種族とスマブラキャラたち 〜 全ての過去と未来 〜第二十五章

― 第二十五章 ― 任務から戻ってきたカー坊は、ある情報をじっと見つめていた。 カー坊「…で、この場所は危険だと…言う事ですね?」 ある街の巨木のデータを見て、それでマリは苦笑する。 マリ「ええ。…何も起こらなければいいのですが…。」 それでマリは魔術で移動する。時計を確認して、不安を覚えたのだ。 カー坊「本当に、何事も無ければいいのだが…な。」 その不安だけが、カー坊に重くのしかかるようだった。 その巨木があるその町は商店街などがにぎやかで、巨木そのものはしんみりとしている…のではあるのだが、遠くから来た住民たちはその巨木を使って遊んでいるのだ。 ルイ「悪ぃな〜、マジで時間が。ファルっちも絶対待っているだろうし…。」 そう、その時期は冬。寒さで凍えるかのような寒さを感じながら、ルイはひたすらにあの巨木のある場所まで走っていた。そして、ようやく到着すると、見慣れた人物がいた。 ルイ「…サムライか。」 サムライ「…悪かったな、俺がいて。」 ルイ「いや、別にいいさ。」 ファルコン「…遅い、ルイ。」 ルイ「のわっ!木に登って話しかけるな!」 その木はまだ少年たちもいない。まさにルイたちだけである。 マリ「ルイ、それで昨日の事、覚えているか?」 ルイ「ああ。撮影とかでわかったが、危険性は高いけど…切れない。」 ファルコン「…だろうな。」※ネタ的にKanonみたいな感じ。 暴れているような突風が吹きつける。そして、 ルイ「!」マリ「な!」 ただ、落下する現場を目撃する事になる。 ドサッ※落ちた音。 マリ「…ルイ!俺はすぐ警察へ行くから、彼を!」 ルイ「う、うん!」サムライ「…。」※あとKanosoじゃないぞ。ネタは。 応急手当を何とか手早く済ませると、救急車のところまで歩こうかとルイは思ったが、状況を考えて諦めたのだ。赤く染まった雪。そして、木に残った、積もっている雪。 ルイ「…サムライ!ガイアへ報告に…」 ファルコン(重傷)「…ルイ…。」 ルイ「…何も言うな、何も!」※ここで涙を流しだすルイ。 サムライ「…。」 ファルコン(重傷)「…泣くな…。」 ルイ「わかってる…けど…。これは…俺のミスだよ…絶対…。」 既にルイは涙を流していた。それは、責任なのかも、ルイはわからない。 ファルケン「…うわぁ、すぐ通達しに行きますけど、ルイさんは?」 ルイ「ファルっちと…此処で警察官たちが来るまで耐え抜く。」 ファルケン「何気に耐久しないでください。」※それはツッコミか?byカー坊 サムライ「お前この状況を見てその発言か!」 ファルケン「…すまん。…アパッチ改に頼んだから、後は頼めるか?」 ルイ「…勿論だ。」 ファルケンが飛び立つと同時に、アパッチ改が通信を開いている。 アパッチ改「…いた!」 ルイ「…頑張れ…!」 コマンチ改「お前は通信をしていろ!テレビで報道だ!」 ルイ「……。」 そして、救急隊員たちが到着し、あとは彼らに任せる事にしたのだ。ルイはふと、血の付いた雪に視線を向けた。サムライは救急車と一緒に病院へ向かう事を選択したのだ。 ルイ「…何で…。」 マリ「…銃、結局借りたままだ…。っと、ガイアの元へ急ごう。」 そのF-ZERO某所。ガイアはただ空を見つめていた。その空は、鳥は飛んでいる空だが、何かガイア自身も、不安だけが過ぎっていた。 マリ「…ガイア!ガイア・セントレア=サイドワインダー!」 ガイア「…こんにちは、マリ・トランスバールさん。」 マリ「…悪い報告ばかり聞いているけど、大丈夫か?」 