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ヘタレ一名入店でーす




魔法の森を走る軍人一名。
彼、イタリアは今現在、木の幹の傍で休んでいた。
休みつつ、さっき起きた事をまた思い出す。
安心しきっていた所を襲撃され、一人の女の子の命が消えた。
何も出来ず、自分は逃げて来た。

何一つ良い事も無く、むしろ最悪としか言えない。

(何やってるんだよ……こんなんじゃ……)

イタリアは女の子を守れず死なせてしまった事に深く気を落としていた。
あの状況で守るなんて無理だとは思っているが、それでも気は重い。
自分がもう少し遠くにいってれば射程の範囲外だったかもしれない。
少女の位置と自分の位置が違えば、起きてた事も違ったかもしれない。
だが全てが手遅れとなった今、結果論を考えても仕方の無いことだった。
イタリアはこれからどうしようと、下を向きながら歩きつつ考える。

(渚ちゃん……あっちで僕の事、恨んでるかなぁ……恨んでるよね……。
 あぁぁ……何で、何でこんなことに………)

軍人としては情けないの一言に尽きない発言。
だがイタリアの心情はボロボロで、触れれば崩れるぐらい今は脆い。
襲撃された恐怖と、死なせた後悔、色々なことが重なって考えられない。
これからどうするかなんて、イタリアは考えれなかった。
こうやってのんびりしてる間にも、さっきの奴が追いつくかもしれない。
取り敢えず隠れ場所を探すべきかな、とイタリアはふらふらとしつつもそう答えを出す。
森の中なら、草叢は幾らでもある為に隠れ場所となれば無数に存在する。
その無数の中から良い場所を選ぶ、それを今はする事にした。

イタリアの進む先には、森の抜け口―――。
その先に道は無い。そこには海が広がっている。
気付かずイタリアは進み続ける。
行き止まりで隠れられない、場所へと………。

そんなイタリアの背後から、確かにつけて来てる者がいた。
渚を殺害し者、!?がイタリアを追って、イタリアを殺しに来ていた。
道中にあった渚のデイパックを回収し、手に持つ銃――トンプソンM1A1改。
レーザービームで標準を合わせれるこの銃――弾数は50から数弾減っている。
マガジンは5つ、つまり300発がこの銃とセットで支給されているのだ。
完全なアタリを引いたからこそ、順調に殺し合いを進めれているといっても過言ではない。

!?が近付いてきてること、イタリアは知らずに海が広がる方へと足を進めていった。



               ◆◇



場所は変わって、ここ霧雨魔法店。
ここに、二人の男女が存在していた。
出会ったばかりだが、今は協力体制で行動をしている。
二人、鏡音リンと森近霖之助は支給品を調べていた。
これは霖之助の提案で、事前に効果を把握しておこうということ。
何も知らないまま使用なんて活用出来ない。
事前の準備こそが大事なのであるということだ。
霖之助の提案通りに二人は自分の支給品を調べていた。

「だらしねぇという戒めの心………
 歪みねぇという賛美の心…………
 仕方ないという許容の心…………
 ………ふむ、良い言葉だね。ただ、役には立たないね。」

霖之助はナイフの他にそんなものが支給されていた。
妖精哲学の三信、森の妖精達の哲学の教えである。
それはまさに霖之助が呟いた通り、殺し合いで役には立たない。
ただの紙にその三文が書かれているだけというものだ。
活用の術、無し。完璧にハズレである。

「こっちは、カエルのポシェットと上海人形っていう人形。
 武器は霖之助のこのナイフだけみたい。」

結果は、霖之助のナイフ以外はほとんどハズレだった。
戦闘には役立たないものが揃っている、何とも悲しい結果。
………だが、霖之助は人形に近付いてこう行った。

「これは……アリスのものだった筈……。彼女が操作してた人形……。
 ふむ………動く様子は無いし、ただの人形みたいだ。」
「そっかー……って、ええっ?!人形は動かないのが普通でしょ!?」

霖之助から発せられた言葉からそういう解釈をしたリン。
本当なら動く筈なのだが、といった感じで言ったように聞こえたのだ。
人形が動くなんて、怖い話によくある事ではあるが………。

