AQL(エーキューエル、All-Japan Quiz League)は、全日本
クイズリーグ実行委員会およびJQA(国際クイズ連盟日本支部)が主催するクイズ大会。
概要
全国の
クイズサークルが参加し、リーグ戦形式で最強サークルを決定する大会。
埼玉県内で
2013年から開催されていた「コバトンカップ」をその源流とする。
「全国のクイズファンが、自らの手で、みんなで作る」リーグと銘打たれており、「各サークル(現在は一般の部のみ)がそれぞれ問題を持ち寄り、他チームの対戦時に出題する」というのが特徴。
高校生以下の「ジュニアの部」と大学・一般サークルの「一般の部」に分けられ、それぞれの地区リーグを勝ち上がった上位チームによって全国大会を行う。
全国大会の模様は、
クイズLIVEチャンネルにて配信される。
一部の地域では各県の教育委員会からの後援も受けている。
2019年度の全国大会は新型コロナウイルスの影響により、まる1年延期の上オンライン開催に(2020年度の全国大会よりも後に開催された)。
2020年度は全国大会と一部の地方リーグを、2021年度は大半の地方リーグをオンラインで開催した。
2022年度以降も一部の地方リーグはオンライン開催となっている。
チームレギュレーション
基本的には「5人以上が所属するクイズ団体」であること。その上で以下の条件がある。
一般団体
- 開催年度の前年度から活動経験があれば「正式加盟団体」となる。
- 活動期間1年未満の団体は「準加盟団体」とする。1回出場し、地域リーグ代表者の認可を得ると「正式加盟」となる。
ジュニア団体
- 高校生以下であること。
- 「正式登録団体」になるためには、学校関係者(顧問教諭等)が記入した「学校名を名乗ってAQL関連大会に参加する」ことを認めた学校同意書の提出が必要となる。任意団体は「準登録団体」。
公式ルール
クイズ形式「10by10by10mini」
- 2チーム対抗の早押しクイズ。40問限定。
- 各チーム1から5までの5つの番号に原則最大2人までを振り分ける。
- 各番号1ptずつ持ってスタート。正解すると正解者が担当する番号に+1pt。5つの番号のポイントの積が200pts以上に到達したチームの勝利。
- 誤答は1回目はその番号が1ptに戻る。2回目はその番号が1ptに戻り、かつ相手チームに誤答が出るまでその番号を担当する全員の解答権を剥奪。
- 複数番号の解答権が失われている場合でも、相手チームの誤答1回ですべて復活する。
- 解答権復活は1×がついた状態での復活となる。
- 全ての番号が解答権を失うと負け。
得点計算は以下の通りとする。
- 勝利チームが200pts以上に到達した場合は「勝利チームは200、敗戦チームはその時点での得点」。
- 全ての番号が解答権を失うことで負けとなった場合は「勝利チームは200、敗戦チームは1」。
- 限定問題数で決着しなかった場合はその時点での得点で勝敗を決定し、同点なら引き分け(トーナメントの場合は1○1×サドンデス)。
地域リーグ
8月から12月にかけて順次開催される。
基本的に9チームによる総当たり戦(「コバトンナイン方式」と称される)で、3つの部屋で3チームずつが同時進行でクイズを行う。
2チームが対戦し、残りの1チームが出題。これを各チームが出題するまで繰り返す。
一般の部は各サークルが自ら作成した問題を出題し、ジュニアの部は全国共通の問題セットを各チームに割り当てて使用する。
その後部屋割りを変更し、同じ形で計4回行う(問題も4回とも同じ内容のものを使用する)。
なお、参加団体が9チームではない場合は状況に応じてパターンが変更される(例:7チームの場合は1チームが3試合同時に出題を担当する)。
最終的な勝敗数で順位を決定(同点の場合は得失点差→総得点差→直接対決の成績)し、上位チームは全国大会本戦出場。
出場枠はリーグの参加団体数や前年度の戦績によって定められ毎回異なるが、優勝したチームは必ず本戦に出場できる。
所属団体の多い地域では「チャレンジリーグ」などの下位リーグが組織される場合もある。
2020年度より都合により各地方リーグに参加できない団体のための「全国共通オンライン予選」が開始(優勝チームはプレーオフからの参加となる)。2024年度より「オンラインリーグ」に昇格した。
セット |
対戦1 |
出題1 |
対戦2 |
出題2 |
対戦3 |
出題3 |
1 |
A-B |
C |
D-E |
F |
G-H |
I |
2 |
B-C |
A |
E-F |
D |
H-I |
G |
3 |
C-A |
B |
F-D |
E |
I-G |
H |
4 |
A-D |
G |
B-E |
H |
C-F |
I |
5 |
D-G |
A |
E-H |
B |
F-I |
C |
6 |
G-A |
D |
H-B |
E |
I-C |
F |
7 |
A-E |
I |
B-F |
G |
C-D |
H |
8 |
E-I |
A |
F-G |
B |
D-H |
C |
9 |
I-A |