ガイア「…悪い報告も、良い報告も聞いておりますよ。」 マリ「例の如く悪い情報で、特に悪い情報だ。」 ガイア「…何か、ありましたね…?ルイさんの様子を見て、大抵はわかりました。」 マリはルイの様子を軽く見て、ルイの現状況を確認したのだ。ルイはとても話せる状況ではないと、そう思える程…そして、ルイは涙を流しているのもあって、マリはルイに言わせないように、という思いを、ガイアに悟らせないように語る。 マリ「あの巨木を覚えているか?あれで事故があった。」 ガイア「あの街の巨木は…ご神木とするつもりだったようです。それで事故を?」 マリ「…ああ、そうだ。ルイの状況から、大体はわかるだろう。サムライは今、彼の状況を確認しに病院へ行っている。ファルケンも何処か通達しに行った。」 ルイ「…。」 マリ「アパッチ改、コマンチ改は現場報告などで追われている。」 そこまで言うと、ガイアはその視線をルイへ向けた。 ガイア「…強くなりなさい。事故とはいえ、まだ生きているのでしょう?」 ルイ「…そう、だよ…。」 ガイア「…そういう悲しみを乗り越えなさい。」 太陽のような、そんな笑みを見たルイは、その涙を手でぬぐう。 ルイ「…そうだよな。あいつが見たら、きっと言われるよな。『泣くな』って…。」 ガイア「…心の傷を広げるようで悪いのですが…。」 マリ「…。」 一瞬その空気が緊迫感に包まれる。そして、その緊迫感を打ち破ったのはガイアだ。 ガイア「…レーサーですね、まずは。」 マリ「…そうだよ。」 ルイ「…。」※ようやく立ち直る。遅すぎるような復活(笑)! ガイア「…まさか…。」 マリ「その、まさかだよ…。」 ルイ「誰だと思う…?」 そのルイの発言は多少弱々しく感じたマリだが、多少は立ち直ったと思ったのだ。そして、ガイアは、ただ沈黙しているようにも見える。その重い口を開いたのは、かなり経過してからである。 ガイア「…本当に、ファルコンさんですか?」 マリ「………。」※完全に黙る。 ルイ「そうだけど…。」 ガイア「…そうですか、彼が…。」 マリ「一応種族も行動を起こしていて、事故があった現場の、その町の市長に怒鳴りに言ったというそうだ。今頃雷が落ちているかもしれないけど、な…。」 ガイア「この時ばかりは同情します。」 ルイ「全部同情しろ。」※同情って…え〜…。byカー坊 マリ「冗談じゃないだろうな。」 ガイアも苦笑するしかなかったのだ。だが、マリの手には、銃が握られていた。 ガイア「マリさん…?」 マリ「これ、借りていたけど…無理だし、な…。」 その銃を自らに向けるマリ。ほとんどがざわめいたのだ。 ガイア「マリさん、まだ彼は生存しているでしょう!?」 マリ「ああ、確かに今は生きている。どれほど眠るかわからない。けど、種族病院が何とかしてくれる。でも…その事故を作ったのは、間違いなく俺とルイ、サムライにあると思っている。」 ルイ「兄さん!」 マリ「全部その罪を背負ってやるよ…。ルイ、お前の分まで…。」※この時涙を流す。 ダーン!※銃声。 マリがその引き金を引いたのだ。無論弾丸により負傷する。そして倒れる。弾痕は壁に出来ており、貫通しているのは見てもわかったのだ。 ルイ「兄さん!」 ガイア「落ち着いてください!救急車や医者、治療は出来ますよね!?」 ルイ「え、うん。」 ガイア「周りの方はそのまま待機してください!ルイさん、包帯とかは?」 ルイ「普段持ち歩いていないけど。」 ヨッシー「持ち歩いていますよ〜。」 ほぼ唐突にヨッシーが表れたのだ。誰もが唖然とするが、ルイは呆れた顔を見せる。 ルイ「ナイスタイミングで来たな、お前…。」 