03.Brotherfood
元々彼は
人の表情を読み取れるほどの洞察力を持っていたわけではない
数年前までは槍の名手で
エルナスのみならず
アイランド全体にその名が知られるほどの戦士であった
旭とはその時に出会ったのである
今は弟子を育てることに力を入れているが
実戦から離れてると言っても主人曰く
「腕は衰えていない」
らしい
一方
エイジと呼ばれた子は
見た目からして旭より3~4つほど下の少年で
主人の下で鍛冶の見習い兼弟子として働いている
主人は最初弟子のみで採用するつもりだったが
まだ鍛冶屋をはじめて間もないこともあって
彼に手伝ってもらっている
おかげで身体と同時に鍛冶の知識も鍛えられ
今では主人がいない店を任せれるほどの腕前である
「エイジ君、ご馳走様。・・・では僕はこの辺で・・」
お茶を飲みほし
旭が去ろうとしたとき主人が声を掛ける
「あっ・・・旭!」
旭が後ろを振り返り主人が少し考えながら答える
「そんなにロヘンを直したいのか?それならオレの友人を紹介してあげるよ」
「友・・・ですか?」
「ああ・・・オレより鍛冶歴も長いし腕も立つ。
それに鍛冶だけじゃなくいろんな分野にも精通しているヤツだ。
どうする?」
「・・・・是非お願いします」
旭が主人に頭を下げる
「わかった、んじゃちょっと紹介状を書いてやるから待っててな」
最終更新:2009年09月08日 22:54