E |
G-B |
F |
H-C |
D |
10 |
A-F |
H |
B-D |
I |
C-E |
G |
11 |
F-H |
A |
D-I |
B |
E-G |
C |
12 |
H-A |
F |
I-B |
D |
G-C |
E |
全国大会
年度末となる3月に開催。基本的に
abcと
連戦になるように日程が組まれる。
勝ち抜けた各サークルを複数の組に分け同様のリーグ戦を行った後、各組上位によるトーナメントで優勝を争う。
問題については
- リーグ戦では、一般の部の参加団体が地域リーグ用とは別に新たに作成した問題を一般の部・ジュニアの部ともに使用する。
- ジュニアの部で各校に用意される問題セットは、極力「その学校と同じ地域から出場する一般の部の団体」が作成したセットになるよう調整される。
- 決勝トーナメントでは、ジュニアの部では一般の部の参加団体有志が、一般の部ではクイズLIVEチャンネルが作成したものを使用する。
リーグ
- 北海道リーグ
- 東北リーグ
- 北関東リーグ(茨城・栃木・群馬)
- 埼玉リーグ
- 千葉リーグ
- 東京東部リーグ(東京都区部)
- 東京西部リーグ(多摩地区)
- 神奈川リーグ
- 甲信越・北陸リーグ
- 静岡リーグ
- 東海リーグ(愛知・岐阜・三重)
- 関西東部リーグ(滋賀・京都・奈良)
- 関西西部リーグ(主に大阪・兵庫・和歌山)
- 中国・四国リーグ
- 九州リーグ
- オンラインリーグ
大会結果
大会名 |
参加団体数・人数 |
全国大会会場 |
ジュニアの部優勝 |
一般の部優勝 |
AQL2017 |
110団体869名 |
国立オリンピック記念青少年総合センター |
旭丘(東海・46団体中) |
一橋大学クイズ研究会(東京西部・64団体中) |
AQL2018 |
147団体1284名 |
国立オリンピック記念青少年総合センター |
開成(東京東部・67団体中) |
東京大学クイズ研究会(東京東部・80団体中) |
AQL2019 |
214団体1736名 |
オンライン |
大阪星光学院(関西・100団体中) |
TQC東東京(東京東部・114団体中) |
AQL2020 |
198団体1861名 |
オンライン |
大阪星光学院(関西・88団体中) |
クイズサークル「椿」(関西・110団体中) |
AQL2021 |
253団体2397名 |
日経ホール |
東大寺学園(関西・124団体中) |
クイズサークル「椿」(関西・129団体中) |
AQL2022 |
271団体2572名 |
北とぴあ |
灘(関西西部・137団体中) |
Qurio(千葉・134団体中) |
AQL2023 |
289団体2797名 |
国立オリンピック記念青少年総合センター |
灘高(関西西部・138団体中) |
本郷チャージャーズ(東京東部・151団体中) |
AQL2024 |
325団体3315名 |
国立オリンピック記念青少年総合センター |
県立浦和(埼玉・153団体中) |
本郷チャージャーズ(東京東部・172団体中) |
- 公式サイト内AQLの歴史より引用
- 2022の準決勝・決勝はクイズLIVEチャンネルのスタジオで開催。
夏のセンバツAQL
第1回は2020年に「プレAQLオンライン」としてオンライン開催の試行イベントとして開催。
そのため一般の部も開催されている。
2021年の第2回からは各地域リーグの開幕前に開催されるジュニアの部限定・オンライン開催の大会として開催。
「プレイヤー部門」「問題作成部門(作問甲子園)」の2つがある。
プレイヤー部門は、実績により「トップ」「ミドル」「チャレンジ」の3リーグに分かれてリーグ戦を行う。
チャレンジリーグには1年生主体のセカンドチームも参加できる。
問題は「問題作成部門」の参加団体(「一般の部」の団体を含む)の問題を使用(トップリーグの参加校はすべて問題作成部門にも参加する)。
大会 |
開催年 |
参加団体数・人数 |
トップリーグ優勝 |
ミドルリーグ優勝 |
チャレンジリーグ優勝 |
作問甲子園優勝 |
第1回 |
2020年 |
37団体272名 |
西大和学園(奈良) |
開智(埼玉) |
栄光学園(神奈川) 浦和高1年(埼玉) |
- |
第2回 |
2021年 |
59団体473名 |
東大寺学園(奈良) |
高田(三重) |
旭丘高1年(愛知) |
東大寺学園(奈良) |
第3回 |
2022年 |
61団体514名 |
開成(東京) |
筑波大駒場(東京) |
旭丘高1年(愛知) |
栄光学園(神奈川) |
第4回 |
2023年 |
77団体599名 |
西大和学園(奈良) |
A:渋谷教育学園幕張(千葉) B:海城(東京) |
ミドルチャレンジ:東京学芸大附(東京) チャレンジ:横浜翠嵐B(神奈川) |
渋谷教育学園渋谷(東京) |
- 第1回は「ジュニアAクラス・Bクラス・Cクラス」の優勝校を表記する。参加団体数・人数はジュニアの部のみの人数。
関連項目
最終更新:2025年03月16日 08:19