オリヴィニスへの手紙 - ラガドーン・タバーン

親愛なるオリヴィニス姐さん

　御無沙汰しております。この手紙が届く頃には、既にシャルローネ嬢がそちらに到着していることでしょう。既に彼女から話を聞いていると思うので子細は省きますが、先日、我々の前に「BB旅団を壊滅させたのは、オリヴィニスとハリーの息子だ」と主張する者が現れました。
　正直、この者が何を言っているのか、未だ私には理解が出来ません。あるいは、頭では理解しようと思っても、心が拒否しているのかもしれません。この者の言うことが真実か否かを判断出来る材料もなければ、そもそも、この者が言うところの「息子」とは誰を指しているのかも分かりません。
　私は今でも姐さんに感謝しています。尊敬もしています。そしてこれからも、私にとっての目標であり続けてほしいです。だからこそ、真実が知りたいのです。姐さんとハリーとの間の真実を。私と彼が出会う前、もしくは別れた後に、何があったのかを。出来ることならば、問いただすべきは姐さんではなく、ハリーです。しかし、もはや彼に問いかける術はありません。ならばせめて、「姐さんの中の真実」を私に語っては下さいませんか？

追伸
　シャルローネ嬢をどうなさるかについては、本人の意志を尊重して頂きたいです。ただ、後継者として育てるのであれば、こちらの環境はあまり望ましくないかもしれません。