PyLite4.4→5.0/5.1/5.2の主な変更点

 PyLite 5 は PyLite の通算5度目のメジャーバージョンです。
 CardWirth1.20-1.50、バリアントに加え、
 WSN5に対応し、Py5世代までのシナリオを遊ぶことが可能です。

 今回メイン機能とする予定だった「ユーティリティモード」の分離を4.4で入れてしまったので、独自の変更は少ないですが、シナリオの動作に影響する数件の仕様合わせ・バグ修正を入れる事が出来ました。
 また、PyRebootと協調してダメージ計算等、戦闘関連の再現性を大幅に改善しています。これによりPy系エンジンで調整した戦闘が他のエンジンで正しく動作しないというプラットフォーム間の摩擦が低減されることを期待しています。(不正値やバグに対する双方の方針に変更はありません)

【5.1】
 5.1ではバグ修正の他、ダメージ計算式やウェイト処理の調節など、再現性が更に向上し、1.28規格外カード適性など、1.50で動作しないレガシー機能を使ったバイナリ改変シナリオにも対応しました。機能面では、ツリー上での右クリック対応、キーボード操作の改善を実施しました。マウス無しやキーを割り当てたパッドなどの環境を考慮しています。

【5.2】
 5.2では5.1までに含まれていなかったPyRebootの仕様変更の取り込み漏れ・描画関連の軽量化を行っています。これにより、描画設定を2倍以上にしている際にカラーセル描画を行うと極端に重くなっていたケースが改善され、動作していなかった一部のPy5向けスキンが動作するようになります。
※Nostalgicスキン等において起こっている、PyRebootのサブウィンドウのサイズがCardWirthと異なることに由来する画像の位置ズレは仕様となります


対応シナリオ/スキン機能の追加

5.1追加
  • 1.28-1.30の規格外カード適性に対応
  • 1.28-1.50の規格外モーション「配布:カード交換」および規格外効果範囲「手動使用禁止」に対応
  • レアリティ表示の前面設定をスキン個別に設定できるようにし、同マスター設定を廃止した
5.2追加
  • システムメニューカードのイベント呼び出し順の変更(PyReboot5仕様)
  • 膨大な値で管理されていたシステムレイヤをデノミネーション(PyReboot5仕様)

PyLiteのバグ修正

  • 一部のlzhファイル(ISO-8859-1エンコード)が認識されなくなっていた(4.1のエンバグ)
  • yado1でデバッグモードへの切り替えができなくなっていた(4.4系のエンバグ)
5.1修正
  • 色空間情報が設定されたBMP画像で透過に失敗する場合がある
  • オープニングで変数を使うスキンでクラッシュしていた
  • デバッガの変数操作でエラー
  • ユーティリティモードでデバッガが自動的に閉じられた後、オープニング画面に戻るとフリーズする場合があった
  • 冒険の再開時、エフェクトブースターが二重に実行されていた
5.2修正
  • バリアント等CardWirthエンジンからのスキン変換ができなくなっていた(5.1エンバグ)
  • 'dirtype=4'を指定したJPYから参照される素材がカード持ち帰り時に正常に保存されていない
  • 構造体を使ったコモン式でエラー
  • PgUp/PgDnキーで押しっぱなし時の移動順が逆順になっていた
  • 軽微なエラーによるプログラム停止を抑止

PyLiteの機能追加/仕様変更/その他改善

  • イベント中の強制的な緊急避難をF9+Shiftキー同時押しに追加・変更
  • アルバム内のキャラクター情報ダイアログで背景色を変更出来るようにした
  • キャラクター情報ダイアログの処理を高速化
  • シナリオ外でのF8キーで現在使用しているスキンの添付テキストダイアログを開くようにした

5.1追加
  • 特殊クーポン「_年代成長禁止」を追加
  • 宿帳ダイアログのctrl+Aで拡張メニューを開くようにした
  • 宿帳ダイアログのctrl+RorXで自動登録を実行するようにした
  • 各選択ダイアログでF1キーを有効にした:一覧表示を切り替える
  • 各選択ダイアログでF8キーを有効にした:解説、または情報ダイアログを開く
  • シナリオ選択ダイアログのツリー表示で右クリックを有効にした



