With no malice
早速ですが一つ、あの会場の光景を見て一般人はどう思う?
一般人である者には簡単。そのまま思ったことを話せばそれが正解となる。
そうではない者としては難題。特に狂った精神の持ち主には。
だがこれは簡単な問題。一般人だろうが何だろうが思う内容は別々。
悲鳴を上げたくなったり、人を簡単に殺した事への怒りであったり、
これから起こる殺し合いに興味を持ってノリノリであったり……。
どうしようと絶望に陥っていたり、放心状態だったり。
一般人にとって衝撃の強過ぎる光景の為に気持ちはバラバラとなる。
実際、殺し合いに反対して行動する者もいれば殺し合いに乗ってる者もいる。
その理由が許せないからや愛人の為に人殺しをするといったもの。
一般人が思うバトルロワイアル開催会場への気持ちの正解は実は無い。
ならば、一般人ではない者はどう思ってしまうのだろうか?
例えば妖怪なら、人を襲うという行為をしてるなら普通にそれをするだけ。
今まで通り、ただ相手が攻撃してくる事が少し多いだけ。
行動範囲が限られてるだけ、人数が限られてるだけ。
つまりは殺し合いに乗る。反対に乗らずに行動する人外もいる。
そう、ほぼ一般人と同じでただ少し殺し合いに乗るパターンの可能性が高いだけだ。
なら何故難題といえるか?それは自分の考えが一般人と一緒ではないと思ってるから。
一般人視点で考えるから答えが出せない。実際の答えは自分の考えと同じなのに。
殺し合いは、一般人も人外もあまり関係無いのだ。
乗るなら乗る、乗らないなら乗らないだけの話。
平等から始まり気持ちは別々となって時が進んでいく。
差なんてない世界でも、それでも外見という差で判断してしまう。
例えば小学生がいたとする。その小学生は実は殺し合いに乗っている。
果たして、外見を見ただけで先ず殺し合いをすると確実に分かるだろうか?
答えはNo。その小学生の情報はその外見しか入手出来ていない。
外見のみの情報からでは大体"おそらく乗っていないだろう"という見方をする。
あんな小さな子が殺し合いをする筈が無いと思うのも無理は無い。
だが殺し合いは平等で差の無い始まり。
身長という差があろうが殺し合いに乗る乗らないは不明だ。
小学生のような小さな子では乗らないと判断してしまうのは何故か?
その外見に不思議な魔法がかけられているとでもいうのだろうか?
殺し合いに乗らないと思わせられる原因とは何?
小学生だから人生経験が少ないだとか、殺し合いするなんて分かってないだとか。
そんな理由、つまらないし違っている。
幾らどんな外見だろうが、何を隠し持っているかは分からない。
小学生だろうが大人だろうがここでは同じ扱いなのだ。
小さな子に油断してしまうのはその者の不注意、その程度でしかない。
そんな外見だけでの判断をしてしまう者の運命など見えている。
その運命とはどんなものか、今まさにそんな者がいた。
偶然か、近くには小さな外見を持つ者がいる。
小さな子が殺し合いに乗ってるか否かなど不明。
だがどうしても外見の魔法にやられてしまう。
そして出会いが訪れる。それは幸福か不幸か、どちらになるか。
出会いの場は波の音が下から聞こえる、そんな場所だった。
「あ、なあそこのチビッ娘ー」
仕掛けたのは男から。
彼は岡崎朋也。恋人を持つ男。つまりリア充……?