「そう、動かないのが普通だ。いや、僕の世界では人形を巧みに扱う者がいてね。
 たまに魔理沙と一緒に僕の店にくるんだが……余計な話だったね、すまない。」

勝手に話が展開して謝る霖之助に、リンは笑いながら凄いんだねと一言。
常識に囚われてはいけない世界なので凄いのも当然ではあるような気もするが……。
そうして、二人は支給品のチェックを終えた。

「さて、これから僕はこの首輪の解析でもしながら会場内を歩くつもりだ。
 リン、君はどうするつもりだい?確か、探す人がいるんだろう?」

霖之助はリンにこれからどうするか訊いた。
リンの探す人――ミク達の事については先程リンが話しておいたところだ。
リンは霖之助の問いに対し少し考えてから口を開いた。

「そうだけど……取り敢えず霖之助についていっていいかな?
 一人で回るのはさすがに危険だし、ちょっと我儘なお願いだけど……」
「構わないよ。むしろ、そうしてほしい。二人なら交渉もしやすくなるしね。」

こうして、霖之助とリンは再度、同行の誓いを果たした。
霧雨魔法店から出て、さてどの方角へ進むのか―――。



【A-6 - 霧雨魔法店周辺】鏡音リン@VOCALOID
【状態】健康
【服装】私服
【装備】なし
【道具】基本支給品 べろちょろ@THE IDOLM@STER 上海人形@東方project
【思考】基本思考:ミク姉達を保護する。殺し合いはしない。
1、ミク姉達、大丈夫かなぁ………?
2、霖之助と行動を共にしつつミク姉達を探す。
※霖之助と情報交換をしました。


【A-6 - 霧雨魔法店周辺】森近霖之助@東方project
【状態】健康
【服装】霖之助の服
【装備】咲夜のナイフ@東方project
【道具】基本支給品 妖精哲学の三信@ガチムチパンツレスリング
【思考】基本思考:首輪の解析をしつつ会場内を探索。
1、支給品とやらを調べる。
2、しばらくは霧雨魔法店に身を隠す。
3、リンと暫く行動を共にする。
※リンと情報交換をしました。


※【妖精哲学の三信@ガチムチパンツレスリング】

だらしねぇという 戒めの心
歪みねぇという  賛美の心
仕方ないという  許容の心
      それが大切だね。


※【べろちょろ@THE IDOLM@STER】

高槻やよいが普段身につけているカエルのポシェット。
自身の誕生日に春香にプレゼントで貰ったものである。


※【上海人形@東方project】

アリス・マーガトロイドが愛用している人形。操り主がいないと普通の人形。



               ◆◇



「うーん、海の風が気持ちいいな~」

イタリアは気分転換に夜の海の風にあたっていた。
手を広げて、深呼吸して、嫌な事を忘れようとしていた。
だいぶ高い崖が前に広がっているので少し崖から離れた所でそれをしている。
数分、風にあたってからイタリアをよし、と言って移動する。
お腹でも空いたから、何か食べようと思った。
自分の鞄の中身を見て、パンを取りだす。
本当ならパスタがいいが我慢して、海を見つつ食事する。
隠れ場所を探していたのに、いつの間にかこんな事をしている。
危機感の無い彼が、突然の事に対処出来る筈は無い。

カカカカッ………いや、タタタタッと音がそこに鳴り響いた。

何事かと、イタリアは後ろを振り向くとそこにはいた。

「こんばんは。どうですか、海の風にあたっている気分は?」

少女、古河渚を殺したであろう人物―――!?。
イタリアからは!?の名前も外見も知らない。
だが、恐らくあの時襲ったのはこの人だろうと予想はついた。
そこまで頭が辿り着くと、イタリアは怒りよりもヘタレ成分が表へと出る。

「う、ううううわぁぁぁ!!お、お願いします!せめて命だけはぁぁぁ!!」

土下座をしつつ、イタリアは泣いて頼み込んだ。
その様子を見て!?は少しニヤッとしながら言葉を発する。


「無理。」


タタタタッ、銃弾が飛び交う。
貫かれる感覚に襲われ、イタリアは身体が重くなる気分にかられる。
何が起きてた、殺し合いが起きてた。それから逃げ続けた。
その結果、全く逃げる事が出来ずに追いつかれて今の状況。
ドイツにも日本にも連絡する手段は無くて、助けは不可能。
逃げるにも前は海――逃げ道は一つだがそこに奴はいる。