5.2追加
  • ZIPアーカイブ内にsummary.xmlとsummary.wsmが同時に含まれている場合、常にxmlを優先して読み込むようにした
  • 設定ダイアログ(F2)の文言・レイアウト・ツールチップを調節
  • Rebootの描画軽減処理を移植したことに伴うステータスボタン周辺のエンバグを修正


CardWirth再現性向上1 [シナリオに影響する仕様]

シナリオ演出/バトル仕様
  • 戦闘行動AI:味方/敵/同行NPC/それぞれの持つ召喚獣の同じグループ内では麻痺解除/中毒解除モーション付きカードを同一対象に重複して選択しない。
5.1追加
  • 「勇敢」状態:スキルをドローする確率は通常時と同じ。また、逃走カードが配布されることはない。
  • 「効果コンテント」の効果音と視覚効果適用順:効果音が先。回避成功時も視覚効果を適用する。
  • 効果音再生コンテントにウェイトが入っていなかったのを修正(連続して鳴らすケース全般に影響)


不正値対応の強化
  • 11以上の防御/回避/抵抗ボーナス・ペナルティ値をそのまま扱うようにした
  • 単体で-10のペナルティがある時、それ以前に配置されている-11以上のペナルティを無視する
  • キャストのレベルがマイナスの時、Cap・戦闘手札の枚数がそれぞれ0・4以下になるようにした
5.1追加
  • 6以上の命中率(非絶対成功)に対応
  • 10000点以上の「@レベル上限」に対応


マイナーな仕様再現
  • シナリオ中、「Definn.mid」が再生されているとき、シナリオの中断や終了時にBGMを維持するようにした(シナリオ内素材でData内素材を一時上書きする仕様の一部再現※)
  • シナリオ中に冒険を中断し、再開した場合にエフェクトブースターが実行されるようにした
 CW従来の仕様ですが、かえって不具合を起こすシナリオも多くなると予想されます。
 大きな問題や要望があった場合はオプション化も検討します。


※Pyでは独自のBGMが指定されたスキンも存在するため、Classicスキンなど宿BGMが「Definn」を指定している場合のみ効果があります。

CardWirth再現性向上2 [システムその他]

  • 拡張メニューの解説文をCardWirthのものに準拠
  • アルバムのキャラクター情報ダイアログでデザインの変更ができるようにした
  • 選択系ダイアログのボタンにツールチップを追加
  • ツールチップ追加にともなうバリアントに影響するスキンキーワードの追加
デバッグ/ユーティリティモード
  • メニューカードアニメーション中はF9を無効にした
  • デバッグモードにおいて、経験点に依らず最大15までのレベル調節を可能にした
5.1追加
  • ユーティリティモードのデバッガではバトルとパッケージの呼び出しは禁止する

Reboot由来のバグ修正/仕様変更

  • 5.0までのすべての仕様合わせ
  • カラーレイヤ処理におけるReboot5のCW1.50近似式を移植
  • 同行NPCが吸収モーションを持つカードを使用するとフリーズ
  • CardWirthエンジンからスキンを自動変換する時、GUI上のメッセージのキーワードがズレる(Reboot2)
5.1修正
  • カード名末尾に「.」を含む効果系カードを入手し、シナリオを終了するとエラー
  • 情報カード閲覧ダイアログで情報カードをENTERキーで表示しようとするとエラー
5.2修正
  • 同行キャストのカード使用中に発火したイベントでキャスト離脱コンテントが実行され、その後画面全体で使用中カード表示の消去が行われるとエラー
  • ゼロ除算でエラー
  • メイン画面の描画処理の改善(2倍描画設定でカラーセルを多重に設置した時などの顕著な負荷を削減/Reboot4)

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CardWirthPyLite
最終更新:2024年05月25日 10:28