前方を歩く小さな人影に声をかけたのだ。
勿論、街中で見たならそんな事する筈が無い。
だがここは殺し合い。危険過ぎる場所で野放しには出来なかった。
岡崎は乗るつもりなどなかった。殺し合いなんてバカバカしいと思っている。
名簿も確認し、ここに渚はおらず春原とその妹、生徒会長の智代、風子がいると知る。
全員失いたくはないが殺し合いの乗ってまで安全にさせる気はなかった。
取り敢えず適当に行動して、流れのままに行動するというのが岡崎の方針だった。
だから出会った小さな存在に声を掛けたのは岡崎の気分みたいなもの。
ただ殺し合いの中は危険だから一緒にいてやって安全な所に置いてあげようという気分。
知る中で同じぐらい小さな子はいる。名簿のあった名前なら春原の妹、芽衣と風子。
外見からして先ず髪は長い。芽衣は横に結んでいる為に候補から外れる。
髪の色は水色。風子の髪の色は水色なんかではなくもっと一般的な色なので違うと言える。
つまりあれはまったく知らない子。それでも参加者なので保護はしてやりたいとは思った。
不安なのかもしれない。家が無くて困ってる、もっといけば泣きそうかもしれない。
「あ………」
チビッ娘はこちらに気付いて足を一歩引いてそこから動かなくなった。
直ぐに逃げ出されると岡崎は思っていたが、小さな子は逃げなかった。
こちらをジッと見つめている。警戒してる様子だった。
岡崎は予想の範囲内だったので特に困る事も無くまた発言する。
「困ってるんだろ?少し手伝ってあげようか?」
こう言いながら岡崎は自分は変わったなと思っていた。
渚の演劇部を立ち上げる為の手伝いで自分はここまでお人良しとなった。
困ってる子を助けてあげる、そんな不良へとなったのだ。
目の前の子は警戒しつつも口を開いてきた。
「………本当、ですか?」
疑惑、初対面の男に言われても怪しいだけなのは分かっている。
ただこれは本心。冗談でも何でも無い言葉だ。
間隔も無く岡崎は簡単な返事をした。
「ああ」
その返答を聞くや、その子はこちらへ近付いてくる。
つまり信用。完全とは言えないが取り敢えず第一歩の信用段階。
岡崎は動かずジッと小さな存在を見つめ、待っていた。
そして小さな子は岡崎の傍へと来ると口を開いた。
「貴方が知ってる事、教えてください。ここであった事とかを……」
岡崎は正直驚いた。こんな小さな子がこんな状況でこんな質問をすることを。
勿論拒否する意味は無く、岡崎は了承して口を開いた。
「いいよ。先ず俺は岡崎朋也だ。出会ったのは君が始めて。
知人は4名、ここにいるが……それぞれの性格とか外見までは必要か?」
「はい、できれば」
岡崎はそれから、知人4名の性格や外見を伝えた。
全てを伝えると礼を言われる。そして、向こうからの情報が開かれる。
その小さな存在の名前は、永塚紗季。クラス委員長をやっている。
正直、雰囲気で何となくそんな気はした。それにしてもしっかりしている。
紗季の知人の事も教えられた。性格や外見はまとめて短く説明してくれた。
「………そして私達の大事なチームメイトの一人は………死んでしまいました。
さっきの暗い場所で、目の前で………」
テキパキと説明していた紗季の表情が暗くなったのが分かった。
拳を握り、震わせている事からも怒りが強いのは感じ取れた。
そして懇願した。まるであの時のライバルがコーチに頼み込んだ時のように。
「もうこれ以上……失いたくないんです……皆がいないと、私は何も出来ません……。
委員長としても、友達としても、私は皆を助けたいんです!お願いします……!