ヨッシー「銃声が聞こえたから来たんですよ。」 ルイ「?」 ヨッシー「丁度小さな事件で、包丁を持った男性が女性を切りつけようとした事件があったので、その時警察官が腕に怪我をしたらしいです。で、取り押さえて、万々歳って時に遠くから銃声が響いたので、魔術で移動したわけです。血の気配もしたので当たりですね。」 ルイ「タイミングいいな〜…。」 ヨッシー「マリさんを治療…ってぇぇぇえっ!何で負傷したの!?」 ルイ「…自殺未遂。」 ヨッシー「…はい、はい…。」 ガイア「とりあえず、報告は此方でします。映像などはお願いしますね。」 ルイ「ああ。種族本部から頼んでくる。」 ヨッシー「…どうして…。」 ルイ「矜持かもしれないね…。兄さんも高いから。」 ガイアは笑みを浮かべた。ただ気にしないように、と言いたいのだろう。 ガイア「では、失礼致します。」 ガイアはそのまま去っていくが、ヨッシーはマリの治療に走る。 ルイ「…カー坊、もう答えを見つけたのだろうか…。」 その一方で、カー坊は情報収集をしていたのだ。 カー坊「…全く、何をしているのかしらね…。」 カービィ「?」 マリオ「どうした?」 カー坊「…木の事故よ。また何かやったの?」 カービィ「??」 キー坊「貴方は本当にバカね。」 カー坊「ええ、そうね。」 ネス「どうしたの?」 カー坊「単刀直入で言うわ。」 マイル「ファルコンが事故にあった。」※いきなりの発言。 カー坊「いきなりだね…。」キー坊「ナイトホークさんもきっとビックリですよ。」 カービィ「えぇぇえぇ〜〜〜〜!!!!!!」 マリオ「…!」 カー坊「不運な事故が重なったとしか思えないそうだ。落下して意識不明の重体。」 クロウ「だが、それでも不運などではないと言い切れるか?」 カー坊「それに、責任感を感じたマリが自殺未遂よ。」 マリオ「!」 ほとんどは驚きの表情を見せるが、カービィは不安そうにカー坊に視線を向けている。 カービィ「でも、でも…!」 カー坊「本当に死ぬかもしれないとでも思うの?」 カー坊のキツイ言葉が、カービィたちに投げかけられる。 カー坊「私は殺せるからいいけど、敵を殺せと言ったら殺すの?」 ルイージ「それは…。」 カー坊「それに、あれは事故。事故でなければ、今頃私は此処にいない。」 クロウ「…何年になるかわからないからな…。」 その頃、ガイアは上司たちと会っていた。上司たちはその話を聞いて驚いていたのだ。 上司「…ガイア、真実か?」 ガイア「ええ。それにその事故において、マリ・トランスバールの自殺未遂が発生。その件はたまたまやって来られました医療に関わる方にお任せ致しました。」 上司「真の力を、解放はしてあったのか?」 ガイア「ええ、一部はしてあるとお聞き致しております。ヨッシーさんは確実に真の力の解放はされていると思ってもいいでしょう。」 上司「では、事故調査委員会は事故現場を見に行った事に関しては?」 ガイア「それは其方にお任せいたします。最終戦の問題もありますでしょう?」 そこで沈黙が作られる。ただ、その『最終戦』という言葉が重みを作っているのだ。 ガイア「どうされますか…?」 上司「延期はしておきたいが、どれほど意識が無いのかもわからない…。」 ガイア「中止は止めてください。彼は待ち望んでいた事です。」 と、ルイが顔を覗かせる。じっと見つめるように。 上司「ルイ・トランスバールか。子供のような不安の顔を見せるな。」 ルイ「あ、ああ…。」 ようやく笑みを浮かべるルイ。部屋へ入るなり、データに視線を向けた。 ルイ「そのレースだけど…一旦計算していいか?」 