催眠標準テキスト@Wiki
どこまでが催眠か
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匿名ユーザー
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催眠には,ショー催眠や催眠療法があります.そして,それを応用して,ビジネスや恋愛にも使うこともできるかもしれません.しかし,ビジネスや恋愛に使う催眠は,ショー催眠や催眠療法とは違い,どこまでが催眠なのかという境界線が曖昧です.
例えば,やり手の営業マンがいるとします.彼は,素晴らしい話術で次々に商談を成功させていきます.彼は,特別に営業の勉強をしたり,訓練をしたわけではありません.先輩の仕事を見よう見まねでやってきた結果です.もちろん,彼は催眠なんかしりません.そんな彼は,催眠を使っているでしょうか?
他にも,ナンパの名人がいるとします.彼は,週末になると街に出かけ,気になる女性に片っ端から声をかけていきます.もちろん,断られることもありますが,何時間かナンパし続けていると,必ず成功し,飲みに行ったりカラオケに行ったりします.とにかく,しゃべりが上手くて面白いから,女性もついつい気を許してしまうようです.調子のいいときは,そのままナンパした女性とホテルまで行ってしまうと言います.彼も催眠は全く知りません.心理学すらしりません.彼は,催眠や心理がくのテクニックをつかっているのでしょうか?
凄腕の営業マンやナンパの名人は,催眠を使っているようなものだ,というような話を聞くことがあります.確かに,彼らはまるで催眠術を使ったのごとく,人を動かしてしまいます.しかし,よくよく考えてみると,彼らがやっていることが催眠かどうかはわかりません.例えば,ナンパ名人が名人たるゆえんは,その話術よりも,ナンパを無視されようが気を落とさずに,すぐに次のターゲットに声をかけて,一時間に十数人もナンパする所にあるのかもしれません.最低限の話が出来る人ならば,百人に声をかければ,一人くらいはナンパも成功するのではないでしょうか.つまり,ナンパ名人は催眠なんて使っていないのです.
催眠はコミュニケーションに応用することが出来るとは思います.しかし,コミュニケーションが上手い人が催眠を使っているとは限りません.また,ただ単にコミュニケーションが上手い人を,催眠術師だと決めつけるのは早計です.催眠とは,催眠を使おうと意図して行ったプロセスと結果であって,決して結果だけでは判断できないのです.