04.古傷


ある程度の数を減らし若干の余裕がでてきた
旭はシャクラーの攻撃を捌きながら
さくらに向かい叫ぶ
「さくらー!」
「はい!!!」
「今のうちに2人ともアクアリウムに!!!」
「でも・・」
「いけぇぇぇ!!!!!!」
叫びとも取れる旭の声に
さくらは返す声もなくチャトと一緒に
アクアリウムへと全力で走る
横目で確認した旭は
向かってきたシャクラーを蹴り飛ばし
その反動でさくらの後を追う


アクアリウムに逃げ込もうとするさくらとチャトに
群れの中から一匹のシャクラーが
逃げようとする2匹を見つけ向かってきた
「シャー!!!!」
大きな口を開け襲い掛かる
さくらもチャトも気配に気づいたのか
うまく攻撃を避けた
シャクラーも一撃を避けただけで諦めるわけでもなく
執拗にさくらとチャトに猛追する
「チャト!!モット早く泳いで!!!」
「これ以上はムリニャ!!!!」

必死で逃げてアクアリウムの門まで着いた
小柄な2匹の力で門を開けようと必死で押すが
なかなか開かない
「何で開かないの!!!!誰か!!!」
さくらが前足でドンドン叩く
チャトもさくらを見て一緒に叩くが
門の向こう側から返事すらない

最終更新:2009年12月05日 00:26