上司「…それはいいが、何を…?」 ルイ「一位が転落する可能性などを考えた、逆転ホームランとかの可能性探し。」 ルイはその資料から、一位で入る得点を計算し始めたのだ。そして、結論を考えたのだ。 ルイ「ファルっちが一位で、逆転はもう無いだろう。二位のサムライでも無理だ。」 ガイア「それは、もしかして…。」 ルイ「ああ。圧倒的に勝利をしたファルっちが絶対に優勝はする。例え手加減しようが何だろうがもう優勝は確定だが、二位はちょっと心配がある。手加減できないのはわかる。ここで一位になりたい程緊迫する空気があるに違いない。」 ガイア「…。」 ルイ「それで二位からは混戦模様だ。これはどう転ぶかわからないから、中止だろうが延期だろうが練習はさせるべきだろう。その一位の人物が事故って、そのままいないままやったらアイツはどれ程怒るか想定もできない。」 上司「では、練習はさせる、と…。」 ルイ「それが一番だ。混戦が二位からだから、練習はさせておくべきだろう。ただ、事故に関してはもう報告は?」 ガイア「いえ、これからですが。」 ルイ「カウンセラーとかを念の為配置させておけ。それがいいかもしれないぞ。」 上司「検討ではまず間に合わないので、今配置させておこう。」 ルイ「俺だけ計算しても何だ、上司たちもやってみろ。」 上司たちはその計算をしてみたのだ。色々な計算をして、上司たちも顔を見合わせたのだ。圧倒的な勝利数がモノを言う―――。それは、まさしく“それ”に当たる。 上司「た、確かに…。」 ルイ「俺が言うのも何だが…事故は想定できなかったのか?」 ガイア「!!」 ルイ「この事故があって、また同様の事故を起こせば信頼にヒビが入るぞ。だからこの事故を参照に、対策を考えておけよ。…まぁ、こいつのレース系統は不可能だが、それ以外で対策は練っておくべきだろう。種族は一応対策を魔術でやるから多少大丈夫だが。」 ガイア「それでも大丈夫ではない事はあると…。」 ルイ「完璧というものは無い。しかし、それに匹敵できる程のレベルまでは行ける。そこまでやって、やっと初めて安全だって言える。旅客機だろうと同じだと考えればいい。」 ガイア「…わかりました。」 上司「では、君がもし考えるなら…どんな対策を?」 ルイ「事故が起きる前に気が付いた人が対策をするべきだと思う。種族はそうやってきた。そのスタイルで何世紀もやってきているからな、文句は言えない。」 ガイア「…そうですか。」 ルイ「カー坊は一部変更して、機械で助けられる方法を探っているらしいけど、今の状態ではまず無理だから、建物そのものを改造しないと今はまだ無理だそうだ。」 ガイアたちは黙ったのだ。その考える対策で悩みどころがある為である。 ルイ「事故は不幸、絶望なんかじゃない。事故は悲しみ、悲劇だ。」 ガイア「…。」 ルイ「ぬいぐるみで作ったヤツも、一応病院に置くよう言ってある。サムライに。」 ガイア「…偽らないで下さい。その手にあるものは何ですか?」 ルイ「やっぱ隠し事は合わないな…。」 ため息をつくルイ。その手にあるものは、送ろうと思ったものだったのだ。 ルイ「まだ行き場はある。ガイアでもいい、病院はわかっているから、こいつを置いてほしい。だけど、ファルっちが起きた時…この中止になったのか、延期になったのかは報告していただきたい。それは俺が言うのも何だから…ガイアでいいかもしれないな。」 ガイア「…そうですね。別にそのどちらかになったのかは、他の方でもよろしいと。」 ルイ「…じゃ、何でもいいから伝えてくれよ。」 ルイは去ろうとするが、足を止めたのだ。 