完全にイタリアは、詰んでいた。

「ヘタレの最期としては、相応しいか」

そう言って、!?はその場から去ろうとする。
イタリアは何も出来ずに、このまま終わろうとしている。
このままでいいのか?いや、せめて何かやりたかった。
パスタも食べたい、ドイツにも日本にも会いたい。
でも出来ない。それが出来ないなら、何をすればいいのか?
身体が思うように動かない中、イタリアは気合でデイパックに手を入れる。
中で何かを掴んだ。それが何かは知らないが最後の悪あがきはこれで決定した。
イタリアは力を振り絞って、ソレを取り出して―――――。


「僕は……ヘタレなんかで……終わらせない!!!僕だって……やってやる……!!」


投げつけたソレは、飛距離こそ全然だが!?に向かって飛んでいく。
その声に何事かと思った!?は、その飛んでくるものがかわせなかった。
やたらと四角い其れは―――TNT爆弾(Minecraft)。
!?は先程の襲撃の際にデイパックにも銃弾を当てていた。
その時にTNT爆弾に当たり、結果としては爆弾は作動してしまった。
偶然にもイタリアはそれを手に取って、前の人物へと投げつけたのだ。
TNT爆弾は作動してから、数秒――イタリアが投げて!?の目の前へ来た時。
その時に、TNT爆弾の爆破時間と重なって――避ける事は不可能な攻撃となる。
爆破位置は!?のすぐ傍――即死の範囲。何も言う事も出来ずに―――爆弾は待ってくれない。


ショボイ爆発音が聞こえた後――その地の周囲に穴が空いた。
吹っ飛んだ!?の姿は、地面についた瞬間に消滅した。
最期に何を想ったか、何もかもが不明のまま!?は殺し合いから退場した。
そしてTNT爆弾は便利な事に、デイパックの支給品には被害を及ばさないものだった。
!?の持っていたもの全ては、爆心地に放置された。

………そして、爆破を起こしたイタリアも被害に遭ってない訳じゃなかった。

イタリアも爆破の範囲内にいた。即死の範囲ではなかった。
………だが、事前のダメージによってイタリアは爆破のダメージに耐えれなかった。
!?に遅れて、空中へと投げ出されるイタリアは目をつむって―――。


(パスタ……食べたかったなぁ……)


地面についた瞬間、イタリアの姿も消滅した。
!?と同様にイタリアも殺し合いの幕から退場した瞬間だった。
最期までパスタを想うその愛によって、あの世には御馳走が待ってるかもしれない。


【!?@ゲーム実況・ゲームプレイ 死亡確認】
【イタリア@ヘタリア Hetalia Axis Powers 死亡確認】


※イタリア・!?・渚のデイパックはA-5の爆心地に放置されています。


※【トンプソンM1A1改@現実】

トンプソンM1A1を銃器カスタムセットで改造したトンプソン。
フォアグリップとレーザーサイトをつけて持ちやすさ、取り回し、狙いの付けやすさを上昇させた。
銃自体の性能は変わっていないため連射速度や威力は変化しない。
フォアグリップとは引き金を持つ手側ではない手で銃を支えるとき握るグリップのこと、万力で止めてある。
レーザーサイトとは、レーザービームを発射して対象に当てることで狙いをつける照準器。
レーザーがあたったところに必中するとは限らない。
レーザーがあたった所は光るため、対象に気づかれる危険性もある。


sm067:遭遇率100%でいきましょう 投下順 sm069:[[]]
sm002:H,A,P,ヘタリアはヘタレなのか? イタリア 死亡
sm002:H,A,P,ヘタリアはヘタレなのか? !? 死亡
sm006:殺し合いにも動じず ※動けないだけです 鏡音リン sm000:[[]]
sm006:殺し合いにも動じず ※動けないだけです 森近霖之助 sm000:[[]]


最終更新:2011年10月22日 12:38