03.Brotherfood
リサが紹介状を書こうと筆をとった矢先
店の奥からエイジの声がした
「リサさん~」
「ん?なんだいエイジ君?」
「あの~・・次のお客様がいらっしゃいましたけど・・・」
「そうか、わかった!・・・・ワルイ旭、明日でいいかい?」
「明日ですか?」
また旭が顔をしかめる
リサがため息をつきながら言う
「オマエ・・どうせ休息もしないでエルナスに来たんだろ?
急ぐ気持ちはわかるが、このままいったら体壊れるぞ。
今日はゆっくり休んで明日の朝にここへ寄っても遅くないだろ?」
「わかりました・・・では明日に・・・」
旭はリサに頭を下げ鍛冶屋を後にした
その日の夜
さくらとチャトは朝から夕方まで雪遊びをしていたせいか
2人とも死んだように眠っている
なんだかんだといって
久々の休息を楽しんだようである
旭はベットの上で
壁に立てかけてあるロヘンを眺めている
窓から月が覗き
光り輝くロヘン
旭は大きく息を吐き天井を見上げ
目を瞑りながら呟いた
「・・・・兄さん」
旭の意識が薄らいでいく
最終更新:2009年09月08日 22:55