ルイ「サムライは一応戻ってくるって連絡は?」 ガイア「…そういえば、向かってくる最中にありました。戻ってきます。」 ルイ「ならいいか。…何年も眠っても、文句は言うなよ。」 ガイア「…わかりました。」 そうしてルイは去っていった。無論、ルイの言葉は重く受け止めている上司たち。その一人の上司は笑みを浮かべたのだ。 上司「一応延期して、もしまた彼が起きた時…再開すれば言いだけの話だ。」 ガイア「それは同感です。」 そうして多数決を取ったが、延期で決定したのだ。 ガイア「では、奇跡を信じましょう。」 上司「そうだな…。」 その一方で、カー坊はデータを見つめて呆れていたのだ。 カー坊「実験のデータを取るのに、立候補が大勢出ていたのに、ね…。」 最終戦の前を見て、完全に呆れたのだ。そのデータはもはや圧倒的である一位を除いては乱戦模様だからである。しかし、得点がどう入ってもどう転ぶかを計算してみたのだ。 カー坊「…圧倒的だな、一位は…。もうどうやっても、どう転んでも優勝だな。」 と、カー坊。 ネス「どうしたの?」 マリオ「うわっ、何だこりゃ。」 カー坊「ああ、レースの奴だけどさ、これ一応実験も交えたレースだわ。これが実験機。」 と言って、一位のデータに指を指すカー坊。 マリオ「…え゙。」 カービィ「圧勝だね〜。」 カー坊「だろ?」 ルイージ「圧勝だね、ファルコンは〜。」 カー坊「いや、多分わかっているんだろうけど…ちったぁ手を抜けよ…。」 マリオ「無理だろ。」 カー坊「…ったく、本気でやったのか、彼は…。」 カービィ「レースは?」 カー坊「上司たちの話。…リプレイは機密情報に基づき、公開はできません。」 マリオ「機密情報か…。どれ程だ?」 カー坊「レベルは…ああ、言っていなかったね。レベルについて。」 カー坊は笑みを浮かべながらそう告げる。まるで子供のように。 クロウ「Cレベルは一番下だが、それでも漏洩は一部認められない事がある事が多い。」 カー坊「Cレベルはわかったらもう漏洩許可って事になりやすい情報系等が多いね。」 クロウ「BレベルはCレベルの上で、Cレベルの半分なら漏洩できるくらいか。」 カー坊「ここになると、個人情報系統が入ってくる。」 マリオ「個人情報…。」 カー坊「Aレベルはもうごく一部なら漏洩できるが、それ以上は不可能。」 クロウ「本来カー坊の血について、それはAレベルだったのだ。」 マリオ「え゙っ…。」 ほとんどは氷のように固まるが、カー坊は笑みを浮かべたのだ。 カー坊「で、リプレイに関してはCレベル。もし見たいなら、“消す側”に言ってね。」 ルイージ「厳密に言えば、機密情報というと、種族の情報も…。」 カー坊「そう。種族に関してはほとんどがAレベルだから、知りたくても止めたら?」 ルイージ「そこまでして知りたい情報って、あるのかなぁ…。」 カー坊「神様についてはCレベルだけど、今検討中で、Bレベルのものが出てきたから、全体をBレベルに格上げするかも、って。」 ルイージ「黒竜とかも?」 カー坊「あーっと、名前だけは一応知っていいって。そうじゃないとギリシャ神話とかで困る問題が発生するから。」 マリオ「ギリシャ神話?」 カー坊「そう。あれはバンバン知っていいから。全体を上げるとはいえ、ギリシャ神話はどう転んでも知る権利はあるって。」 マリオ「…それで、この機密情報で知ってはいけない情報って…。」 殆どは顔を見合わせたのだ。その質問は、確かにしたい質問であった為だ。 カー坊「結構あるよ。でも、一番大きいのは…神々の世界と種族が進めている、ある研究よね。