではない。
「また我慢するのか? 旭が俺に勝つと思う?」
は…腹立つ! ぶん殴ってやりたい。
でも…性欲のカタマリとあって、慎也の愛撫はすごく気持ちが良い。
早く落ちたい。
「わか…ったから、」
俺は自負心を捨ててそう言っていた。
認めたものの、やっぱり嫌なものは嫌だ。
男の性器を口にくわえるなんて、夢にも思わなかった。
「お前…すっげーな」
俺の倍…とまではいかないが、気持ち悪いくらい張っている。
「旭…下手くそ」
「はぁ? 嫌なの凌いでやってやってるんだぞ!?」
「…んッ、いいよ…たまにはそういうのも」
どういうことだよ。いちいち癇に障る野郎だ。
慎也の顔は、次第に紅潮していった。
もしや(下手くそなんていいつつも)感じている?
大逆転のチャンスじゃね??
俺は指でなぞったり、舌でなめたり、色んなことを試みた。
「あ…旭、」
おー。なんか快感。
慎也の気持ち良さそうな顔を見て俺は優越感に浸っていた。
「旭…ワザとだろ…」
そうですよ。
今まで恥じかかせていただいた分、きっちりお返しします。
「じゃ、そのまま俺の…舐めといて」
というと慎也は、自分の長い腕で俺の下に手を出した。
「な、な…っ」
「扱くの、やめるなよ」
慎也は片手で俺の陰茎を愛撫する。
「あ…ぁッ、ん」
「手が止まってますよ旭サン」
とまってるって言われても、自分に意識が集中してしまってどうにもならない。
「や…慎、也…ッでる…」
「出せ…よ」
あーもー限界。
俺は行為している場所が校舎だってことも忘れてしまい、中に溜まった精液を噴射した。
「ふ…ぅ、…あ」
身体全体がピクピクする。
全てがどうでもいい…って感じの状態だ。
慎也の方は俺の精液でべとべとの手で、自分のモノを触っていた。
慎也の陰茎の先端から白濁としたものが飛び出、俺のと混ざり合う。
「俺より…先にイきやがったな」
更に汁がついた手で俺の身体を撫でて、慎也はにやっと笑った。
精液のせいで、慎也が俺の身体に触れるたびねっとりする。
「も…もういいだろ…」
「良くないな。最後まで責任持つ義務があるから」
やばい…アナルセックスフラグ…(汗
俺は自分の言った言葉を深く後悔した。
あんなモン挿れられてみろ、絶対裂けて血が出てくる。
「し、慎也…待て。お…お願いします、それだけは…」
痛いのは嫌だ。
「大丈夫。軟膏なら持ってる」
慎也は自分の制服のポケットから小びんを取り出した。
なんでそんなモン常時持ち歩いてんだーっ!
「安心しろ。いきなり入れたりしないから」
いやいやいや。
そういう問題じゃないんですよ。
そんな俺の心情なんて全く無視し、真也は指を穴の中に入れた。
「…ぁッ」
「動かして欲しい?」
「んなこと言ってな…ッあ…」
強がって言う俺に対して慎也はくすくす笑っていやがる。
ズブ…グヂュ…という効果音が交互に聞こえ、そのたび俺の中の慎也の指の本数が増えていく。
「や…ッだ、め…」
三本が限界ってところだ。
冷やかな慎也の指先の感触が、内部の肉壁にあたる。
「あ…あぁ…っ」
しわくちゃになるくらい俺は制服をきつく握っていた。
「慎…也ぁ…もッ、入ん…ない、って…」
慎也は三本の指を俺の中で開いた。
一気に穴が広がり、中まで冷たい外気があたる。
「ひ…んっ」
「まだ広がるじゃん」
まだってアンタ、それ以上開いたら俺のケツの穴裂けちゃうでしょうがー!
「もう大丈夫かな…?」
軟膏を塗りたくった後に慎也は言った。
マジですか。マジで入れるんですか。
慎也は俺の腰を持ち上げ、下半身を尻にすり寄せた。
「ん…ん、ぁ」
ちょっと…待ってくれない、か…。
「なるべく…痛くない方向で頼む」
「言われなくても分かってる」
どれだけ慎也が上手いって言っても、コレばっかりは物理的に無理です。
針の穴に木の棒が通るわけないもんな。
「ふ…ぁっ、あぁ」
だが、軟膏の助けもあってか俺が懸念しているよりかはすんなり入っていく。
「あっ…もっとゆっくり…」
「…は、これ以上ゆっくりは無理ってくらいまでゆっくりしてるぞ」
うわー、なんだろうこの言いようもない恐怖感は。
これが自分の体内に異物が入ってくる感覚ですか。
女の子はこんなこと体験してるんですか。
「旭…お前のアナル…すげー気持ちいい」
わーもう! 耳元でそういうこと言うなよッ。
「慎也…熱い」
っていうか暑苦しい。性器入れたまま抱きしめるなー!
「残念だな旭。…物理法則、完璧に無視されちゃって」
ホントだよ。
どうなってんだろ俺の身体は。
絶対容積足りないって思ってたのに、順応してすんなり入れやがった。
そんで結局、コスプレと慎也とセックス、両方するハメになってしまった。
何で俺はこんなに流されやすいんだよ…。
「旭、欲求不満になったらいつでもどこでも対処してやるからな」
いやいや、これは俺の欲求不満が原因で起こった末路じゃないだろ。
「あぁ、それと。旭のエロい姿はムービーに撮っておいた」
再び制服に着替える時、慎也はいつの間にか服の外にあった携帯電話を俺の前に突き出した。
「…は? おまっ、やめろ! すぐ消去しやがれ!!!」
慎也の手の内にある携帯を奪い、醜態ムービーを消そうとしたが、
…ロックをかけられていた。
「残念だったな。まぁ、他にばら撒いたりしないから。俺のオカズ用だ」
「そんなことに利用されてたまるかぁ―――!」
はぁ…、誰か慎也を改心させてやってくれないかな…。
最終更新:2010年05月20日 01:05