私を……私達を……助けてください……!」
頭を下げて、紗季は岡崎にそう頼み込んだ。
岡崎はその気持ちの強さに、断る筈も無く―――。
「わかった。俺が出来る事なんてたかがしれてるけど協力させてもらうよ。」
「………ありがとうございます!」
また頭を下げて、お礼を言われる。
岡崎は紗季を撫でると、立ち上がって少し前へと進む。
その視線の先には綺麗に映る月がある。
「じゃあ行くか。絶対に皆、見つけて帰ろうな?」
岡崎はそう言って、振り返る。
「本当に………"ありがとうございました"……!」
紗季のその声が聞こえる。
それと共に、岡崎は背中に何かの力を感じた。
力が後ろへとかかり、更に前へと体は向かっていく。
後ろを向いても紗季の姿は"見えなかった"。
―――見えたのは、ただ向こうに見える綺麗な月。
そして、このまま自分の体が向かう先には―――。
◆◇
「協力してくれるって言ったから、悪くは思っていない筈ね……。」
紗季は、起こした行為に罪悪感を微塵にも感じていない訳ではない。
相手がそう言ったからこれは別に良い。そんな無理矢理な考えで精神を保たせていた。
岡崎へと語ったのは本心、本当に皆を失いたくない。
実際にはそれは手遅れとなった。だから、もう出来るのは一つしかない。
どんな状況でも的確に判断を下すシューティングガードとしての判断。
殺し合いというフィールドで彼女が取った行動はこれだ。
人殺しを犯してでも戻したかった。愛莉を復帰させて女バスの崩壊を死守することを。
紗季にとっては女バスの皆とコーチの昴以外は赤の他人だ。
赤の他人が協力してくれるなら、殺されてくれると考えた。
愛莉が目の前で死亡した事実を無残にも受け取ってしまって紗季はもうそうするしかなかった。
最悪、自分が生き残って女バスの再構築を願って現世へと帰る。
限られた選択、皆と共に脱出か優勝して願い事を叶えてもらうか。
そのどちらとも実現の為には他人の殺害がキーとなってくる。
そしてもう一つのキーとなるのは支給品。
幸運な事にも岡崎は支給品を置いたまま奈落へと落ちていった。
自分の支給品に武器は無いことは無かった。
ただそれは少し攻撃力に欠けていた。それにあまり好きではない物だった。
断ち切り鋏。図工を思い出させる。苦手な図工は今は関係無いが……。
もう一つは武器ではなかった。誰かの手作り弁当がそこには入っていた。
人殺しを犯すに当たってあまりにも寂しいラインナップ。
銃器が扱える訳ではないし、重すぎる物は扱いにくい。
何か扱いやすい刃物か何かを紗季は求めていた。
岡崎のデイパックを回収して、中身を確かめる。
ミラクるん変身セットとかいう物が一つ。
これは困った時の着替えとして、使える気がした。
もう一つはバット。持ってみると扱えなくはない重量だった。
殺害するには何度か殴りつけないと無理そうだが、まあ良しといったところ。
結局中にはお望みの武器などは無かった。
少し残念にも想いつつ、紗季は協力してくれた岡崎に三度目のお礼をする。
もうこの世にいない彼に礼をすると、紗季は別の場所へと向かい始めた。
全ては女バスの皆の為に、手を汚してまでも戻したいものの為に。
彼女は戦い続ける。小学生は戦い続ける。
【岡崎朋也@CLANNAD 死亡】
【F-2 海辺の崖・一日目/深夜】
【永塚紗季@ロウきゅーぶ!】
【状態】健康
【服装】慧心学園初等部女子制服
【装備】断ち切り鋏@コープスパーティーBCRF
【道具】基本支給品×2 福路の手作り弁当@咲 -Saki- ミラクるん変身セット@ゆるゆり 悟史のバット@ひぐらしのなく頃に
【思考】基本思考:女バスの皆と脱出、若しくは再構築の為に優勝する為に人を殺す。
1、扱いやすい刃物が欲しい。
※岡崎の知人についての性格や外見について知りました。
※【断ち切り鋏@コープスパーティーBCRF】
犯人の凶器。舌をきりとるといえばこれじゃね?
サッちゃん………迎えに来てくれたのぉ………?
この鋏は呪いが含まれてる可能性がある為、触れる者の
気が小さければ狂気に陥るであろう。
※【福路の手作り弁当@咲 -Saki-】
風越女子麻雀部部長の福路美穂子が作った弁当。
基本的な弁当の食材が入っており、味も良し。
タコスを奪われて泣き出した優希に出したこの弁当。
確認できるのは、タコウィンナーが入ってるということ。
※【ミラクるん変身セット@ゆるゆり】
あの人気なミラクるんに変身できるっ!
勿論衣装と杖が入ってるだけですよ?
吉川ちなつが着ればどれだけ本家と『外見だけ』似ているか……。
※【悟史のバット@ひぐらしのなく頃に】
悟史の魂を受け継ぐぜ!!このバットにな!!
目指せ甲子園!精神力UP効果もあったりする。
最終更新:2012年01月14日 08:57