それを『不死身の研究』と言うの。これは機密情報レベルがAなの。」 マリオ「…『不死身の研究』…。」 カー坊「それは名前だけならいいけど、他はもうほぼダメっていう、完全な機密情報。」 ルイージ「知りたい人は多いからね…。それで消される人は?」 カー坊に聞いたルイージ。カー坊は苦笑して、その一つのデータに視線を向ける。 カー坊「もう一日で一万人って時もあるわ。」※苦笑しながらデータを見る。 ルイージ「そんなに!?」 カー坊「かと思えば、一日に千人って時もあるわ。」 マリオ「つまり…それほど知りたい情報って事か…。」 カー坊「こいつは結果を公表しているからいいけどね。」 カービィ「でも圧倒的じゃない?」 と、カービィ。 マリオ「混戦状態じゃないのは一位だけだからな…。」 カー坊「実験機だから、無理なのは無理だけどね…。」 ルイージ「それで、事故の原因はもう…?」 カー坊「ええ。もうわかったから、あの事故のあった木を切るって。」 ヨッシー「もったいないなぁ。」 カー坊「あの事故で少女や少年だったら即死位置だって言われているのに?」 ルイージたちはそこで黙ったのだ。カー坊はデータを収納させる。ただ辛い気持ちだけを、カー坊は押し殺しながら。そして、ふと思い浮かんだものを考えたのだ。 カー坊「もし、この事故が無くても、事故を隠蔽しようと思っても、この事故は…身近な物で起こりうるものだと訴えるものだとするなら…?」 アレス「…そうか…!落下事故は、いつでも起こりうる事故だという事を、言う為か…!」 ルイージ「…?」 カー坊「多分そうだと思うけど…ね。」 しかし、それから数年が経過した。無論、季節は冬。 マリオ「寒ぃ〜。」 ルイージ「あれからまだ起きていな…ぃ?」 ルイージの言葉が途切れるような感じに、ほとんどが視線を向けた。そして、マリも絶句した。視線の先に立つ、その人物を見て。 マリ「…おい。何の冗談だ…?」 湾岸「…わかるかよ。」 プロトン「こいつは生きた幻影だ。人間のように見える奴だ。まださ迷っているみたいだ。」 マリオ「探そう。」ルイージ「…。」 そうして、病院。カー坊はただ苦笑したのだ。 カー坊「…まだ、眠るつもり…?待っている人を、ずっと待たせるの?」 それはいつものカー坊ではないかのような、優しさを表に出したかのように、母親のような感じを出した言葉。その言葉は、誰も…聞いていない。 カー坊「待たせたらダメよ…。」 その優しさは、あの事故を思い浮かべたくないように、そんな感じで語る。 その一方で、必死に考えながらその人物と会話中。※巨大な木があった場所で。 ヨッシー「探しているものは無いそうです。」 マリオ「そうか〜。」 ファルコン「…。」※余談だが、キャラを考えるのも一苦労である…。 プロトン「呂布だったら今頃槍で殴っていたりしてな。」 カービィ「?」※さらに余談。設定を考えるのも一苦労である…。 マリ「ありえるから止めれ…。」 プロトン「じゃ、大剣使いのウォードで」 ルイ「絶対懲りていないな…。」 と、雪が降り始める。無論雪化粧に包まれるかのように降っている。 マリオ「寒ぅ〜!」「風邪引く〜!」 プロトン「…あの場所も、冬だったな…。」 マリ「?」「どうした…?」 プロトン「呂布がいた、あの城んとこ。」 マリオ「というか、何か…。」 と、湾岸が笑みを浮かべたのだ。 湾岸「…まだ後悔しているのか?前へ進めよ。待っていてやるから。」 その言葉は、マリオの心境にも響く言葉。湾岸に視線を向けるマリオ。 湾岸「だから、上へ目指せ。」 ただ、その時、マリオは見たのだ。その人物の方を見て。 マリオ「…。」 そして消える。まるで最初からいなかったかのように。 ルイ「…ファルっちも、やっと起きるだろ」 マリ「待て。見間違いじゃなければ…泣いていた…ようにも見えた。」 マリオ「俺も見た。」 マリ「多分…何か悩んでいたのかもしれないな…。繰り返す夢の中で。」 ルイ「…。」 それから数日後。その日は、例の事故から6年になる日。 その病院で、ただカー坊は寝ていたのだ。 ファルコン「…。」※起きた。 ルイ「…」※寝ている。 カー坊「…」※こっちも。 ルイはというと、普通に寝ている。ただカー坊はというと。 カー坊「…にゅ〜…。」※起きた。 マリ「お、起きた。二人とも。」 ルイ「?」※起きた。 マリ「あーさーだー♪夜明けーだー♪」 カー坊「軍歌だし。」「月月火水木金金だし。知っている人いるんかね?」 マリ「…ああ、そうそう。」 カー坊「報告があったっけ。」 ルイ「延期だったんだってよ。」 ファルコン「…。」 カー坊「…まぁ、ブランクがあるから練習になると思うけど。」 マリ「そうなるけど…。ガイアに多大な迷惑をかけたのも事実だし、な…。」 ファルコン「…それは同感だ。」 カー坊「…あー、マリは確実に迷惑をかけたな。」 マリは苦笑したが、ルイは大爆笑をするのだった。つられて笑うカー坊たち。 マリ「…う〜…。」(/// _ ///) それでまた数日後。のレース会場上空。 アパッチ改「海〜の漢の艦隊任務♪月月火水木金金♪」 ヨッシー「本日も晴天ナリ。」※これと上の台詞はネタありです。byカー坊 プロトン「という事で、レースだぜ!」 アパッチ改「ずっと待ちわびていた最終戦!優勝するのは誰か!?」 プロトン「(と言っても、多分…いや絶対ファルコンが優勝だろうが…。)」※確信犯。 アパッチ改「えー、まずは順位を確認しましょうか。」 順意表が現れ、そしてほとんどがわっと歓声を挙げる。 アパッチ改「(…では…。)…一位以外はまさに混戦状態!これが変化する時はあるか!?」 プロトン「まず下位から紹介していくぜ。」 下位からの紹介に、ほとんどは期待をしているのだ。上位になると応援が響き渡る。 プロトン「そして一位の紹介!しかもこいつは種族の言う実験機だぜ!」 アパッチ改「そうですね。…ファルコンさんですね。」 ヨッシー「ああ、そうですね。彼の為に待った甲斐がありましたしね〜。」 プロトン「あの事故か〜。ありゃもう悲惨だな。」 アパッチ改「本音ですか、それ…。」 プロトン「とりあえず紹介はしようぜ。」 アパッチ改「ええ。…独走を続けるのは、ファルコンさんです。」 ヨッシー「実験機という形で参加、只今独走中〜!」 プロトンとアパッチ改は呆れたのだ。 ヨッシー「独走、独走〜!」(壊) コマンチ改「木瓜(ぼけ)恐竜!」(怒) ヨッシー「あ、すいませんでした…。」 コマンチ改「…一応言うが、実験機になると立候補した一人だ。本気で走っているらしく、独走しまくっている奴だ。まぁ、決勝戦は楽勝じゃないかと俺は思う。」 ファルコン「思うな。」 コマンチ改「どわっ!」「いきなりツッコミをするな!」 アパッチ改「…えーと…。」 コマンチ改「…一応、決勝戦の前までほとんどが一位を飾っている事から、優勝の期待は高いわけだ。ただブランクっつー奴があるから、これでどうなるかわからんぞ。」 プロトン「以上だぜ。」 ヨッシー「さあレースがもうまもなく始まります!」 それと同時に喝采が沸き起こる。 そうしてレースはもう間もなく始まろうとしている。

最終更新:2010年04月19日 03:15